昨年大ブレイクし、テレビやイベントに引っ張りだこのお笑いコンビ・チョコレートプラネットの松尾駿と長田庄平が、ディズニー/ピクサー映画『トイ・ストーリー4』(公開中)で新キャラクターのぬいぐるみコンビ“ダッキー&バニー”の日本語版声優を担当。オーディションでつかみとった2人の吹き替えに注目が集まっているが、予告編で一部がお披露目されると「うまい」「上手」と称賛の声が上がった。
最近は、お笑い芸人が俳優や声優として起用されるケースも多く、本職以外でも幅広い活躍を見せている。ネタの中でさまざまなキャラクターになりきったり、さまざまな設定でストーリーを展開していく芸人たち。その才能がそのまま演技に通じているのか。チョコプラの2人に、お笑いと演技について聞いてみた。
――最近は、演技力を評価されドラマや映画に出演する芸人さんが多いです。やはりネタの中で演技力が鍛えられるということなのでしょうか?
長田:演技力が高いとは思わないですけど、僕らコントがベースでお芝居に近いので、慣れているところはあるのかなと。でも、今回声優をやらせてもらって、全然感じが違うなと思いました。自分でもちょっと芝居はできるほうだろうなと思っていたんですけど。
松尾:思ってんじゃねーかよ!(笑) でもやっぱり演技がうまくないと、コントではオチに対してフリにならないので。そういうところで芸人はみんな演技がうまくなっている。その中でも僕らはちょっとズバ抜けてうまいのかなって。
――なるほど(笑)。コントとモノマネを得意にされているお二人だからこそ、ということですよね!?
長田:そうですね。今まで培ってきたものがやっと実を結んだというか。
松尾:でも、もともと持っていたものも…ポテンシャルの高さもあるのかなと。
長田:誰も止めない(笑)
松尾:今日だけは言っちゃっていいかなと!
――先ほど長田さんは、声優の難しさも感じたとおっしゃっていましたが、松尾さんはいかがでしたか?
松尾:こればっかりは声優さんは本当にすごいなと思いました。コントの演技、お芝居は顔の表情や動きでできるんですけど、声だけでいろんな感情を表現しないといけないのは難しかったです。
長田:自分たちのオリジナルではなく、ベースがあってそこに合わせないといけないというのは、今まで経験したことがないものだったので。
松尾:でも楽しかったですね。後半は入ってきた感じがしました。
長田:入ってきたのがわかりましたね。そこからはとんとん拍子で、もうしゃべってなかったです。バニーが勝手にしゃべっていました(笑)
――さすがです(笑)。今回の声優のお仕事でご自身の成長につながったと感じている点はありますか?
松尾:声だけで演じる難しさもあったんですが、自分たちがこれから伸びる糧になったと思いますし、何より『トイ・ストーリー4』の声優をやらせてもらったということで、チョコレートプラネットに箔が付いたなと。自信になりました!
長田:役になりきって演技すること、キャラクターに入るということに関して学べたなと感じています。ものまねにも通じるところだと思うので、これからもっと和泉元彌さんになりきれるんじゃないかと!
――さらにパワーアップした和泉元彌さんものまねを期待しています! 最後に、芸人として培ってきた演技力を生かして今後やりたいことを教えてください。
松尾:ぜひ『トイ・ストーリー4』の続編をやっていただいて、また僕たちも参加したいです。
長田:ダッキー&バニーのスピンオフとかできたらうれしいなと思います。
――声優ではないお芝居への意欲は?
長田:それもありますね。何でも挑戦してみたいので。
松尾:ドラマや映画なんて喜んでやらせていただきたいです。
長田:ディズニーの実写化作品で主演というのもいいですね。夢は大きく持ちたいですから。『ヘラクレス』の実写版とか。
松尾:長田さんガタイいいから(笑)
長田:そうなんです。やってみたいなあ!
チョコレートプラネット
長田庄平(1980年1月28日生まれ。京都府出身)と松尾駿(1982年8月18日生まれ。神奈川県出身)によるお笑いコンビ。NSC在学中の2006年にコンビを結成。2008年に開催された『第1回キングオブコント』でいきなり決勝進出を果たす。2014年に開催された第7回大会では準優勝、2018年の第11回大会では3位の好成績を収める。2019年には『R-1ぐらんぷり』で長田が準決勝に、松尾が決勝に進出するなど各賞レースを席巻。作り込まれたコントのほか、両名ともものまねを得意とし、和泉元彌(長田)、IKKO(松尾)など多数のレパートリーがある。