VAIOは9日、新設計のモバイルノートPC「VAIO SX12」を発表した。12.5型の液晶ディスプレイを一般的な11.6型サイズの筐体に搭載しながら、キーボードは約19mmピッチを確保した。キーボード面は本体幅ぎりぎりまでキーが配置されている。

同日から予約開始し、出荷開始は7月19日。価格はオープンで、個人向けのカスタマイズモデルは税別119,800円から、量販店で販売する標準仕様モデルは税別194,800円から。カラーはブラック、ブラウン、ピンク、シルバーの4色。

  • VAIO SX12

    VAIO SX12シリーズ

『メインマシンの最小形』をコンセプトに、性能と小型サイズの両立を図った12.5型のモバイルPC。法人向けのモバイルPC市場では、12インチ画面と13インチ画面の需要が高く、また同社調査では15.6型ノートPCなどで使われる19mmピッチ(キーとキーの間の距離)キーボードの満足度も高いことがわかった。このため「VAIO SX12」の開発にあたっては、モバイルPCに求められる小型サイズに、12インチ以上の画面サイズと19mmピッチキーボードを搭載することを目標にしたという。

画面サイズに関しては、ディスプレイのベゼル幅を、従来の11.6型モデル「VAIO S11」の上19.64mm・左右それぞれ12.24mmから薄型化し、上16.11mm・左右それぞれ4.97mmへ変更。これにより12.5型ディスプレイを搭載でき、約16%の画面拡大が図られた。

キーボードに関しては、本体の基板を下方向(ボトム側)に設置することで、左右側面の端子を基板の上へ重なるように配置。これにより、キーボードを本体端ぎりぎりまで伸ばすことができ、VAIO S11(W283.4×H15.0~17.9×D195.5mm)とほぼ同じフットプリントとなる、W287.8×D203.3×H15.7~18.0mmのサイズを実現し、かつ19mmのフルピッチキーボードを搭載できた。また、基板と端子が重なったことによる本体厚の増加を抑えるため、基板に実装する部品を低背部品に変更したり、スペースに余裕がある表側へ高背部品を実装したりしている。

  • VAIO SX12

    ブラック

  • VAIO SX12

    ブラウン

  • VAIO SX12

    ピンク

  • VAIO SX12

    シルバー

天板は、14型の「VAIO SX14」と同じく、軽く弾性の高いUDカーボンを採用。面全体で強度を確保する構造の「カーボンウォール天板」になっている。

強度については、キーボードが本体の両サイドぎりぎりを占めることで、キーボード面のフレームが細くなり剛性が下がる懸念もあったが、キーボードを支えるバックプレートを本体左右一杯に伸ばすことで強度を高めたほか、左右の端子部分上部に梁(はり)を設けることで、剛性を高めた。「ペン挟み試験」や「90cm落下試験」「液晶180度ひねり試験」など、従来モデルでも行っていた耐久試験は、「VAIO SX12」でも同じものを実施している。

  • VAIO SX12

    キーボード面。端までみちみちにキーボードが配置されている

性能面では、第8世代のIntel Coreプロセッサを採用(量販店モデル時)。独自のチューニング「VAIO TruePerformance」にも対応し、負荷の高い作業は通常より高いクロックを保ってPCを動かすことができる。インタフェースはD-SubやHDMI、有線LANポートなどを従来から引き続いて搭載。USB Type-CポートはPower Deliveryに対応し、スマートフォン向けのモバイルバッテリーでも本体を充電できる5Vアシストもサポートする。バッテリ駆動時間は最長で14.5時間(JEITA 2.0)。

  • VAIO SX12
  • VAIO SX12
  • VAIO SX12
  • VAIO SX12
  • ブラック、ブラウン、ピンク、シルバーの天板

  • VAIO SX12

    本体右側面

  • VAIO SX12

    本体左側面

  • VAIO SX12
  • VAIO SX12
  • ロゴやヒンジ背面(オーナメント)をすべてブラックで彩ったプレミアムエディション「ALL BLACK EDITION」も用意される。黒色の特別梱包箱も一緒だ

  • VAIO SX12
  • VAIO SX12
  • ALL BLACK EDITIONは鈍い黒の天板ロゴが特徴。キーボードは無刻印も選べる

VAIO SX12 標準モデルのラインナップ

量販店向け店頭モデルは下記の4種類。7月9日13時から受注を開始し、7月19日に発売する。価格は最小構成が税別194,800円前後、最大構成が税別279,800円前後。

  • Intel Core i7-8565U・LTE搭載の「VJS12190111B」(ブラック)
  • Intel Core i7-8565U・LTEなしの「VJS12190211T」(ブラウン)
  • Intel Core i5-8265U・LTE搭載の「VJS12190311B」(ブラック)
  • Intel Core i5-8265U・LTEなしの「VJS12190411B」(ブラック)/「VJS12190511T」(ブラウン)

VAIO SX12 標準モデルの最小構成

  • CPU:Intel Core i5-8265U(1.60GHz)
  • OS:Windows 10 Home 64bit
  • メモリ:8GB
  • ストレージ:256GB SSD×1
  • グラフィックス:Intel UHD Graphics 620(CPU内蔵)
  • ディスプレイ:12.5型ワイド(1,920×1,080ドット)
  • 光学ドライブ:―
  • ネットワーク:1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×1、IEEE 802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LAN、Bluetooth 4.1
  • インタフェース:USB 3.1×1、USB 3.0×2、HDMI出力×1、D-Sub 15×1、USB Type-C×1(DisplayPort 1.2、5Vアシスト充電をサポート)、SDカードスロットなど
  • 指紋センサー:搭載
  • バッテリ駆動時間:約13.7時間
  • 本体サイズ / 重さ:W287.8×D203.3×H15.7~18.0mm / 約888g

VAIO SX12 ソニーストアモデル(カスタマイズモデル)の主な仕様

構成のカスタマイズが可能なソニーストアモデルは、税別119,800円前後から。7月9日に予約を開始し、7月19日に出荷を開始する。主な仕様は下記の通り。なお、オリジナルSIMが標準でバンドルされるVAIOストアモデルも用意され、こちらは税別141,800円前後から。

  • CPU:Intel Core i7 / Intel Core i5 / Intel Core i3 / Intel Celeron
  • OS:Windows 10 Home 64bit / Windows 10 Pro 64bit
  • メモリ:16GB / 8GB / 4GB
  • ストレージ(SSD):1TB 第三世代ハイスピードSSD(PCIe)SSD / 512GB 第三世代ハイスピードSSD(PCIe)SSD / 256GB 第三世代ハイスピードSSD(PCIe)SSD / 暗号化機能付き 256GB SSD / 256GB SSD / 暗号化機能付き 128GB SSD / 128GB SSD
  • キーボード:英語 / 日本語
  • 指紋センサー:搭載 / 非搭載
  • LTE:搭載 / 非搭載