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【この記事のエキスパート】
キャンプ/釣りライター:中山 一弘

キャンプ/釣りライター:中山 一弘

青年期に始めた釣り新聞への寄稿を始めとして、サイトAllAboutでのフィッシングガイドを務める。
ほかにも雑誌『Salty!(ソルティ)』やアウトドア系の雑誌やWeb媒体などでの執筆多数。

今も休日には必ず海山湖を駆けまわっている自然派で、あらゆるジャンルの釣りを体験し、季節に合わせて日本中の旬な魚を追っている。
キャンプ用品は、あえて払い下げのミリタリー系ギアで揃えるマニアな一面も。


サーフや干潟での海釣りや河川で行う渓流釣りなど、水に入りながら釣りを行うウェーディング。その際の必須アイテムが水の侵入を防ぐ「ウェーダー」です。ダイワやシマノ、マズメといったメーカーから、ヒップ・ウエストハイ・チェストハイなど多数のモデルが発売されています。この記事ではウェーダーの選び方とおすすめ商品、ユーザーの口コミを紹介します。

ウェーダーとは?

出典:Amazon

ウェーダーとは、水に浸かっても濡れないように設計された防水ウェアのこと。一般的に言う胴長のことで、川、湖、河口、干潟など、水中に入って釣りをする際に用いられます。

ウェーダーの形状や素材にはさまざまな種類があり、釣り場の環境や季節に合わせて選ぶことが大事です。どんなシーンで着用するかを考えたうえで選ぶようにしましょう。

水に入って釣りを楽しむ
ウェーダーの選び方

釣りライターの中山一弘さんに、ウェーダーを選ぶときのポイントを教えてもらいました。ポイントは下記。

【1】釣り場所に合わせて形を選ぶ
【2】足元のデザインも忘れずチェックしよう
【3】時期や場所に合わせて素材を選ぶ
【4】釣り場の環境に合わせてソールを選ぼう
【5】サイズはちょっとゆるいぐらい

上記のポイントを押さえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。

【1】釣り場所に合わせて形を選ぶ

ウェーダーは長さによって大きく3種類の形状があります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

ヒップウェーダー

出典:Amazon

ヒップウェーダーは膝下ほどの水深に対応できるタイプです。渓流釣りや潮干狩りなど、浅瀬での使用に適しています。股下までの長さのため、着脱がかんたん。ほかのタイプよりコンパクトで、持ち運びがらくなのもメリットです。

ヒップウェーダーはリーズナブルな価格帯のものが多く、簡易的なウェーダーを探している方にもおすすめです。

ウエストハイウェーダー

出典:Amazon

ウエストハイウェーダーは、一般的なズボンと同じくらいの長さで、腰のあたりまでカバーします。圧迫感が少ない着用感と、動きやすさが特長です。

膝上や太ももあたりまで水深のある場所でも活動しやすく、本格的なウェーディングにも対応可能。アクティブにポイント移動を繰り返す「ラン&ガンスタイル」にもおすすめです。

チェストハイウェーダー

出典:Amazon

チェストハイウェーダーは、胸のあたりまで生地で覆われており、腰ほどの水深にも対応できます。高い波やアクション時の水しぶきをカバーできるのも特徴です。

チェストハイウェーダーはカバー範囲が広いぶん、季節によっては暑さや蒸れが気になることがあります。また、内側に多量の水が入ると身動きが取れなくなるため、着用の際は腰のベルトをしっかり締め、転倒に気をつけてください。

【2】足元のデザインも忘れずチェックしよう

ウェーダーにはソックスタイプと、シューズ一体型のものがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

シューズ一体型

出典:Amazon

シューズ一体型とは、ウェーダーとブーツが一体となったタイプです。ウェーダーとブーツとの隙間がなく、もちろん足元から水が入ることはありません。ウェーディングブーツを別途購入する必要がないのもメリットです。

シューズ一体型のウェーダーは、S、M、L、LLなどでサイズ分けされていることが多く、参考として足のサイズや体型の目安があわせて記載されています。表記をしっかりチェックして自分に合うサイズを選びましょう。

ソックスタイプ

出典:Amazon

ソックスタイプは、足元がブーツではなく、防水素材の靴下状になっているのが特徴です。ストッキングタイプと呼ばれることもあります。

ソックスタイプは、別途ウェーディングシューズの購入が必要ですが、足のフィット感にこだわってシューズを選んだり、釣り場によってソールを変えたりできるので、より快適な活動が可能となります。シューズ一体型よりも動きの自由度が高く、長距離移動やポイント移動が多い場合にもおすすめです。

【3】時期や場所に合わせて素材を選ぶ

ウェーダーに使われるおもな素材をご紹介します。素材ごとの特徴をチェックして、シーンに適したものを選びましょう。

ナイロン生地

出典:Amazon

ナイロン生地のウェーダーは、耐水性や強度がありながら、リーズナブルな価格で購入しやすいのが魅力です。できるだけコストを抑えたい方に向いています。

ナイロン生地のデメリットは、湿気がこもり、蒸れやすい点。長時間着用すると不快に感じやすいので、ウェーダーの下に速乾素材のタイツなどを履いておくといいでしょう。

防水透湿生地

防水透湿生地とは、その名のとおり、防水性と透湿性にすぐれた生地のこと。防水性がありながら、湿気を通す機能を持ち、蒸れにくいのが特徴です。それに加えて軽量で、履き心地のよさと動きやすさの両方を兼ね備えています。

防水透湿素材で代表的なのが、高性能なゴアテックス系と、リーズナブルなポリウレタン系。素材によって性能や価格に大きな差があるので、用途と予算に応じて選ぶといいでしょう。

ネオプレーン

ネオプレーンは、ウェットスーツなどに用いられる素材で、保温性が高く、丈夫なのが特徴です。体温の低下を防いでくれるので、寒さ対策が必要な冬場など、水温が低い時期の利用に適しています。密着感のある素材で、水中での抵抗が少なく動きやすいのも魅力です。

ちなみに、ネオプレーンは英語で書くと「Neoprene」で、「ネオプレーン」のほか「ネオプレン」と表記されることもあります。

ゴム引き生地

ゴム引き生地とは、表面がゴム素材でコーティングされた生地のこと。釣り用というよりは、どちらかというと作業用向きで、漁業や農作業に使用される胴長に多く採用されています。

素材としては、PVC(ポリ塩化ビニル)が代表的で、防水性、防汚性、耐久性が高いのが特徴。透湿性がないため、蒸れやすいのがデメリットです。

【4】釣り場の環境に合わせてソールを選ぼう

ウェーダーのソールは、「ラジアルソール」「フェルトソール」「フェルトスパイクソール」の3種類に大きく分けられます。釣り場の環境に適したソールを選びましょう。

ラジアルソール

出典:Amazon

ゴム製で、海や砂浜など滑らない場所での釣りに適しています。しかし、濡れたコンクリートなどでは滑りやすいので、注意しましょう。

フェルトソール

渓流の岩場や濡れているコンクリートでも滑らず歩くことが可能なので、コケや海藻などが多い場所にも対応できます。ただし、砂が入りやすいため、お手入れがめんどうです。

フェルトスパイクソール

出典:楽天市場

現在の主流で、フェルト素材のよさに、滑りにくいピンを追加。注意点は、コンクリートなどを歩く際には、ピンのすべり止め機能が弱いため、注意して歩きましょう。

【5】サイズはちょっとゆるいぐらいがおすすめ

ウェーダーはサイズが豊富にそろっている製品が多いです。なぜかというと体にフィットしていないと苦しいだけでなく、転倒の危険があるからです。

あまりにも緩すぎたり、きつすぎれば当然動きは制約されます。無理をして歩いていると小さなくぼみでもつまずいてしまい、とても危険です。

ウェーダーをはいて屈伸をしても、違和感がないぐらいのサイズを購入するようにしてください。

ウェーダーの人気メーカー・ブランド

ここでは、ウェーダーを展開している人気ブランド・メーカーの一部を紹介します。

DAIWA(ダイワ)

出典:Amazon

ダイワのウェーダーは、その品質と性能の高さから、世界中の釣り人に愛用されており、素材や形状、丈などによって、さまざまな種類があります。

また、素材にこだわっているのも特徴の一つ。ブレスアーマー、リップストップナイロン、PVCなどの素材を使用しており、釣りの場所や季節に合わせて選ぶことができます。

また、チェストハイ、ウエストハイ、ヒップハイなどラインナップも豊富で、釣りの場所や季節に合わせて選ぶことができます。

mazume(マズメ)

出典:Amazon

マズメのウェーダーは、機能性とデザイン性に優れているのが特徴です。 機能面では、防水・透湿性、防寒性、ストレッチ性、動きやすさなど、釣りに必要な要素を十分に備えています。

デザイン面では、釣り専用に設計された機能的なデザインと、釣り場で映えるおしゃれなカラーバリエーションを展開しています。 さらに、プロのアングラーの協力を得た製品開発など、あくまでも「アングラー重視」の姿勢を貫いています。

PROX(プロックス)

出典:Amazon

お手頃な価格帯で良質なフィッシング用品を販売するプロックスですが、その中でも人気があるアイテムの一つがウェーダー。首元までのウェーダースーツから、定番のチェストハイウェーダー、ウエストハイウェーダー、そしてコンパクトで安価なヒップウェーダーまで、幅広く扱っているのが特徴です。

また、ウェーダー本体だけでなくリペア用品も充実しているのが人気の秘密の一つ。貼るだけで簡単に補修ができる汎用性のたかいリペアシールの『ダメ元 防水シール』、専用の『フェルトソールリペアキット』、素材別の『ウェーダーリペアキット』などがあり、ウェーダーについてしまったピンホールや数cm以内の避けならば自前で修理可能です。

Simms(シムス)

出典:Amazon

シムスのウェーダーは、釣り愛好家にとって最高のパートナーと言えます。その魅力は、高品質な素材と先進的な設計による耐久性と機能性にあります。ゴアテックスやトーレイなどの高性能素材を使用しており、防水性と通気性を兼ね備えています。

さらにサイズやデザインのバリエーションが豊富で、男性、女性、子供向けのモデルがあるのもポイント。各ユーザーの体型や好みに合わせて最適なウェーダーを選ぶことができます。

Pazdesign(パズデザイン)

出典:Amazon

『BS フィットハイウェーダーⅡ』や『BS チェストハイウェーダー Ⅳ』、『ウェストハイウェーダーⅣ』などの豊富なラインナップが魅力の一つ。これらのウェーダーはそれぞれ異なる特性と機能を持っているので、釣り人のニーズに合わせて選ぶことができます。

また、耐久性と快適さを兼ね備えたこれらのウェーダーは、長時間の釣りでも体をドライに保つことが可能。さらに、動きやすさも考慮されて設計されており、釣りだけでなく、他のアウトドア活動にも適しています。

Patagonia(パタゴニア)

出典:Amazon

パタゴニアの製品の品質を象徴するものが、パタゴニアの品質のベンチマークである「H₂Noパフォーマンス・スタンダード」。

これは特定の生地素材や技術を示すものではなく、防水性、透湿性、撥水性、長期的な耐久性を測定する一連の厳格なテストプロセスのこと。

厳しい環境下で繰り返しテストを行い、酷使した後でも体を確実に保護することが確認されるものなのです。

その他の人気ブランド

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)