ASUSはCOMPUTEX会場にて、小型のコミュニケーションロボット「Zenbo Junior」のデモを行っていた。Zenbo Juniorは、全高31.5cm、重量2.75kgで、車輪による移動が可能。2016年に発表した初代Zenboに全体のイメージは似ているものの、高さは半分ほどに小型化されており、机の上での動作も可能になっている。

  • ASUSの「Zenbo Junior」。デスクトップサイズになった

  • こちらは初代「Zenbo」。大きさ以外はよく似ている

Zenbo Juniorは、頭部に6型ディスプレイを搭載。顔で感情を表現したり、各種情報を表示することが可能だ。ボディには各種センサーを内蔵。落下防止用の赤外線センサーや、障害物検知用の超音波センサーなどを搭載しており、自律的に走行できるようになっている。サイズは、18.5×18.5×31.5cm。

  • 本体の前面に、超音波センサーや赤外線センサーを搭載

初代Zenboは、高齢者の見守りや子供の遊び相手など、ホームロボットとしての活用がアピールされていたが、より小型になったJuniorは、教育分野やビジネス分野での利用が想定されているようだ。

教育用には「Zenbo Lab」を用意。Scratchのようなブロック型プログラミングからPythonによるコーディングまで対応しており、小学生から高校生まで、ステップアップしながらプログラミングを学ぶことができる。底面には、ラインセンサーも搭載。プログラミング教育の定番であるライントレースが可能となっている。

  • Zenbo Juniorの底面。中央にラインセンサーを搭載している

  • ブロック型プログラミングでも、ライントレースが可能だ

OSはAndroidを採用しており、大学生や開発者向けには、PythonとJavaのSDKを提供。Alexaと連携させ、音声認識機能を利用することもできる。ビジネス向けには「Zenbo Management Console」(ZMC)を用意。複数のロボットを遠隔管理できるようになっている。

  • 最初はブロック型言語から、段階的にプログラミングを学習できる

  • Alexaとの連携に対応。これは音声で台北の天気を表示させたところ

Zenbo Juniorは、すでに台湾で発売中とのこと。対応言語はまだ中国語と英語のみのため、日本での発売は未定となっている。初代Zenboは19,900台湾元(日本円で7万円弱)という安さも話題となっていたが、Juniorの価格は非公開。ただ、ブース説明員によれば、初代Zenboとはそれほど変わらないということだ。