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【この記事のエキスパート】
自動車生活ジャーナリスト:加藤 久美子
下関市出身 大学在学中に車に目覚め、大学時代は神奈川県内のトヨタディーラーで納車引き取りのアルバイトを経験。大学卒業後、日刊自動車新聞社に編集記者として入社。
1989年FIA 公認のクロスカントリーラリー「オーストラリアン・サファリ」に出場。
1995年会社を辞めてフリーランスの道へ。
1999-2000日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
2000年に第一子出産後、妊婦のシートベルト着用を推進する会を立ち上げ、チャイルドシートと共に胎児と赤ちゃんの命を守る啓発活動を展開している。
月刊誌『MONOQLO』(晋遊舎)、All About、citrus、オートックワン、乗りものニュース、くるまのニュース、JAFMATEなどに自動車生活関連(運転マナー、車の税金、維持費、メンテナンス、カスタム、海外車事情など)の記事を年間300本以上寄稿している。
また、(一財)日本交通安全教育普及協会公認チャイルドシート指導員としてチャイルドシートの正しい装着や子連れドライブの楽しみ方と危険回避に関する講演、啓発活動なども積極的に行っている。
車に乗るときにスマホを固定させるのに便利な車用スマホホルダー。この記事では、自動車生活ジャーナリストの加藤久美子さんのアドバイスをもとに、車用スマホホルダーの種類や選び方、そしてユーザー・編集部が選んだおすすめ商品をご紹介。車内でのスマホの置き場所を確保しつつ、便利に活用したい方向けに解説しています。
車用スマホホルダーとは
車用スマホホルダーとは、車内でスマートフォンを設置したり、置いたりできる車載スマホホルダーのこと。
車内には、スマホを設置するのに十分な平行の台や机などはありません。そのため、車用スマホホルダーを設置することで、より安全にスマホを置くことができます。とくに最近では、カーオーディオとスマホをBluetoothで接続するものが主流です。スマホが安定していれば、停車中に曲を変えたり、ハンズフリーでの通話も可能になるのは大きなメリットです。
ワイヤレス充電機能がついているものや、マグネットで設置を安定させているものなど、幅広い種類の製品が販売されています。また、安全のために運転中は使用できなくする機能もあり、日々進化を遂げています。
大前提:知っておくべき注意点
車用スマホホルダーは、車内でのスマホの設置において大変便利なアイテム。しかし、商品を選ぶ前に認識しておきたい注意点もあります。しっかり確認しておきましょう。
フロントガラス・窓ガラスへは設置しない
取り付け方法によりますが、フロントガラスや窓ガラスへスマホホルダーを設置すると違反になる可能性があります。これは、道路運送車両法 第3章「道路運送車両の保安基準」で、「設置については、車検証シールやルームミラー、ドライブレコーダーなどは問題ない」と書かれています。
スマホホルダーがこれに当たるかは不明瞭ですが、書かれていない以上、設置が違反になる可能性はおおいにあります。また単純に、フロントガラスなどに設置すると、運転時の視認性が下がり、事故の確率も高くなるので危険です。
フロントガラスや窓ガラスには設置しないようにしましょう。
運転中のスマホ操作は必ず避ける
スマホホルダーを活用することで、運転中でもスマホを確認することが容易になりました。しかし、必ず運転中のスマホ操作はやめましょう。
これは、操作自体が違反ですし、事故の可能性も大幅に高まります。スマートフォンの操作は、車が停車しているときのみに限定しましょう。
車用スマホホルダーの種類
まず、車用スマホホルダーには、スマホの固定方式において「マグネットタイプ」「オートホールドタイプ」「バネタイプ」「シリコンマットタイプ」の4種類があります。使いやすさに繋がりますので、しっかりチェックしましょう。
着脱がかんたんな「マグネットタイプ」
スマホを磁石で固定するマグネットタイプは、かんたんに取り外しができます。振動にも強いので、走行中にスマホがホルダーから落ちてしまうことも少ないでしょう。
マグネットタイプのスマホホルダーを使用する際は、スマホに専用の磁石パーツを貼りつける必要があります。スマホホルダーから外したときの使い心地も考えて、専用パーツが大きすぎないものを選んでください。
置くだけで固定できる「オートホールドタイプ」
よりかんたんに着脱をおこないたい人は、片手でもらくに着脱できるオートホールドタイプのホルダーを選びましょう。オートホルダータイプであれば、スマホに専用パーツを取りつけなくても使用できます。
スマホの重みを利用して固定するものや、フレームにスマホをはめ込むものなどさまざまなタイプが市販されているので、自分が使いやすいタイプを購入してください。
ケースごと着脱できる「バネタイプ」
スマホをケースごとホルダーに固定したい場合は、バネタイプのものがよいでしょう。バネタイプであれば、ケースをつけたまま、専用パーツ不要で固定できます。
ただし、バネタイプに固定するときは、片手でかんたんに……というわけにはいきません。空いている手でバネを開く必要があります。バネタイプのホルダーを購入するときは、取りつける部分の幅がスマホの幅以上にあるかどうか確認することが大切です。
かんたんに設置できる「シリコンマットタイプ」
かんたんに設置できるスマホホルダーがほしいなら、シリコンマットタイプがよいでしょう。ダッシュボードなどにシリコンマットを置き、その上にスマホをのせるだけなので、設置がかんたんです。場所がかんたんに移動できるのは、粘着剤を使用せずに固定できるシリコンマットの大きな魅力です。
ただし、走っている最中の振動やスマホの角度によってはスマホが落ちてしまうこともあります。できるだけ平らな場所に設置するようにしましょう。
車用スマホホルダーの選び方
スマホでカーナビを映すときや音楽を聴くときに便利な「車用スマホホルダー」。設置方法にもさまざまな種類があるのをご存じですか?適してるスマホホルダーを見つけるために、この記事では、車用スマホホルダーの選び方をご紹介します。ポイントは下記3点です。
【1】スマホの重さ
【2】スマホホルダーの設置方式
【3】その他の便利機能
上記のポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】スマホの重さをチェック
近年、スマホのサイズ拡大にともなって、重量が200gを超えるスマホも珍しくなくなりました。たとえば、iPhone XS Maxでは、全長約158mm、全幅約77mm、重量は208g。さらに重いスマホもあり、Xperia XZ2 Premiumは重量が236gもあります。
重量が重くなればなるほど、ホルダーからスマホが外れる危険が高まります。走行中のスマホの落下は、運転に支障をきたす可能性も。
きちんと取り付けたつもりでも、走行中の振動で徐々に緩んで落下することもあります。重量のあるスマホを使っている人はとくに、確実に付けられるタイプを選ぶのがおすすめ。サイズに合わせて最適な強度で自動的にホールドするタイプなら安心です。
【2】スマホホルダーの設置方式をチェック
車用スマホホルダーを選ぶときは、設置方法もしっかり確認しておきましょう。設置方法は、大きく分けて3タイプになります。一つひとつ解説していきます。
吸盤・ゲルタイプ:吸盤などで設置するタイプ
スマホホルダーを取り外すときにキズや汚れを残したくないという人は、吸盤やゲルを使ったものがよいでしょう。ダッシュボードや窓などにかんたんに設置でき、あとも残りにくいです。粘着力が低下しても、水で洗ってくりかえし使えるものもあります。
吸盤・ゲルタイプは、車内の温度やスマホの重さによって外れてしまうことがあるので、その点は注意が必要です。
ルーバータイプ:エアコンの吹き出し口に取り付けるタイプ
エアコンのルーバー(吹き出し部分の板)にクリップをひっかけて使うタイプのスマホホルダーも増えています。国産車ならほぼ問題なく取りつけができますが、輸入車の場合は、ルーバーの奥行が長すぎたり、短すぎたりして、うまく使えない場合も。
自分の車のエアコンに取りつけが可能かどうかは、事前にサイズを測るなどして調べておきましょう。
粘着シールタイプ:シールで貼り付けるタイプ
粘着シールでホルダーを固定するスマホホルダーは、粘着シールを貼れる場所ならどこでも設置できるのが魅力です。しかし、一度粘着シールを貼り付けるとはがすのが難しく、あとから位置を変えるのはむずかしいと言わざるを得ません。
粘着シールをはがしたときにあとが残ってしまうこともあるので、粘着シールタイプのスマホホルダーを選ぶときは、あと残りしにくい粘着剤を使ったものを選ぶとよいでしょう。
吹き出し口の場合は注意が必要
【エキスパートのコメント】
エアコンの吹き出し口に取り付けて使うスマホホルダーの場合、気になるのは急激な温度差による「結露」です。たとえば、夏の暑い時期に外気で暖められたスマホを冷気の出るエアコン吹き出し口にあるホルダーにセットすると、急激な温度差で冷やされることになります。
また、ヒーター使用時はスマホが温まりすぎて熱暴走、または、使用できなくなることがあります。結露してしまうと、水濡れと同じ状態になり、高額な修理代がかかる場合もあります。
急激な温度差が心配なときには、エアコンホルダーは使わないようにするか、保温機能があるスマホカバーを使うなどしてスマホを温度差から守りながら使いましょう。
【3】その他の便利機能をチェック
本項では、選び方以外に、あると便利な機能についてご紹介いたします。こちらもぜひ参考にしてください。
(a)角度調節ができる機能
車用のスマホホルダーを選ぶときは、画面の向きや角度を調整できる機能があるものを選ぶと便利です。
カーナビやモニターとして使う場合は画面の向きを横にしたり、運転席から見やすい角度に調整したりすることで、より快適にスマホを使うことができます。
(b)アーム付きのタイプ
最近のスマホホルダーのなかには、アームがついているものもあります。アームつきのものは大きめのものが少なくないので、大きさを確認したうえで購入しましょう。
購入するときは、アームを折りたたんだり、取り外したりできるかどうかもチェックしておくのがポイントです。
(c)ワイヤレス充電機能
Qi (チー)とは、ワイヤレスでの給電を可能とする規格のことで、充電ケーブルが不要となります。Qi規格のスマホなら、ワイヤレス充電ができるスマホホルダーがとても便利。
ちなみに、現在販売されているスマホの4割前後がQiに対応しています。iPhoneなら、8以降がQi規格に対応。
ワイヤレス充電は、コードがシフトレバーに絡んでわずらわしい思いをすることもありませんし、接触不良で充電ができなくなることもありません。価格は少し高めになりますが、快適に使用できます。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)