NHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(毎週日曜20:00~)の第24回「種まく人」が23日に放送され、中村勘九郎演じる日本人初の五輪選手・金栗四三が主人公の第1部が完結。主演の中村がコメントを寄せた。
宮藤官九郎が脚本を手掛ける同作は、日本が初参加した1912年のストックホルム五輪から1964年の東京五輪までの知られざるオリンピックの歴史を描く物語。今回で金栗が主人公の第1部が完結し、30日放送の第25回「時代は変る」より東京五輪招致に奮闘した政治記者・田畑政治(阿部サダヲ)が主人公の第2部へと切り替わる。
第1部の主演を務めた中村は「振り返ると、初回からここまで『とにかく走っていたな』という感じです。常に走り続けている人でした」と回顧。「多くの挫折を乗り越えた金栗さんですら関東大震災の現状に耐えきれず熊本に帰ってしまいましたが、そこで義母の幾江さんからの喝や家族の大きな愛で目覚め、本当の“いだてん”になりました。金栗さんには走ることしかないから、みんなに元気や笑顔を取り戻すために走って、走って、走った。そこにすごく共感しました」と震災のシーンを振り返った。
そして、「東日本大震災が起きた時、『こんな時に芝居をしていて良いのかな』とすごく思いましたが、『これしか自分たちにはない』『ここで今来ているお客様たちに楽しんでいただければ、笑顔の輪が広がっていくのでは』と信じて、芝居を続けました。それが、金栗さんにとっては走ることだった。一緒だなと思いました」と自身の経験と重ね、「第24回に治五郎さんが『ずーっと走っているな』とおっしゃっていましたが、ここが四三さんの面白いところで、第二部も時々顔を出しますが、やっぱり走っています(笑)。ドラマの中心は阿部さん演じる田畑政治に移りますが、金栗四三はこれからも走り続けていきます」と予告した。
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