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【この記事のエキスパート】
サウンドクリエーター / キーボーディスト:内藤 朗

サウンドクリエーター / キーボーディスト:内藤 朗

キーボーディスト、シンセサイザープログラマー、サウンドクリエーターなど様々な側面を持ち、作編曲からレコーディング制作、ライブ演奏など多方面で活動中。

S.E.N.Sのレコーディングサポート、安部OHJIプロジェクトでのレコーディング、ライブなどから、イベント、キャンペーンソング、放送メディアのテーマ曲、BGM製作等、その活動の幅は多岐に渡る。

また、DTM黎明期より音楽制作系ライターとしても広く知られ、近著は「音楽・動画・ゲームに活用! ソフトシンセ音作り大全」(技術評論社刊)など。
数多くの音楽専門学校、ミュージック・スクールなどでおよそ30年以上に渡り講師を務め、数多くの人材を輩出する実績を持つ。

有限会社FOMIS代表取締役、一般社団法人日本シンセサイザープロフェッショナルアーツ(JSPA)正会員、MIDI検定指導研究会委員。


ソフトシンセ(ソフトウェア・シンセサイザー)は、ピアノやギター等のメロディ楽器のほか、多様なシンセシス(音の合成方式)によって実在しないような楽器のサウンド等、多様な音色が使い分けられるソフト。この記事ではソフトシンセの選び方とおすすめ商品を紹介します。

ソフトシンセとは

出典:Amazon

ソフトシンセとは、「ソフトウェア・シンセサイザー(software synthesizer)」の略語で、コンピュータ上でシンセサイザー機能を提供するソフトウェアのことです。

広義にはCPUによって音信号を合成するソフトウェアすべてを指しますが、狭義には歴史的に専用ハードウェアで提供されてきた楽器用シンセサイザーの発音回路を、コンピュータソフトウェアによってデジタル信号処理で再現したもの、およびその楽器としての類型を指します。また、実体がないため「ヴァーチャルシンセ(virtual synth)などと呼ばれることもあります。

ピアノやギターなどのメロディ楽器だけでなく、多様なシンセシス(音の合成方式)によって、実在しないような楽器のサウンドも含め非常に多様な音色が使い分けられる上、ソフトウェアなので物理的な場所もとらない優れものです。一方、ソフトウェアだからこそ、機種により得意な音色や機能、動作環境も千差万別です。複雑なシステムにより音を合成する機種も多く存在します。

初心者におすすめ
ソフトシンセの選び方

サウンドクリエーター・内藤 朗さんに教えていただいた、ソフトシンセを選ぶときのポイントは次の5つです。

(1)WindowsかMacか対応OSをチェック
(2)PCスペックが推奨環境を満たしているかチェック
(3)起動タイプとプラグインフォーマットをチェック
(4)HDD(SSD)の容量や回転速度もチェック
(5)ユーザー認証方式をチェック

(1)WindowsかMacか対応OSをチェック

昨今市販されているほとんどのソフトシンセはWindows、MacのどちらのOSにも対応しています。そのため、新たに購入する場合は、それほど気にする必要はありません。

しかし、Windows10ではなく、Windows7対応といった古いバージョンのソフトシンセを利用する際は注意が必要です。ほかにも、ソフトシンセのメーカーによってはMacでのDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)操作を前提としてつくられているものもあるため、こうした製品の場合、インタフェースや使い勝手に影響が出てしまう可能性もあります。

お使いのPCがMacであれば、迷わずMac版を購入するようにしましょう。

(2)PCスペックが推奨環境を満たしているかチェック

【エキスパートのコメント】

ソフトシンセはPC自体をシンセサイザー化するものです。当然ながら、ハードウェアとソフトウェア、両方のスペックを満たしている必要があります。まず使用しているPCのCPU、HDDやSSDの空き容量、メモリ容量などが、推奨スペックに適しているかどうかをチェックしましょう。

基本的に、推奨環境はメーカーサイトの製品ページなどに記載されていますので、それらを参考にすると良いでしょう。また、推奨環境として「CPU***以上(***以上推奨)」のような表記もよく見ることでしょう。できる限りストレスなく使用したい場合は、記載のスペックを満たす環境で使用するのがベターです。

(3)起動タイプとプラグインフォーマットをチェック

ソフトシンセは、PC上でそのまま起動して使用するスタンドアローンのタイプと、DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)上でプラグイン音源として起動・使用するタイプがあります。製品によって、これらの起動方法への対応の可否が異なります。

出典:Amazon

スタンドアローンの起動タイプ

スタンドアローンタイプのソフトシンセサイザーは、DAWを起動させることなくPC上でそのまま利用できます。なおスタンドアローンタイプのソフトシンセサイザーのデメリットは、DAWと連動できないという点です。作曲用としては起動できず、あくまで演奏専用の起動になります。

DAWのプラグインとして起動するタイプ

プラグイン形式にはVST、AAX、AUなど複数のフォーマットがありますが、検討中のソフトシンセがすべてのフォーマットに対応しているとは限りません。購入前にソフトシンセだけでも使用できるスタンドアローンのものかどうか、自分の使用しているDAWで使用されるプラグインフォーマットに対応しているかどうかなども確認が必要です。

(4)HDD(SSD)の容量や回転速度もチェック

【エキスパートのコメント】

最近のサンプリング音源系ソフトシンセは、音色の元となるサンプル素材の容量が数GBから数十GBに及ぶものまでさまざまです。PCに負担をかけないよう、インストールするために専用HDDやSSDを用意したほうがいい場合も。

HDDは7,200回転を推奨されることが多いので、購入時にはディスク回転速度もおさえておきたいポイント。これは使用するPC環境次第ですが、SSDならサンプルの読み込み速度(あるいはストリーミング速度)が向上する傾向にあります。しかし、HDDに比べるとドライブ自体の破損やトラブルが生じた際の復旧が難しいというデメリットがあるため、よく検討することが大切です。

(5)ユーザー認証方式をチェック

【エキスパートのコメント】

ソフトシンセの多くは、メーカーサイトでユーザーアカウントを作成し、製品のシリアルナンバーを登録することで使用できるようになります。しかし、製品によっては、eLicenser(イーライセンサー)やiLok(アイロック)などの認証デバイスが必要なケースも。これらは製品には含まれず別売りとなっていることも多いので、購入前は認証方式についても調べておきましょう。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)