ブロードウェイミュージカル『ピピン』日本語版公演の公開ゲネプロが9日に東京・東急シアターオーブで行われ、城田優、クリスタル・ケイが取材に応じた。

同作は1972年にブロードウェイで初演を迎えた名作の新演出版で、2013年のトニー賞 ミュージカル部門で最優秀リバイバル作品賞を含む4部門を受賞した。美しくカリスマ的な"リーディングプレーヤー"(クリスタル・ケイ)率いるアクロバットサーカス一座に誘い込まれた若き王子・ピピン(城田)が、「特別な何か」を探し求める旅に出る。

城田は「いつも『これはすごい自分にプレッシャーで』とか、同じようなこと言ってるんですけど、断言しますし、前言撤回もしません」と前置き。「これがたぶん城田優のミュージカル史上、1番難易度が高く、チャレンジングでありスリリングであり、誰が見てもすごいと、一目でわかる作品。今後僕が演じる役として、これ以上は絶対にないと言い切れます。男に二言はない」と熱く語り、周囲を驚かせる。

出ずっぱりのために「休憩中も2幕の準備をしてるから、本当に休んでないんですよ」とこぼす城田。まさかのバク宙挑戦には「できないんですよ、もちろん。稽古2日目にアメリカ人の方に『優!』と呼ばれて何かと思ったら、『バク宙の練習だよ』。『え、おれバク宙するの!?』って、聞きましたもん」と明かす。「1人でするバク宙じゃなくて、後ろを支えてくれるけど、それにしても難しいし、歌いながらだから」と苦労を語った。

一方初ミュージカルとなったクリスタル・ケイは、ダンスやフラフープをしながらの歌唱にも挑戦。ステージに立つことについては「ハードルめっちゃ高いですよ」と心境を吐露する。「しかも、メールできましたから。『一緒にやんない?』みたいな感じで」と城田からの誘いで出演決定したと説明。城田は「彼女がふさわしいんじゃないかということで、10年来の友達だったので、『ねえクリ、こういう作品やるんだけどどう?』と聞いたら、『観たことある』って」と、意外な経緯を明かした。

クリスタルは「そうなんですよ、たまたま。それで終演後外に立ってたら、『写真撮って下さい』と言われて。オリジナルキャストのパティーナ(・ミラー)さんと間違えられたんですよ。だから絶対やらなきゃ」と偶然のエピソードを披露した。繰り返し「観たらわかる」「観て欲しい」と言っていた城田は、「僕が言ってることが本当かどうか、嘘だと思ったらいろんなSNSやってるんで、どうぞ叩いて下さい」とニヤリ。周囲に心配されると、「大丈夫、読まない」と笑顔を見せた。

東京公演は東急シアターオーブにて10日〜30日、愛知公演は愛知県芸術劇場 大ホールにて7月6日〜7日、大阪公演はオリックス劇場にて7月12日〜15日、静岡公演は清水文化会館マリナート 大ホールにて7月20日〜21日。