有効にするとiPhoneの消費電力を大幅に節約できる「低電力モード」は、バッテリー残量が心許ないとき大いに役立ちます。しかし、「いつ有効化すべきか」がはっきりしません。残量が20%または10%を下回るとき、有効化を促すダイアログが現れますが、それでは手遅れのこともありますから、もう少し早めに手を打っておきたい、だったらどのタイミングで? と心配になるのは無理もないでしょう。

そもそも低電力モードとは、iPhoneの処理能力を若干落として電力消費量を減らす機能です。CPUのクロック数を少し落とすために演算性能は下がり、ディスプレイ輝度を下げることで画面は暗くなり、メールの自動受信(プッシュ)は止まり手動(フェッチ)に切り替えられますが、その対価として消費電力が減る/バッテリーが減るペースが下がるというわけです。

ということは、いつ低電力モードに切り替えるかは、iPhoneにどのような機能を期待しているかの問題ということになります。高い処理能力が求められるゲームを存分に楽しみたい、屋外で利用することが多いから画面が暗いのは困る、メールは到着次第プッシュ通知してほしいという場合、低電力モードは適切な選択とはいえません。残量が20%になるまで通常モードでいいのではないでしょうか。

逆に、前述した事柄が気にならないのであれば、満充電の時点から低電力モードに切り替えることが合理的です。低電力モードにすると、バッテリーのもちが数時間程度延びますから、夕方には怪しくなっていたバッテリー残量が夜の帰宅時までもつようになった、ということもじゅうぶんありえます。

WEBページの閲覧などデータ通信を伴う機能をどの程度使うか、Wi-Fiやセルラー回線をつかみにくい場所に長くいるかどうかなど、iPhoneの使用条件によって大きく変わりますが、バッテリーは減りこそすれ充電まで増えないもの。プッシュ通知など即応性を重視しないかぎり、早めに有効化しておくほうがベターではないでしょうか。

  • いつ「低電力モード」に切り替えればいい?

    iPhoneに求める機能にもよりますが、早めの低電力モード有効化がベターです