NHK連続テレビ小説『なつぞら』(毎週月~土曜8:00~)で広瀬すず演じるなつの生き別れた妹・千遥がようやく登場した! 演じたのは、同じ朝ドラ『あさが来た』で鮮烈な女優デビューを果たし、『ちはやふる -結び-』(18)で、広瀬すずとも共演した清原果耶だった。事前の出演告知はなく、前週の予告編にもはっきりと登場せず、ネットでもかなりざわついていただけに、若手実力派女優である清原の初登場シーンは大いに話題を呼んだ。

  • 清原果耶

    NHK連続テレビ小説『なつぞら』でヒロイン・なつの生き別れた妹・千遥役を演じる清原果耶

清原は、映画『3月のライオン』シリーズのフレッシュな役柄から、昨年の初主演ドラマ『透明なゆりかご』(18)や、山田孝之プロデュース映画『デイアンドナイト』(19)などの陰影のある難役まで、確かな演技力を見せてきた成長著しい17歳の注目株だ。14週は、千遥をフィーチャーした週となる。

12週で、なつと兄の咲太郎(岡田将生)は、千遥が5歳の時に預けられた千葉の親戚の家でかなり虐げられ、6歳で家出をしたことを知って、かなりのショックを受ける。結局、千遥の生死もわからない状態だったが、なんといきなり千遥が、北海道の柴田牧場を訪れ、柴田家に歓待されることに。果たして、なつたちは千遥と再会できるのか?

――再び朝ドラに出演された感想から聞かせてください。

私にとって女優デビュー作である『あさが来た』は、私の芝居人生を大きく動かしてくれた存在です。そこで、お芝居の難しさや楽しさを知りましたし、1つの作品をいろんな人の協力で作り上げていくことへのやりがいも感じました。だから、朝ドラにまた出演できたことは、純粋にとても嬉しいです。千遥役ということで、何か物語を動かせる存在になれたらいいなと思いながら、丁寧にお芝居を作り上げていきたいと思っています。

――これまでの放送回は観ていましたか?

役作りの参考のために千遥の幼少期のシーンを少し観ただけで、あとは観ていないんです。実際になつや咲太郎がこれまでどういう表情をしてどんな生き方をしてきたのかを、私自身も詳しく知らないほうが、千遥としてよりピュアに生きられるんじゃないかと思ったからです。

――では、千遥役にはどんなふうにアプローチしていったのですか?

千遥は壮絶な人生を生きてきた女の子ですが、悲観的な部分が目立ちすぎるのは、存在意義として違う気がしたので、監督にも相談しながら、声のトーンや動き方、目線の配り方は、あまり落としすぎないようにしました。かわいそうに見えすぎるというのも違うと思ったので。千遥にもいろんなバックボーンがあるから、その流れをちゃんと踏み外さないように、演じようと思いました。

  • 清原果耶

――『ちはやふる -結び-』でも共演した広瀬さんの印象についても聞かせてください。

すずちゃんは、相談にのってくれるお姉ちゃんという感じです。最初に『ちはやふる』でお会いした時も、前2作があったなかで、すずちゃんたちキャストのみなさんがその輪に引き入れてくださった。今回もそうですが、頼りにしてしまう力強いお姉ちゃんという印象です。私が『Seventeen』の専属モデルになった時も「おめでとう」と連絡をくれました。だからこそ、すずちゃんの妹役を演じるということで、頑張らなきゃなと思いました。

――広瀬さんとは撮影現場では会わないようにされていたとか?

はい。スタッフのみなさんに配慮してもらいました。やはりなつと再会するシーンを撮る前に会ってしまうと、そのシーンの臨場感が薄れてしまうと思ったので。もちろん、すずちゃんをテレビで観ちゃったりするのは仕方がないことですが(笑)、千遥を演じるために現場でも配慮していただきました。

――かなり徹底された役作りをされたんですね。『あさが来た』のときからこのような準備をされていたのですか?

『あさが来た』の時は、すべてが初めての経験だったので、驚きが先行して、身に入る前に全部が通り過ぎちゃうということも少なくはなかったです。もちろん、そこから役の作り方を知っていきましたし、作品ごとにやり方は異なると思っていますが、今回はスタッフのみなさんに協力していただき、丁寧な役の作り方をさせていただけたと思っています。

――今回、改めて感じた、朝ドラの現場の魅力を教えてください。

やはりチームとかファミリーとか、そういう空気が現場にあると思いました。それはキャストだけではなく、スタッフさんも一丸となって、この作品に取り組んでいる力の強さがすごく伝わってきました。私も負けないように、そして邪魔をしないように、千遥として存在できたらいいなと思っています。

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■プロフィール
清原果耶(きよはら・かや)
2002年1月30日生まれ、大阪府出身の女優。「アミューズオーディションフェス2014」グランプリを受賞し、連続テレビ小説『あさが来た』(15~16)で女優デビュー。大河ファンタジー『精霊の守り人』(16~17)や『透明なゆりかご』(18)などのドラマに出演。映画は『3月のライオン前編/後編』(17)、『ちはやふる -結び-』(18)、『愛唄 -約束のナクヒト-』(19)、『デイアンドナイト』(19)などに出演。主演を務める『螢草』がNHK BSプレミアムで7月26日から放送、ヒロインを務める『マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~』がNHK総合で8月8日放送。

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