日本ファイナンシャルアカデミーはこのほど、「女性の定年後」に関する意識調査の結果を明らかにした。同調査は5月27日、全国の20代~50代の女性300名を対象にインターネットで実施したもの。
定年後についてどのように思うか尋ねたところ、57%が「とても不安」、31%が「まあ不安」と回答した。合わせると9割近くが定年後に不安を抱えていることがわかった。
定年後の不安の理由について聞くと、最も多い回答は「年金がもらえるかわからないなど金銭面的に不安があるから」だった。「雇用延長の制度があっても健康の面で働き続けられるかわからない」という声もあり、不安の裏側には複数の不安要素が存在することが明らかとなった。
定年後の資金について尋ねると、「把握できている」は24%にとどまり、76%は定年後にいくら必要か知らない状態であることがわかった。
定年後の勤続意向について尋ねたところ「働きたい」「働きたくない」はそれぞれ50%だった。「働きたい」と回答した人にその理由を聞くと「お金が足りない」「年金だけでは暮らしていけないから」といった声が上位に挙がった。
逆に「働きたくない」という回答の理由としては、「身体的にきつい」「老後はゆっくり暮らしたい」といった声が多い。「働きたい」と回答した理由の中には、「本当は働きたくない。働けないかもしれないけれど働く必要がある」と考えている人が一定数存在するという実態が浮き彫りになった。
現在の保有資産について聞くと、「貯金」が最も多く全体の約4割を占めた。「(資産を)持っていない」という人も約4割弱見られた。その他の金融資産などを保有している人はいずれも約1割かそれ以下だった。
定年後の収入源について尋ねると、「本業による収入」「公的年金」が上位を占めた。約3割は「準備できていない」と答えている。副業という収入源を持っている人はわずか1割にとどまった。