お酒好きなら、仕事が終わったらすぐにでも一杯やりたいもの。しかも本格的なお店で腰を据えて。だけど、飲んでから駅まで歩いて電車に乗って帰ることを考えたら、「やっぱり家で飲もうかな」なんて思ってしまう人もいるのでは。そんな人にもおすすめな、渋谷駅に隣接した本格的なワインバーがオープンした。

  • 黒毛和牛の赤身肉の上に黒トリュフという贅沢さ

成城石井プロデュースのワインバー

今回ご紹介するのは、井の頭線に直結した渋谷マークシティのウェスト棟4Fに開店した「Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO 渋谷マークシティ店」。「成城石井」がプロデュースするワインバーの旗艦店として7月10日にオープン、高品質な輸入食材が手に入るスーパーマーケットとして人気の成城石井が、世界中から旬を取り入れた高い品質の食材を週替わりで提供するお店だという。

  • 店内の照明をよく見たらワイングラスだった

事前にメディア向けに開催された内覧会・試食会に行ってみた。店内には、ワイングラスで作られたシャンデリアが客席を照らしていて、高級感のある落ち着いた大人の雰囲気だ。少人数から大勢まで楽しめるテーブル席と、料理をじっくりと味わえる個室も含め、計95席が用意されている。

また、入口近くのカウンターには山積みになった黒トリュフが展示されていたり、大きなチーズや生ハムも置かれていて、店のコンセプトが示されていた。曰く、「ワンランク上のワインバー」だ。ボルドー・格付け1級の5大シャトーのワインをグラス1杯から楽しめるほか、旬の味覚を取り入れた、素材を最大限に引き出す調理法によるメニューが提供されるという。すべてのメニュー開発を担当している水野翔太シェフは、店をオープンさせるにあたり、イタリア北部を訪問して、バルサミコ酢やブッラータチーズなど、現地の人々に親しまれている食材や食べ方を学ぶことでメニュー開発の着想を得たのだとか。

メニューは高品質な食材を使った珠玉の味わい

この日は、水野シェフが1つひとつのメニューを紹介しながらの試食が行われた。「30ヶ月熟成イベリコ生ハム 最高ランク"ベジョータ"の手切りカット」(税別1,380円)や「25年熟成モデナ産バルサミコ・エクストラヴェッキオと24ヶ月熟成パルミジャーノレッジャーノ」(税別980円)「イタリア人職人監修北海道産ブッラータチーズのカプレーゼ~切りたての生ハムと有機オリーブオイル~」(税別1,980円)等、なかなか手に入らない食材をフレッシュなうちに調理して提供するという、成城石井の食材調達力が発揮されたメニューはどれも絶品。

  • 「イタリア人職人監修北海道産ブッラータチーズのカプレーゼ~切りたての生ハムと有機オリーブオイル~」名前は長いけどあっという間に平らげた

試食ながら、生ハムやチーズのあまりの旨さに、ワインが飲みたくなってしまったのは、筆者だけではなかったはず。特に美味しかったのが、「九州産黒毛和牛のランイチグリル黒トリュフのマディラソース」(Large税別2,480円)。

  • こんなにもトリュフが!

ランイチとはランプとイチボの総称で、お尻の部分でとてもやわらかく、赤身肉の旨みが噛みしめるごとにジワジワと感じられて、飲み込んでしまうのがもったいないほどだ。また、甘めのソースがとてもよくマッチしていた。ここに、今が旬の黒トリュフ「サマートリュフ」をテーブルの上でスライスしてくれてトッピング! 肉だけじゃなく好きな料理に税別500円でトッピング可能だというから、絶対おすすめしたい。

  • イタリアから直輸入することで、リーズナブルに提供できるというサマートリュフは5月から8月頃が旬

さらに「カナダ産 活オマール海老まるごと1尾のトマトクリーム タリアテッレ」(税別3,880円)もいただくことができた。生きたままのオマール海老を仕入れて調理するため店での管理は大変だそうだが、その分、味噌も新鮮、身もプリプリでたまらなく贅沢な味わいだ。高価なメニューだけに、みんなでシェアして食べてみたいものだ。

  • オマール海老も新鮮な状態で提供できるのは成城石井ならではの強みだ

食後のデザートには、マカロンが有名な「パティスリー・サダハル・アオキ・パリ」の青木定治さんとコラボ開発されたという「シャンパーニュ エ マカロン」(税別1,280円)をいただいた。成城石井オリジナルのグラスシャンパーニュとマカロンシャンパーニュ、ビスキュイシャンパーニュのセットで、棒状のビスキュイシャンパーニュをシャンパーニュに浸して食べてみたらめちゃくちゃ大人の味。マカロンシャンパーニュはクリームの甘さが上品で、サクッとモチモチ、マカロンの概念を変えてしまう食感と後味の良さだった。

  • マカロンをシャンパンに浸して食べるなんてありなのか。でも美味しい

  • マスクメロンをくりぬいてバニラのジェラートを入れてシャンパーニュを注いだ「大人のメロンクリームソーダ」なんていう豪勢なメニューも!

どのメニューも、成城石井ならではの高品質な食材を使った珠玉の味わいで、会社帰りに立ち寄ったら、腰を落ち着けすぎて帰宅がますます遠のくかも? 渋谷界隈に会社があるみなさんは、是非足を運んでみてほしい。

●information
「Le Bar a vin 52 AZABU TOKYO 渋谷マークシティ店」
東京都渋谷区道玄坂 1-21-1 渋谷マークシティウエスト棟4階
営業時間:ランチ11~15時 / ディナー15~23時
休:無

岡本貴之(オカモト タカユキ)

1971年新潟県生まれのフリーライター。音楽取材の他、グルメ 取材、様々なカルチャーの体験レポート等、多岐にわたり取材・ 執筆している。好きなRCサクセションのアルバムは『BLUE』。趣味はプロレス・格闘技観戦。著書は『I LIKE YOU 忌野清志郎』(岡本貴之編・河出書房新社)」。