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【この記事のエキスパート】
芸術大学教員/DIYアドバイザー:野口 僚
徳島県の家具メーカーにて木製家具の製造に携わり、機械加工、仕上げ、組み立て、塗装など木工全般と家具製造ノウハウを培いました。
その後東京では業界新業態の体験型DIYショップで店長として勤務。店頭ではお客様の相談に乗りつつ、一人一人にぴったりのDIY用品を提案してきました。
同時にDIYレッスンの企画と講師を行い、日本のDIY文化発展のために努めてきました。
現在は大学のデザイン学部の助手として大学内工房に在中し、
学生に対しデザインやモノづくりの手法などを主に教えています。
ドライバーを回転させるドリルドライバーに、インパクト(打撃)機能を追加させたものをインパクトドライバーといいます。この記事では、コードレスインパクトドライバーの選び方とおすすめ商品をご紹介します。タイプやトルク値など、選ぶポイントを詳しく説明しています。
コードレスインパクトドライバーとは
ドライバーを回転させるドリルドライバーにインパクト(打撃)機能を追加させたものをインパクトドライバーといいます。回転プラス打撃の力により、下穴をあけなくても強力にネジを押し込み、締めることができるのが特徴です。
そのコードレスタイプがコードレスインパクトドライバーです。プロも愛用する道具なので、一般の方がDIYを行うときにとっても便利に使えるのは言うまでもありません。
■コードレスインパクトドライバーで行える作業
コードレスインパクトドライバーで対応できる作業としては、ドライバービットを装着したネジ締めです。ドライバービットをセットで購入することで、サイズや長さに合わせたネジ締め作業ができます。
ほかには、ドリルビットを装着した穴あけ作業や、ボックスレンチビットを装着すると、ボトルの締めや取り外しが可能です。
インパクトドライバーはトルク調整機能がないので、ボトルやビスの締めすぎには注意が必要です。パワーの要る作業はインパクトレンチが適しています。インパクトドライバーよりも、より強力な回転で締めることができます。
コードレスインパクトドライバーの選び方
それでは、コードレスインパクトドライバーの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記の6つ。
【1】最大トルク値
【2】タイプ(形状)
【3】重さ
【4】充電時間や連続使用時間
【5】予備のバッテリーがあるか
【6】機能
上記の6つのポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきます。
【1】最大トルク値をチェック
【エキスパートのコメント】
インパクトドライバーは効率よくネジをしめるための工具なので、長いネジや太いネジをしめつける力が重視されます。
そのため基本的には最大トルク値という表記がされており、このトルク値が高いほどネジをしめつける力が強いです。長いネジや太いネジ、かたい木材などにネジを取りつける場合は、トルク値が高くないと必要なパワーが足りておらずネジしめに苦戦することがあります。
ドリルドライバーと違い、パワフルな作業をするための工具なので、インパクトドライバーを購入するのであれば、トルク値を参考にしながら選ぶといいでしょう。
【2】タイプ(形状)をチェック
インパクトドライバーのタイプは、ピストル型とペン(スティック)型に分かれます。それぞれのタイプごとの特徴をみていきましょう。
▼ピストル型|ネジを垂直に押し込みやすい
文字通りピストルのようにハンドルグリップを握って使うタイプ。ピストルの引き金部分がスターターボタンとなっています。握ったグリップに対して垂直方向にドリルの先端があるので、ネジを板に対して垂直にネジを押し込む方向性が感覚的につかみやすくなっています。
また、ネジの締め付け力が高いこと、ペン型に比べて製品のラインナップが豊富で選びやすいこともメリットといえるでしょう。
▼ペン(スティック)型|奥まった場所や狭い場所でも活躍
ヘッド部分の角度調整ができ最大で真っすぐにまでできるのが一番の特徴。ピストル型ではボディサイズが大きくて作業ができない奥まった場所や狭い場所でも、角度調整ができるペン型なら作業が可能です。
DIYの中上級者ならば、ピストル型とペン型の両方をもって作業を効率化するという考え方もありでしょう。
【エキスパートのコメント】
インパクトドライバーはネジを使っての組みたてや取りつけ作業を行う工具です。そのためせまい場所や、多少無理な体勢で作業をしなければならない場面があります。
その際に購入したインパクトのサイズが大きいと「本体が間に入らなくて、せっかく購入した工具が全く使えない……。」ということが起こります。本体ヘッドの部分が小さくなるほど価格は高くなりやすいですが、できるだけ本体ヘッドサイズが小さい機種をおすすめします。
【3】重さをチェック
片手で持って作業をすることが多いので、できるだけ重量が軽い製品がおすすめです。手や腕にかかる負担が減り、疲れずに長時間の作業を可能にします。
コードレスの場合、バッテリー自体がそもそも重いのでボディ重量も重い製品が圧倒的に多くなります。力のない方や女性などなら重量1kg以下を目安に製品を選ぶとよいでしょう。
【4】充電時間や連続使用時間をチェック
コードレスタイプは、製品により満充電にかかる時間や連続使用時間に違いがあります。短時間で充電が完了するもの、連続使用時間が長いものがおすすめですが、バッテリー容量にも大きく関係します。
なので、両方のバランスを見て選んでいきましょう。また、バッテリー容量が大きくなれば本体重量が重くなってしまうことも考慮しておきましょう。
【5】予備のバッテリーがあるかチェック
電源が無いところでも使えるのが魅力のコードレスインパクトドライバーですが、うっかり充電するのを忘れ、途中でバッテリー切れを起こしてしまうことがあります。
せっかく作業ができるスペースまで材料を運んだのに、作業中にコードレスインパクトドライバーが使えなくなると困ってしまいますよね。そこで、購入するコードレスインパクトドライバーを選ぶのに知っておきたいポイントが、予備のバッテリーが付属しているかどうかです。
バッテリー切れを起こして作業が中断されることのないよう、同じ性能であれば予備バッテリー付属の機種を選ぶのがポイントです。コードレスインパクトドライバーに予備のバッテリーがついていると、長時間の作業でも充電なしでこなせます。
また、バッテリーの交換が前提なのでバッテリー自体が薄型軽量で扱いやすいというメリットも。
【6】機能性をチェック
上記で説明してきたチェックポイントのほか、あると便利な機能がいろいろあります。自分の使い方に必要な機能がないか確認しておきましょう。
▼モード切り替え
【エキスパートのコメント】
インパクトドライバーの機種によっては、インパクトとしての打撃機能だけではなく、シーンにあわせた使い心地をよくするためのさまざまな付加機能が搭載された機種も販売されています。
強力なインパクトはパワーが強い分、スイッチの微妙な押し具合で速度が変わるため初心者の方には扱いづらいという難点があります。
速度調整機能がついたインパクトだと回転速度を落とすことができるので、インパクトの使用に自信がない方や、作業性より安定性を優先したい方にはおすすめです。
他にも、回転のみのインパクトOFF機能、コンクリートに穴を空けるための振動機能、ドリルドライバーのようなクラッチ機能などがついた機種もあります。
▼防塵・防滴機能
プロ仕様であれば使用現場の特性から、作業時に発生する粉塵がボディーに入ることを防ぐ防塵機能や屋外作業時の雨などを侵入を防ぐ防滴機能を装備している製品が多いでしょう。
値段の安い初級者向けなどは、機能を付けていない場合もあるので、必要に応じて確認するようにしましょう。
▼落下防止のストラップやフックがあるか
作業中での落下防止ならストラップ取付可能なタイプがよいでしょう。片手で作業するので、謝って落としてしまうことも十分にありえます。製品の保護だけでなく、落下したものが人に当たってしまう事故などを未然に防ぐことにもつながります。
作業後の落下防止ならベルトなどにかけておけるフックが取り付け可能かを確認しておきましょう。
▼LEDライトの有無
夜間や暗所での作業、また取付け箇所が奥まっていて暗いなどの場合には、LEDライトの搭載モデルがおすすめです。ネジを締めこむポイントがライトで照らされるので、効率を落とさずに作業を進められます。
特に狭い場所での作業に使われることの多いペン型タイプなら、LEDライト付きを検討してみましょう。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
できるだけ同じバッテリーの工具を
販売されているインパクトドライバーは形状やパワー、バッテリーなど商品ごとにさまざまな特徴があります。
ご自身がどういった場所でどれぐらいのネジを止めたいのかを整理し、使用目的に適したスペックのインパクトドライバーを購入することで、快適なDIYライフを送ることができるでしょう。
1台のインパクトドライバーで色々なシーンのネジしめをすることは難しいので、形状の違うサブ機などを用意するとさまざまな場面で困ることなく作業を行うことができます。
インパクトドライバーはドリルドライバーとあわせて使用することが多く、バッテリーの互換性があるとコストも安く便利です。できるだけ同じバッテリーの工具を買いそろえることをおすすめします。