第13期マイナビ女子オープンチャレンジマッチが6月22日、東京都千代田区「マイナビルーム」で行われました。
女流棋士2人、アマ選手7人が予選への参加権を獲得
チャレンジマッチは本棋戦独自のステージで、一部の女流棋士とアマチュアの希望者が参加して行われる、いわば「予選出場を懸けた予備予選」に当たる大会。本棋戦には2008年度の第1期から2010年度の第3期まで、アマチュア選手は選抜による2~3人が予選から出場していましたが、2011年度の第4期にこのチャレンジマッチが実施され、女流棋士8人に加えアマチュアが53人参加、前期までよりも多くの女性将棋ファンにチャンスが生まれました。
ただし、ファンと言っても希望者なら誰でも出られるわけではなく、参加資格が「研修会所属を含むアマチュア女性選手で、将棋道場、教室、普及指導員等から有段者と認められている方」(※第13期参加要項より抜粋)と定められているため、全国より腕自慢の女性がプロ公式戦の予選への参加を目指し集まる「真剣勝負」の場となっています。
今期は女流棋士9人、アマチュア47人が参加。当日朝、抽選により組み合わせが決まり、それぞれ14人制の4つのトーナメント(※本トーナメント)に入って対局がスタートしました。本トーナメントそれぞれの優勝者4人は予選への参加が決まります。途中敗退者は5ブロックの「出場者決定戦」に回り、勝ち上がり者5人が予選参加となります。予選参加枠は合計9枠。
本トーナメントを制して予選入りを決めた選手は、石高澄恵女流二段、吉川惠アマ、滝祐子アマ、和田はなアマの4人。滝アマは女流棋士から3勝、吉川アマは2勝を挙げる活躍を見せました。和田アマは2014年度の女流アマ名人。今回、プロとの対局はなかったものの、全国に名が知られている女流強豪同士の戦いを勝ち抜いての優勝でした。石高女流二段はアマ4人を倒して貫禄の勝ち上がり。
出場決定戦からの勝ち上がりは、船戸陽子女流二段、芦江七菜子アマ、野原未蘭アマ、磯谷祐維アマ、松下舞琳アマの5人。野原アマは2018年度、優勝者から多くの男性プロ棋士が生まれている中学生名人戦で第43回にして初の女子優勝という快挙を成し遂げた超強豪。本トーナメント2回戦で敗れ出場者決定戦に回り勝ち上がったことについて、「2回戦で負けてしまい対局数が多くなってしまった(※1日6局を指した)のですが、3局目からは切り替えて指せたのが良かったと思います」。予選初戦の相手が初の外国人棋士、カロリーナ・ステチェンスカ女流1級と決まり、「プロの先生と多く指せるように、一局一局自分らしい将棋を指して勝ち進んで行ければ」と抱負を語りました。
チャレンジマッチ勝ち上がり者を含め女流棋士55人、アマチュア8人の計63人が12枠の本戦出場枠を懸けて争う予選は7月20日に行われます。