ディップ総合研究所は6月24日、「シニア(60歳以上)の就業に関する意識調査」の結果を発表した。調査期間は2019年4月12~15日、調査対象は47都道府県に在住し、現在アルバイト・パートで就業している60~74歳のシニアで、有効回答は481人。
働きたいと思う理由を聞くと、1位「家計・生計や貯金貯蓄のため」(57.6%)、2位「お小遣いや自由に使えるお金のため」(50.4%)、3位「健康維持のため」(48.9%)、4位「元気なうちは働くのが当たり前だと思うから」(39.8%)、5位「社会や人とのつながりを実感できるから」(38.3%)と、「お金」「健康」「社会とのつながり」に関する項目が上位に入った。
理想の働き方を尋ねると、仕事の仕方では「これまでのスキルや力を活かしたい」(72.4%)、同僚については「様々な世代と働きたい」(64.9%)、勤務形態については「働く日数を減らす・短時間勤務」(61.7%)を挙げる人が目立った。他方、働くときの立場としては「指導者の立場」(42.8%)や「プレイヤーの立場」(33.9%)を希望する人が多かった。
就業にあたり、シニアが企業にケアしてほしいと思うことは、1位「仕事内容は体力や経験などを考慮して決めてほしい」(32.0%)、2位「体力・健康状態や持病を把握してほしい」(24.9%)と、体力の低下に対するケアがトップ2を占めた。一方、実際に企業が行っているケアは、「敬意をもって接している」(25.0%)が首位となり、シニアの希望とギャップがあることが浮き彫りになった。