JR北海道は日中の列車を運休して集中的に線路設備の修繕作業を行う「線路集中メンテナンス日」を10~11月にかけて計10日間設けると発表した。釧網本線緑~知床斜里間の約28km区間が対象となる。

  • 釧網本線の一部区間で10~11月に「線路集中メンテナンス日」を設定

同区間にある老朽化した木製枕木約4,000本の交換を集中的に行うための取組みとして実施され、10月21~25日と10月28日から11月1日までの平日10日間、いずれも8時30分頃から15時30分頃まで列車を運休し、作業を行う。

日中に行うメリットについて、夜間作業を行う保線作業員の確保が地方部はとくに困難になっていることから、労働力の継続的な確保につながるとJR北海道は説明。視認性の良さによって作業精度や施工効率が向上する利点もあるとしている。工事よる列車運休にともない、緑~網走間ではバスによる代行輸送を行う。

JR北海道によれば、同社管内の本線延長約2,500kmのうち、おもに木製枕木が敷設されている区間は全体の60%にあたる約1,500km。このうち、枕木の集中的な交換が必要となる区間は約1,100kmあり、今回と同規模の「線路集中メンテナンス日」を設けることで、約40回で交換を完了できるとのこと。

今後も老朽化の進行が激しく、優先順位が高い区間から「線路集中メンテナンス日」を設けて作業を進めていく方針。早ければ来年度、釧網本線で区間を変えて実施する予定で、その他の線区についても実施を検討するとしている。