皆さんは、結婚を考えている恋人と同棲してみたいと思ったことはありますか?

一昔前に比べ「結婚前の同棲」はだいぶ一般的になってきたとはいうものの、同棲へのハードルは未だに高いと思う人も多いのではないでしょうか。果たして、同棲はよいものなのか、悪いものなのか。

今回はそこを検証すべく、TikTokのアカウント開設からわずか3カ月でフォロワーが65万人を突破するなど、“今、日本で最も仲良しな夫婦”と言っても過言ではない夫婦アカウント「妻が綺麗すぎる。」の元宝塚の娘役の奥様(以下、妻)と、普段はコンサルティング業にてご活躍中の旦那様(以下、夫)のおふたりに、同棲を円滑に過ごすコツや、普段の生活の様子や仲良しエピソードまで、さまざまなことを教えていただきました。

間取りは1LDK。ワンルームでは狭い!?

――現在ご夫婦のお二人ですが、結婚前に同棲はしていましたか?

夫:はい。結婚しようとなって、一緒に住み始めました。

――現在はどのような部屋にお住まいなんですか?

夫:1LDKですね。寝室にはウォークインクローゼットがあって、ダブルベッドを2台置いています。だいたいのカップルって1LDKからが主流なんですかね?

――ワンルームの方も結構いるみたいです。お二人はワンルームという選択肢はなかったですか?

夫:うーん、そうですね。同棲前の妻の部屋がワンルームだったんですけど、そこに遊びに行っていたときに結構狭く感じていて。

妻:私はそこまで圧迫感はなかったかも。まぁ夫の背が大きいから迫力はあったけど。

夫:ベッドが少し狭かったんです。僕が身長189cm、妻が165cmと、二人とも大きいということもあるとは思うんですが、でもやっぱり同棲を始めるなら1LDK以上の間取りがオススメですね。

料理は夫、それ以外の家事は妻

――家事の分担などはどうしているんですか?

夫:料理は僕がしますね。

妻:彼の料理、好きなんですけど、少なめにしてって言っても多めに出してくるんですよ。

夫:だって、出したら食べるでしょ。

妻:残したくないんだもん。

夫:料理以外のことは、基本的に妻がやってくれますよ。例えば料理の片づけや掃除、洗濯とか。お風呂掃除はお互いやったりやらなかったり。あ、ゴミ捨ては僕かな。特に分担しているわけではないけれど、妻はよくやってくれています。

一緒に暮らしていてもお互いの“自分の時間”は大切に

――一緒に住んでいて、一人の時間が必要だと感じたことはありますか?

夫:お互いが仕事しているときとか。でも、ちゃんとルールを決めているわけじゃないよね。

妻:うん、なんとなく。でもストレッチとか筋トレ中は部屋にいられるとちょっと嫌かなぁ。

夫:お風呂上り1~2時間、ずっと筋トレしたりボディケアとかをしているんですよ。そういうときは、近づくと文句を言われますね。宝塚の頃から、そういうルーティーンがあるんだよね?

妻:そう!私にとってはそれが”自分の時間”かな。

夫:僕も話しかけないようにしてる。仕事しているときは、僕だって一人の時間とってるしね。

妻:でも、話しかけても答えてくれる……。

夫:部屋にいるんだから、そりゃ無視しないよ(笑)。

妻:そういうのが「俺の時間!」っていう人もいるかもしれないじゃない。

夫:あー、なるほど。僕はそういうのはないね。

妻:そういう感覚の違いで苦労するってよく言うし。

夫:そういう意味でも同棲するなら1LDKから始めるのが丁度いいと思います。ケンカしたときとかのために。

妻:ケンカしてなくても、なんとなくイライラしちゃうこともあるもんね。広い部屋だったり、別の部屋があるといいよね。

夫:それでもしんどいときは、外の空気を吸いに行きますけどね。お互いイライラしているときとか、相手がしんどそうなときはそっとしておいてます。

――仲の良い印象が強いのでケンカするイメージがないのですが、どんなことでケンカするんですか?

夫:ご飯食べてくれないっていうのでケンカしたことはありますね。

――ご飯を食べてくれない!?

夫:ご飯作るためにスーパーに買い物に行ったんですけど、妻が惣菜を買いだして。ご飯食べられなくなっちゃうでしょ!って、怒りました(笑)。

妻:このときは本気で怒ってて、しかも結構引きずっていたよね?

――意外です!じゃあちょこちょこケンカはある感じなんですね。

妻:そうですね。基本あなたが怒り始めるよね? 私から怒ることはあんまりないです。

夫:僕が怒っていることに怒ることはありますね。でも大きいケンカはそんなにないです。

――仲直りはどうやってしているんですか?

夫:僕が折れるというか、普通に戻る感じですね。妻があまり怒らないので、一人で怒ってても持たなくて(笑)。それで自然に元に戻ります。

――なるほど。ちなみに、すごくポジティブな印象のおふたりですが、ヘコむことってあるんですか?

夫:YouTubeの再生回数が低いときくらいですかね。「頑張ったのに全然見てくれない!」って。動画投稿は毎日しているので、3日連続とかで再生回数が低かったりするとだいぶへこみます。お風呂で反省会したりとか。まぁ、そのあと「頑張ろうね!」って元気出しあっていますけど。

妻:一緒に同じことをして共感するっていうのはかなり大事だよね!

用が無くても妻の近くに!

――笑いの絶えない家庭というイメージが強いお二人ですが、普段の生活での仲良しエピソードを教えてください!

妻:ウチ、お風呂のカギがついていないんですよ。

夫:洗面所のドアを開けるとお風呂があるんですけど、そのお風呂のドアが透けていて中が見えるんです。透明なんですよ。

妻:友達がウチに来たとき、動揺していました。

夫:お風呂の大きい窓も透けてるんです。

――えっ! 内見したとき、そこは気にならなかったですか?

夫:まぁ……いっかな、って。リビングが広くて天井も高くて、それ以外の面がすごくよかったので。なので、まぁ開け放題!(笑)

――結構開けたりするんですか?

夫:はい。(笑)

――ラブラブ!(笑)

夫:でも妻は気づかないんですよ。

妻:シカトしてるんだよ(笑)。

夫:無視されていたのかぁ~!

妻:あと、ドライヤーしているとき死角から急に出てくるよね。

夫:見に行っているだけじゃん!

妻:見に行くこと自体おかしいから!(笑)。

夫:暇なときはだいたい妻の近くに寄っていくんですよ。それで話しかけに行って、ドライヤーしている最中だったりするとビックリしているよね。

妻:「ウワッ!」ってね。

夫:そう、「ウワッ!」って言われるから、こっちも「ウワッ!」ってビックリしちゃう。

――かわいい(笑)。仲良しならではのエピソードですね。

同棲生活が上手くいったのは「期待値が低かった」から!?

――お二人が同棲を始めてから気づいたことって何かありますか?

夫:意外と家事するんだ!って思いました。

妻:意外と!?

夫:宝塚のイメージが……、なんていうか、お嬢様のイメージが強いので家事はあまりしないのかなぁとか思っていたけど、意外とやるんだなぁって。掃除好きだよね?

妻:そうだね。

夫:逆に、宝塚でやってきたから掃除とかできるのかな。

――下級生の方が上級生の方のお世話をするようなイメージがあります。

妻:そうですね。

夫:そういうのをキッチリできるのはすごいなって思う。

夫:僕に対しては何かある?「片づけないな」とか?

妻:うん……(笑)。

夫:片づけられないんですよねぇ。片づけるのを忘れちゃう。

妻:メガネをよく「どこ!?どこ!?」ってやっているよね。

夫:メガネがすぐなくなっちゃうんですよ!!

妻:もう、絶対聞いてくるよね。

夫:妻に聞いたら教えてくれるんですよ。「メガネどこ?」って聞いたら「あそこだよ」って。

妻:ケータイとかもさぁ……

夫:ケータイもなくなっちゃうんですよねぇ(笑)。

――お二人の同棲生活が上手くいった理由としては、どんなものが挙げられますか?

夫:正直に言うと、僕の妻に対する期待値が低かったです。100%偏見ですが、家事はしないだろうなって。一緒に住むって決めたときは「家政婦さんを雇ったほうがいいのかな?」とか考えていたくらいで。

妻:そうだったんだ。でも夫のいうように、マイナスのイメージからスタートするのはいいかもね。

夫:そう、期待値は低いほうがいい。

妻:私は結婚前、すんごい細かい人なのかなと思っていたよ。仕事ぶりが完璧だから。たとえば服をぜんぶ完璧に畳んでいたりしたら嫌だなって。綺麗にするのは好きだけど、自分も完璧にやらなきゃいけなくなるとしたらプレッシャーだった。リモコンの位置もこうで~とか自分ルールがあるのかなって思っていたけど、全然そうじゃなくて。

夫:実際はリモコンがどこにあるのかも分からないっていう(笑)。

妻:そういう意味では私も、期待値低かったのがすごく良かった。期待ばっかりしていて期待外れだとちょっとつらいもん。

夫:理想があると同棲はつらいかも。同棲して破局している男友達はよく「料理してくれない」「片付けしてくれない」とか言ってます。こっちは元からしないと思っているからね。だから同棲を始めて1週間くらい、洗濯も掃除もやってくれた時は驚いた。最初だけなんだろうなって思ってたらずーっと続けているから、ビックリしていますよ。

――なるほど(笑)。そのほか何か秘訣はありますか? 例えば奥様のために旦那様がしていることとか。

夫:そうですね、料理をするときに野菜を多く使ったりとか、ダイエットするときには炭水化物を極力抜いたり、奥さんの美容への気遣いを考えたメニューにしています。

妻:あとは、「美容室行って来なよ」ってよく言ってくれます。

夫:もっと綺麗になってくれたら嬉しいからね!

――よく、奥様が美容室に行くのを渋る旦那様もいるって聞くので、素敵だなと思います!

夫:美容室でもネイルサロンでも行って来たらいいと思うんです。特に、妻は宝塚時代に好きなようにネイルをできなかったから。

妻:これは動画を撮影するためとかではなくて、撮り始める前から言ってくれているんです。

――こういった気遣いを忘れないということも、仲良しでいられる秘訣ですね。

別々に暮らすメリットって逆に何!?

――同棲してよかったなと思うことはなんですか?

妻:別々で暮らしていたらデートの後それぞれの家に帰らないといけないけど、同棲してるから「今日はここが楽しかったね!」とか話しながら帰れるし、自然に会話が増えるよね。

夫:あとはデートの日取りとかを特に決めなくても会えるのがいいです。どんなに忙しくても、夜は絶対に家にいるじゃないですか。

妻:うんうん。

夫:あと、お金は浮きますよね。ちょっと高めの家賃の家にしても2人で割るからちょうどいい。家でずっと会っていられるからデート代も浮く。

――いいことづくめですね!

夫:ただ、別れたときめんどくさいですよね!(笑) 別れにくい。みんなそれで悩んでる。

妻:あ~、そうだね。

夫:同棲したら別れる率グッと下がりますよ!「普段だったら別れているけど、同棲しているからやめとこか!」みたいな。

――怒りの沸点はかなり低くなりそうですね。

夫:決断は重くなる!結婚の前段階としてはいいよね。結婚したらもっと無理じゃないですか。まぁ、同棲してて本当に別れちゃったときは酷いですけどね!間としてはいいよね。結婚したときほど、別れたとき酷くないからさ。部屋のこととか手続きのこととか色々面倒なことあるけど、離婚するよりかはマシで。でも、ただ付き合ってるよりかは重い。だから同棲くらいがちょうどいい。別々に暮らすメリットって逆に何なんですかね?

妻:その方が楽なのかな?

夫:結婚を考えて付き合ってるならさ、ワンルームを2部屋借りるよりも1LDKを1部屋借りたほうが安いじゃん。――結婚がなぁなぁになりそう、踏み切れなさそうっていう意見はあるみたいです。

夫:3年同棲したら事実婚ですもんね。じゃあ、同棲する前に決めたらいいのかな。あらかじめ結婚する日を決めておいてさ。

妻:期限きた!結婚!って?

夫:ロマンないけどね。「この日来たぞ!結婚するか?」ってね。

――新しいですね。(笑)

結婚する気があるなら、とりあえず同棲してみたらいい

――最後に同棲に迷っているカップルに対してメッセージをお願いします。

妻:期待値を上げすぎないこと!自分の時間がないとか、家事を全部やらなきゃいけないかもとか、不安なことは色々あるとは思いますが……。コミュニケーションをちゃんととって、辛いときは辛いって言って、ちゃんと助けてもらったらいいよね。

夫:とりあえず同棲してみたらいいと思うんですよね!結婚する気があるならやってみた方がいい。何年も付き合ったあと、いざ同棲してみたらやっぱり合わなかった、とかってなったら相当キツいけど、とりあえず同棲してみたら相手がどんな人かなって分かるしさ。同棲したからって別に困ることってないと思う。

妻:そうだね。結婚してから別居生活っていうスタイルでも大丈夫なら別に同棲しなくたっていいとは思うんだけど。

夫:きっと一緒に住むことになるもんね。それならプレ結婚として、同棲しておいたほうがいいと思うんですよ。

――同棲したあとに結婚すると、新婚生活の新鮮味がなくなるっていう意見もあるみたいです。

夫:結婚したあとなんて何十年も一緒に住むんだからいいじゃないですか。何十年間も一緒にいるのに新鮮味を感じるなんて、そうそうないですよ!

妻:新鮮味なくなっちゃったらペット飼ったり、それこそ育児していたら関係なくなると思う。

夫:どうせね、結婚して2年経ったらもう慣れちゃいますからね。とりあえず同棲はすごくいいと思います!お互い合うかどうかのテスト期間として。嫌ならやめたらいいし。引っ越しにかかる初期費用が問題で始められないなら、敷金礼金なしの部屋とか結構ありますしね!結婚のプレ段階として気軽に始めてみたらいいと思います。
 

<取材協力>
「妻が綺麗すぎる」ご夫婦
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<執筆>
高橋美乃里
PR会社で営業として働きながら、ライターも頑張る23歳!



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