女優の深田恭子が主演するフジテレビ系ドラマ『ルパンの娘』(毎週木曜22:00~)が、きょう11日に15分拡大でスタート。映画『翔んで埼玉』でヒットを飛ばした武内英樹監督が、テレビでも真面目にふざけまくったラブコメディに仕上げている。
深田演じる泥棒一家“Lの一族”の娘・三雲華が、警察一家の息子・桜庭和馬(瀬戸康史)と真剣交際しながら、ついつい一家の泥棒の手助けをしてしまう同作。
先日行われた制作発表会見で、瀬戸は「僕と深田さんのシーンは監督から『“ロミオとジュリエット”みたいな感じで演じてくれ』という要望があって、めちゃくちゃ苦戦してます」と明かしていたが、序盤に登場するその場面がドラマの世界観を体現しているため、スムースに入り込むことができる。
こうして走り出した劇中では、華が住むダミーの平凡な一軒家から高級タワマンへの移動手段、実年齢でわずか6歳年上の小沢真珠が深田の美魔女母、瀬戸に対してかなり経験を積んでいるように見える先輩刑事役が年下の加藤諒など、突飛な設定が次々に登場。さらに、華と和馬それぞれの祖父を演じる麿赤兒と藤岡弘、の強烈なインパクト、突然始まる大貫勇輔のミュージカルなど、見ている側も落ち着く暇がない。
華は、奔放な家族と生真面目な恋人との板挟みで苦悩するシーンが多いが、放送前から話題を集める“泥棒スーツ”姿に変身すると、おっとりした性格が一変。声のトーンやしぐさはまるで別人で、「かわいい」から「カッコいい」に変貌した深田恭子が、見事なアクションも披露してくれるので、ぜひご注目を。
ほかにも、“翔んで埼玉”イズムを感じる泥棒アイテム名のテロップは、そのネーミングセンスに思わず吹き出してしまうはず。試写をしたので内容は分かっているが、今夜もリアルタイムで視聴し、多くの視聴者とSNSでツッコミを共有しながらもう一度楽しみたいと思ってしまう作品だ。
■第1話あらすじ
図書館に勤める三雲華(深田)は、恋人の桜庭和馬(瀬戸)の家族を初めて紹介されて、ガチガチに緊張している。和馬の父・典和(信太昌之)の口調は厳しく、母の美佐子(マルシア)も華の勤め先にガッカリした様子。華は、和馬が公務員であるとしか聞いておらず、しかも桜庭家が代々警察官の一族だったのだ。それを聞いて震え上がり、さらに和馬が泥棒を捕まえる警視庁捜査三課と知った華は…。
その日、和馬に送ってもらった華は平凡な一軒家に入って行く。和馬の車が去ると、その家からそっと抜け出し、タワーマンションの高層階へ。実はここが本当の三雲家だ。高級な猫を抱いた母の悦子(小沢真珠)、キャビアをつまみにワインを傾ける父の尊(渡部篤郎)、トラフグを調理中の祖母マツ(どんぐり)が華を迎え入れる。だが、猫もキャビアもトラフグも…他人様から失敬したものばかり…三雲家は泥棒一家。華は和馬を諦めようと考える。
一方の和馬は、父・典和に捜査一課の刑事になれたら華との交際を認めても良いと言われる。そこで、和馬は三課の先輩刑事・巻(加藤諒)に相談すると、先祖代々家族全員が盗みの専門家、“Lの一族”を捕まえろとアドバイスされる。決して尻尾を出さない、それでいて弱者からは盗みを働かない、まるで、“アルセーヌ・ルパン”のような大胆不敵な犯行から“L”がつけられる一家。和馬は捕まえる決心をするが、その一族こそ、華の家族・三雲家だった…。
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