ダイエットが続かない理由の一つに、食べたいのに食べられない、お腹が空いてきついといったことがあげられます。お腹が空いても罪悪感を感じることなく、食べられるメニューがあるとダイエットも続けやすいものです。今回は、お腹が空いたときのお助け食材きのこレシピをご紹介しましょう。

おなかがすくのは、健康な証拠

おなかがすくのは、前に食べた食べ物のエネルギーを使い切って、血糖値が下がったという状態です。食べたものが、胃から腸に送られ、胃の中が空になると、脳にある飢餓中枢が働き、お腹がすいていると体に知らせます。口の中の唾液が出て、胃腸のぜん動運動が始まり、食べる準備が始まるのもお腹が空いたと脳が感じているためです。

血糖値が急上昇すると太りやすい!?

私たち人間が食事をとると、血糖値が上がります。この血糖値が急激に上がると、血糖値を下げようとして、膵臓からインスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンは、使いきれずに余った糖を脂肪に変えて蓄える働きがあるため、大量に分泌されると太りやすくなってしまいます。

また、血糖値が急激に上がると、大量のインスリンによって急激に下がってしまいます。この血糖値が急激に下がるときに、人間は空腹感を感じます。おなかいっぱいご飯を食べたのに、甘いお菓子が食べたくなるのは、血糖値の急上昇が原因の一つなのです。

血糖値を急上昇させない食べ方

血糖値の急上昇予防につながるのは、野菜、きのこ類、海藻類など食物繊維が豊富な食材を食事の最初に食べることです。食物繊維は、人の消化酵素で消化することができない特徴があります。そのため、便秘の予防に役立つだけでなく、脂質や糖などを体の外に排出する働きがあり、肥満などの生活習慣病の予防、改善効果が期待できます。

食物繊維は、肉類、魚類など動物性食品にはほとんど含まれません。主食の穀類、豆類、野菜類、果物類、きのこ類、海藻類など植物性食品に多く含まれています。おかずの品数が多い和定食のような食事が食物繊維を摂りやすいのですが、ご飯を白米から玄米、麦、胚芽米などを入れた雑穀米に変えるだけでも、食物繊維を効率的に摂ることができます。

お腹が空いたときのおすすめ食材はきのこ

きのこ類は食物繊維が豊富な食材です。また、低カロリーでビタミンやミネラルも含まれており、たくさん食べてもカロリーを気にすることなく、栄養をしっかり摂ることができます。また、ビタミンDも含むため、カルシウムの代謝に役立ち、骨粗しょう症の予防効果も期待できます。また、食物繊維が多い食材は、よく噛む必要があります。よく噛むことで、ゆっくり時間をかけて食べることができますから、血糖値の急上昇予防に役立ちます。今回は、冷やしてもおいしい、きのこの簡単和え物レシピをご紹介します。

きのことオクラのねばねば和え
<材料>2人分
しめじ   1パック
えのきたけ 1袋
オクラ   10本
納豆    1パック
めんつゆ  大さじ2
かつお節  1パック
醤油    小さじ1

<作り方>
1:しめじは根元を落とし、小房にわける。えのきは根元を切り落とし、半分に切る。オクラは、塩をつけて水洗いし、ヘタを切り落とす。納豆は添付のタレを混ぜておく。
2:しめじ、えのきを耐熱皿に入れ、めんつゆを加えてラップをし、電子レンジで約2分加熱する。一度取り出し、混ぜ合わせ、再度1分加熱する。
3:オクラは、耐熱皿に入れ、ラップをして電子レンジで約1分30秒加熱する。取り出したら食べやすい大きさに切り、2と混ぜ合わせ、軽く汁けをきっておく。
4:3と納豆、かつお節を合わせ、醤油をかけたらできあがり。

<ポイント>
夏野菜のオクラときのこを合わせたレシピです。レンジで調理しますので時短で、一品おかずが欲しいときにもおすすめです。わかめなどの海藻を合わせてもおいしく食べられます。ダイエット中でも低カロリーで食物繊維が摂れる食材を上手く利用しながら、継続できる健康的なダイエットを目指しましょう。

筆者プロフィール: 岡田明子

管理栄養士。同志社女子大学管理栄養士専攻卒業後、高齢者施設に勤務し、利用者の食事管理を行う。その後ダイエットサプリメント会社の立ち上げに関わり、自身の13kgのダイエット成功経験をいかして「食べてキレイに痩せる」ダイエットメソッドを確立。独立後は、ヘルスケア関連を中心にレシピ監修や商品開発、講演や執筆活動、テレビなどのメディア出演などを務める。2014年に一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)を設立し、栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康事業のサポートとヘルスケア分野で活躍できる人材育成を行っている。著書に『妊娠できる体は食から30代からの妊活食』(KADOKAWA/角川マガジンズ)など