米Microsoftは6月25日 (現地時間)、クラウドストレージ「OneDrive」の個人向けストレージプランの変更と新機能を発表した。有料ストレージプランの容量を2倍に拡大、Officeのサブスクリプション型サービス「Office 365」の個人向けプランにOneDriveストレージ容量を拡大できるオプションを用意した。また、「OneDrive Personal Vault」というファイル保護機能をOneDriveに追加する。
OneDriveは基本プランで5GBまでのオンラインストレージを無料で使用でき、有料プラン (OneDrive 50GB)にアップグレードすると月額1.99ドルで50GBのストレージ容量を利用できる (日本では月額249円)。この有料プランが「OneDrive 100GB」にアップデートされる。料金はこれまでと同じ月額1.99ドルで、ストレージ容量が100GBに倍増する。ロールアウト開始は「間もなく」となっている。
米国などで提供している「Office 365 Personal」などOffice 365の個人向けプランには1TBのOneDriveストレージが含まれるが、多くのユーザーが1TB以上の容量を必要としているという。そこで、追加料金で最大2TBまで拡大できるようにした。追加ストレージは200GBずつ増やせ、料金は+200GB (1.99ドル/月)、+400GB (3.99ドル/月)、+600GB (5.99ドル/月)、+800GB (7.99ドル/月)、+1TB (9.99ドル/月)。
OneDrive Personal Vaultは、重要なファイルや取り扱いに注意を要するファイルを、OneDriveで安全かつ便利に使用できるように保管する保護領域だ。OneDriveの通常のセキュリティに加えて、Windows 10 PCではローカルストレージのBitLockerで暗号化された領域にファイルを同期する。モバイルでも暗号化による保護を徹底するために、MicrosoftはOneDriveにアクセスするiOSデバイスやAndroidデバイスでも暗号化を有効にすることを推奨している。
通常Personal Vaultはロックされており、アクセスにはPersonal Vault用のユーザー認証が必要になる。アンロックした後も、安全のため短時間のインアクティブな状態で自動ロックが行われる。アンロックの手間が加わるが、Microsoft Authenticatorアプリ、指紋認証、顔認証、PIN、メールやSMSに送信したコードの入力など様々な方法をサポートしているので、セキュリティと素早いアクセスのバランスを考えてユーザーそれぞれが適切な方法を選択できる。
Personal Vaultは、オーストラリア、ニュージーランド、カナダから提供を開始し、年内に他の国・地域に拡大する予定。