東京2020組織委員会がこのほど、「第1回東京2020大会モットー選定委員会」を開催。委員として作家の林真理子氏、元バレリーナで女優の草刈民代氏らが出席した。
オリンピック・パラリンピックの会場の装飾や、デジタルメディアなどで掲出される大会モットーの選定について、東京2020組織委員会事務総長の武藤敏郎氏は、「“全員が自己ベスト・多様性と調和・未来への継承”という3つを基本コンセプトに、“スポーツには世界と未来を変える力がある。”という大会ビジョンをすでに公表しました。これをさらに発展・昇華させ、国内外に対して多様な価値観や、新しい気づきをもたらすような東京2020大会のモットーができればと思っています」と、冒頭挨拶で語った。
大会モットーは16年リオデジャネイロ大会の「A New World(新しい世界)」などのように、英語で3~5語のフレーズにまとめられるが、今回の初会合ではメッセージの方向性などについて意見交換がされたという。
会合後、林氏は「オリンピックとは何か、競技をすることとは何かという非常に根源的なことまで議論が進み、非常に深い、示唆に富んだ意見がいっぱい出まして。とても中身の濃い2時間でした」とコメント。「『耳から入っても目から入っても力強いインパクトのあるものを』ということで、私は発言させていただきましたけれども、難しいですね。やっぱり大会の要なので、私たちも疎かにはできないという感じで。いろんなご意見があってこれから大変だな、というのが一番の感想です」と率直な意見を述べた。
また、草刈氏は「どの国の人が見ても何か腑に落ちる、そういう強さを持ったところに落ち着くといいんじゃないか、そんな発言をさせていただきました」「各国から人が集まったときに誰もが共有できて、前向きになれるような言葉になればいいなと思います」と、振り返っていた。
次回の「東京2020大会モットー選定委員会」は7月中旬の予定。今回の議論を土台に組織委員会のクリエイティブチームが複数の具体案を示し、委員による選定を経て公表される。