ドリス・デイが死去した。80年以上に渡るキャリアを誇るドリスは、4月に97歳の誕生日を迎えたばかりだった。
2019年5月13日、本人の動物保護財団、ドリス・デイ アニマル・ファンデーションは、「ドリスは年相応な健康を維持していましたが、最近酷い肺炎を患い、それが原因で他界しました。彼女はごくわずかな親しい友人たちに囲まれ、この世を去りました」と声明を発表、また、「生前のドリスは、葬儀や告別式、墓標を望んでいませんでした。しかし友人やファンの皆さんは、www.dorisdayanimalfoundation.orgでドリス・デイを偲ぶことができます」とコメントしている。
また、ドリスの訃報を受けて、アントニオ・バンデラスやステラ・マッカートニー、「スター・トレック」シリーズのウィリアム・シャトナーやジョージ・タケイなど有名人らが故人を偲ぶコメントを発表している。
歌手としてキャリアを始めたドリスは、その後もキャリアを通して何度もセルフカバーすることになる『センチメンタル・ジャーニー』でブレイクを果たし、1950年代のアメリカで大人気歌手の1人に数えられるまでになった。
1948年作『洋上のロマンス』で映画界へと進出したドリスは、その後も『アイル・シー・ユー・イン・マイ・ドリームス』や『カラミティ・ジェーン』、『情欲の悪魔』、『知りすぎていた男』などの作品に出演した。さらに『知りすぎていた男』の劇中で歌った『ケ・セラ・セラ』でアカデミー歌曲賞を受賞したほか、同曲は1968年から1973年にかけて放送された『ドリス・デイ・ショー』のテーマ曲としても使用された。
その後、一時期表舞台から距離を置いていたドリスだが、2011年には20年ぶりの新作アルバム『マイ・ハート』をリリースしてもいた。
一方で、2年前まで1924年生まれだと信じていたドリスだが、オハイオ州の人口動態統計局から取り寄せた出生証明書により実は1922年生まれだったことが判明していた。
4度の結婚歴があるドリスは、最初の夫アル・ジョーダンとの間に息子テリーがいたが、2004年テリーはこの世を去っている。
ドリス・デイ、1922(大正11)年4月3日生まれ、2019年5月13日没。偉大なスターのご冥福をお祈り致します。