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【この記事のエキスパート】
マラソン完走請負人:牧野 仁

マラソン完走請負人:牧野 仁

アスレティックトレーナー、ストレングス&コンディショニングトレーナーとして活躍。

アスリートのケガの復帰から、競技力向上まで、様々な知識と経験を駆使して、市民ランナーの指導を専門に行うJapanマラソンクラブを設立。

NHKBS「ラン×スマ」などで指導。著書「楽して走ろうフルマラソン」など多数執筆。(有)スポーツネットワークサービス代表


ランニングサングラスは日中はもちろん、紫外線から目を守るために重要なアイテムです。この記事では、マラソン完走請負人の牧野 仁さんのアドバイスをもとに、ランニングサングラスの選び方とおすすめの商品をご紹介。人気のオークリーや日本製メーカーの商品もピックアップしています。

紫外線やホコリ、花粉から目を守ってくれる
ランニングサングラスは必要?

出典:Amazon

【エキスパートのコメント】

サングラスをかけないと紫外線の影響から、目(裸眼)へのダメージが大きくなります。ダメージを受けると脳ではメラニンを作れと指令が出て、脳から指令を受けた肌は、表皮のなかのメラノサイト(色素細胞)でメラニンを作り出し、結果的に紫外線を浴びていなくても肌のシミなどの原因になります。

また、走るときの目は、ホコリや花粉などの異物の侵入の影響を受けます。さらに言えば、風の抵抗も受けています。サングラスはゴーグルとして目を物理的に守るためにも、重要なアイテムなのです。

ほかにもメリットがたくさん!

紫外線やホコリから目を守る以外にも、ランニング中にサングラスを着用することにはメリットがあります。

疲れにくくなる

目から入る紫外線は、シミの原因となるメラニンの生成だけではなく、疲労物質も生み出します。サングラスを着用することで、目に入る紫外線の量が軽減されるため、疲れにくくなります。

眼精疲労にくわえて、体全体の疲労にも影響するため、長距離ランや良いパフォーマンスを目指す方は特にサングラスの着用をおすすめします。

路面や周囲の安全を確認することができる

誰でもかんたんにはじめることができるランニングですが、そこにはさまざまな危険もひそんでいます。

強い反射光による視界不良で歩道を外れてしまったり、路面の凹凸に気づかずに転倒してしまったり、予期せぬ事故につながるおそれもあります。サングラスを着用することで、このような乱反射による視界不良を防ぐことができます。

また、日中の日差しだけではなく、夜間の車のライト光に対応しているレンズもあります。シーンにあわせたサングラスを選んで、安全にランニングを楽しみましょう。

集中力を高めることができる

サングラスの着用によって、外的要因から目を守り、路面状況の確認もしやすくなります。その結果、ランニング中のストレスも軽減できるため、集中して取り組むことができるでしょう。

また、大会に参加したときなど周囲の視線が気になるという方も、サングラスを着用することで集中力を高めることができます。

UV対策をして、快適に走る
ランニングサングラスの選び方

ランニング用サングラスの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは下記のとおり。

【1】UV対策
【2】顔の形に合う形状
【3】重さ
【4】レンズの機能
【5】最適な透過率を選ぶ
【6】レンズの枚数

ポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。それでは、ひとつずつ解説していきます。

【1】「UV対策」が先決

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ランナーは、天気のよい日中に屋外での活動がメインですから、紫外線をしっかりカットしてくれるサングラスは必需品といえるでしょう。

たいていのサングラスには、どの程度の紫外線をカットできるのか、性能がパーセントで示されています。99パーセント以上カットしてくれる高性能のサングラスがおすすめです。高いUVカット性能があるものを選びましょう。

また、「UV+数字」という表記も存在します。例えば、UV400の場合、紫外線の波長400nmまでをカットすることを意味しており、99%以上の紫外線をカットできます。選ぶ際には、これらのポイントをチェックしましょう。

【2】顔の形に合う「フレーム形状」や「フィット感」のものを!

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ランニングサングラスのフレームが、顔に触れてストレスを与えていないか? がポイントです。とくに海外メーカーのサングラスは、欧米人の顔に合わせてデザイン・設計されているので、日本人とはフィット感が異なってきます。

注目したいポイントは、湾曲具合です。自分の顔の面に合わせてレンズとフレームがちょうどよくカーブしているものを選びましょう。同時にサイドから目に紫外線が入らないか? こめかみがきつくないか? 鼻パットの位置を変えられるか? などを確認することも大切です。

また、テンプルや鼻パッドがラバー系の素材だと雨が降ったり、汗をかいたりしても滑りにくいのでおすすめです。

【3】「軽量」のサングラスが使いやすい

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ランニングサングラスは、軽量タイプのものの方が、ランに集中できます。数グラム程度の違いですが、長いランの時間ずっとかけたままですから、疲労の感じ方に多少の影響があります。

強度をたもちながらサングラスを軽量に仕上げるには、ポリカーボネートなどの樹脂製の素材のものが適しています。選ぶときには素材をチェックするとよいでしょう。

【4】「レンズの機能」の違いをチェック

調光レンズ、偏光レンズ、ミラーレンズの3種類が存在します。それぞれ特性が異なるので紹介していきます。。目が悪い方は度入りのレンズを選ぶようにしましょう。

ちなみに、レンズのカラーによる違いもあります。グレー系のレンズは色の変化が少ないので、ゴルフ場の芝や海、川が自然な見え方になります。ブラウン系は、グリーン系の光を抑えてコントラストを高めるため、ドライブやスポーツに。日差しが強い夏は、ブルー系が適しています。

調光レンズ:紫外線量によって色が変化!

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紫外線の量によって、レンズの色の濃度が変化するレンズです。光が強いとレンズの色が濃くなり、弱いとクリアに近い色に調整してくれます。紫外線が強い時はしっかり遮り、弱い時は光を透過させるので、天気や昼夜を問わずに使うことができます。

偏光レンズ:光の乱反射を抑制し、目に負担がかかりにくい

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日差しのまぶしさだけではなく、路面の照り返しや車のフロントガラスなどの反射光をカットするレンズです。この乱反射を抑えることで、視界をよくする効果があります。ランニングだけではなく、海や雪山のレジャーにもおすすめです。

暑さに弱い特殊なフィルムをレンズ部分に使用しているものが多いので、保存時には注意が必要です。フィルムが縮まって偏光機能が劣化しないよう、メガネケースや車のダッシュボードなどに入れるようにしましょう。

ミラーレンズ:光をしっかり反射。晴天や雪面も眩しくない

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その名のとおり、鏡のように光を反射するレンズのことです。レンズにあたる光を反射することで、紫外線から目を保護する仕組みです。ミラーレンズは、レンズのベースカラーによってその効果が異なり、色の濃いレンズほど反射効果が高く発揮されます。

【5】昼間と朝夕で「最適な透過率」は異なる

紫外線は昼間だけの印象がありますが、海などのレジャーで日焼けして肌が赤くなる原因となる夏の強い紫外線は、1年を通じて太陽が出ている間は降り注いでいます。そのため、朝方や、日が沈みかけの夕方にランニングする人も紫外線をカットするためにサングラスが必要になります。

ランニングサングラスのレンズは、紫外線がどのくらいカットされているかを商品の表記で確認しましょう。可視光線透過率が0に近ければ光が通りにくくなるので、昼間は低い透過率で、夜は紫外線99.9%カットのクリアレンズを使用するといいでしょう。

【6】「1枚レンズ」「2枚レンズ」の特徴をふまえて選ぼう

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1枚レンズのサングラスは視界が広いです。一方、2枚レンズのサングラスはレンズ交換がかんたんなものが多くあります。

1枚レンズは、大会など実用的なシーンで使用されますが、2枚レンズはファッションの好みとしても人気が高いです。ショップなどで鏡を利用して、視界のチェックや自分の顔に合うかを確認しましょう。試着して歩いてみたり、軽くジョギングして使用感をチェックすることをおすすめします。

グダー、オークリー、スワンズ、ナイキなど
ランニングサングラスのおすすめメーカー

ランニング用サングラスは、有名スポーツブランドからプチプラまで、あらゆるメーカーから販売されています。デザイン性に優れたものや、日本人の骨格に合わせた商品など特徴もさまざまです。お気に入りが見つかるよう、ぜひチェックしてみましょう。

OAKLEY(オークリー):多くのアスリートも愛用

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スポーツサングラス=『オークリー』というほど、多くのアスリートが愛用しているメーカーです。アメリカ発のブランドですが、アジアンフィットモデルという日本人の顔に合うように作られた製品が人気です。

こめかみや頬骨に触れるのが気になるという方は、一度ためしてみてはいかがでしょうか。

SWANS(スワンズ):世界に誇る日本の老舗メーカー

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SWANS(スワンズ)は、1911年創業の老舗レンズメーカーです。安心・安全な「メイド・イン・ジャパン」ブランドで、高性能なレンズと日本人の骨格に合うフレームの組み合わせが人気です。

ズレにくい構造も特徴で、ランニングのほかにも、さまざまなスポーツに特化したサングラスを取りそろえています。

goodr(グダー):コスパのいいサングラスをラインナップ

出典:Amazon

2015年にロサンゼルスで生まれたサングラスのメーカー。Fun、Fashionable、Functional、Affordableをコンセプトにした近年アメリカでも大人気のブランドです。

価格もお手頃で、普段使いできるデザインのものが豊富にそろっています。

NIKE(ナイキ):スポーツブランドの王道

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世界中で大人気のスポーツメーカーであるNIKE(ナイキ)のランニング用サングラスは、優れたデザイン性を活かした製品を展開しています。

見た目の斬新さと機能性を兼ねそろえたサングラスは、いつの時代でも安定の人気を誇っています。

その他のおすすめメーカー

Zoff(ゾフ)やJINS(ジンズ)は、既存商品のほか、お好みのフレームにレンズを組み合わせて購入することもできるので、用途に合わせた自分だけのサングラスを選ぶことができます。スポーツサングラスではめずらしいウェリントンタイプのフレームは、普段使いもできるデザインで大人気です。

UNIQLO(ユニクロ)のサングラスは、何といってもお手軽な価格がポイントです。ランニングを気軽に楽しむには十分な機能性とデザイン性、そして何よりコスパ良しの商品に注目です。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)