現在放送中のNHK大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(毎週日曜 20:00~)の第1部の主人公・金栗四三を演じる中村勘九郎と第2部の主人公・田畑政治を演じる阿部サダヲが11日、東京・渋谷の同局で行われた「主役たすきリレー会見」に出席。中村から阿部へバトンが手渡された。
宮藤官九郎が脚本を手掛ける同作は、日本が初参加した1912年のストックホルム五輪から1964年の東京五輪までの知られざるオリンピックの歴史を描く物語。今月23日放送の第24回「種まく人」で日本人初の五輪選手・金栗四三が主人公の第1部がラストを迎え、30日の第25回「時代は変わる」より東京五輪招致に奮闘した政治記者・田畑政治が主人公の第2部がスタートする。
勘九郎は「去年の4月にクランクインして約1年間撮っていましたが、さまざまな出会いが金栗さん、僕を強くしてくれた。濃い1年間でした。宮藤さんのすごい本をどう形にするのか、スタッフ・キャスト陣と楽しみながら作っていこうという気持ちでした」と回顧。1カ月間のストックホルムでのロケなどを振り返り、「役者人生の中でもこの先も経験できるかできないかっていうことを1年間でやらせていただきました。宝物になりました」と感慨深げに語った。
また、後半の最初となる第25回について「すごかった。圧倒的な熱量とパワーと…すごい人ですね、田畑さんって! 嘉納(治五郎)先生が思っていたオリンピックへの思い、僕たちができなかったことを一瞬でやってしまう田畑さんの熱量を拝見して…」と田畑演じる阿部の顔を見ながらコメント。「水連(大日本水上競技連盟)はものすごい数のメダルをとってくれるのでうれしいです。頑張ってください」とエールを送った。
阿部は、勘九郎の熱いトークを聞いて「1年間大河の主役を続けてきたっていうこともあるんでしょうけど、長くしゃべるんですね。俺そんなしゃべれないなと思って。ちゃんとすごい…思い出がたくさんありますもんね」と話して笑いを誘ってから、「本格的に(撮影が)始まって4カ月くらいでそんなに経ってないんですけど、大河ってすごいなって思います」とコメント。そして、勘九郎演じる金栗について「指導者になってからもすごくよくて、24回、25回も泣けるシーンがある」と称賛し、「今後出てこないわけではなく、見せ場がいっぱいある」と伝えた。
自身が演じる田畑については「得体の知れない人で、何をするかわからない人なので、僕も現場では何をするかわからない感じでいようと思います。それを受け止めてくれる役者さんがたくさんいらっしゃるので、楽しくやっています」と話し、「出演者がすごく多く、次々と新しい人が出てくるので楽しみにしていただきたいと思います」とアピールした。