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【この記事のエキスパート】
レコーディングエンジニア:小野寺 孝樹
1989年株式会社ゼロスタジオに入社。
アシスタントを経て、1992年チーフエンジニアに昇格。
その後、数々のレコーディングに携わる。
2001年ゼロスタジオを退社、フリーランスとなる。
以降、レコーディング・ミックスからプログラミングまで、またアイドルソングからプログレまでなんでもこなす便利な人として、活躍中。"
サンプリングした音を好きなタイミングで再生できる「サンプラー」。好きなサウンドを作ることができて、ライブやDJ・楽曲制作の現場で使用されています。この記事では、サンプラーの選び方とおすすめ商品をご紹介。メーカーこだわりの機材をピックアップしました。
DJ(ライブ)・サンプリング(作曲活動)に必須の機材
サンプラーとは?
サンプラーとは、サンプリング(録音)した楽器や音声を加工し、ライブやレコーディングなどの現場で再生する電子機器です。
レコードなどの音源の一部を抽出(サンプリング)し、PC機材などで再編集することで新しい曲として再構築します。
おもに、ヒップホップやテクノ、ハウスのトラックメイキング、そしてライブや演劇などイベントの効果音やポン出しに用いられます。
使用目的・機種の種類・プリセット音源が多い機種など
サンプラーの選び方
ここからは、サンプラーの選び方のポイントについてご紹介していきます。
レコーディング? ライブ?
使用目的で選ぶ
ひと口にサンプラーといっても、各社から色々な機種が出ており、それぞれに得意な分野があります。それを知った上で選択しないと機能に物足りなさを感じたり、逆に多機能を持て余したりすることになりかねません。
とくに使用目的が、楽器としてのレコーディングがメインなのか、またはDJなどのライブパフォーマンスが中心なのかで大きく変わってきますので、そのあたりは明確にしたほうが後悔しないで済むと思います。
下記で紹介するサンプラーを参考に、楽器演奏向けなのか、DJ&ライブパフォーマンス向けなのかを見極めてみましょう。メーカーの特色でサンプラーは変わります。
パッドの数で選ぶ
搭載されているパッドの数は、サンプラーによって異なります。用途に合わせて使いやすいものを選ぶとよいでしょう。
初心者におすすめは6~8パッド
サンプラーをはじめて購入する方や、あまり音源は必要ないという方は、パッドが6~8個のものがおすすめです。
比較的シンプルで扱いやすいので、まずは少なめのパッドで操作に慣れていくのもよいでしょう。
10パッド以上は表現の幅が広がる
より多くの音源を扱いたい方や、演劇などの効果音に使用したいという方は、パッド数が16個のものを選ぶとよいでしょう。
パッド数が多いと、表現の幅も広がるので、ライブパフォーマンスを盛り上げたいときにもおすすめです。
スタンドアローンかPC使用か
機種のタイプを確認
あらゆるサンプル波形を取り込み、ビート・メイクすることが可能。イメージを素早く形にするハイクオリティなプリセット・サンプル音源を多数内蔵したKORG『electribe sampler electribe2s』。
サンプラーには単体で使える機種(スタンドアローン)と、PCと同時に使うことを念頭に置いた機種があります。それぞれの特徴をチェックしてみましょう。
スタンドアローン:本体に録音・編集が可能
スタンドアローンは、PCがなくても本体に録音・編集ができるタイプのサンプラーです。PC接続が不要なので、場所を選ばず、すぐに作業が進められるので便利です。
コンパクトなデザインのものは、持ち運んで使用する機会が多い方におすすめです。
PC使用タイプ:音楽の拡張性が増す、視認性がよくなる
PCと一緒に使うことで音源の拡張性が増したり、エディットの視認性が良くなったりする場合があります。
ただし、PCとの連携が必要な機種だと、ライブパフォーマンスをする際は、当然ノートPCが必要。
一から機材を揃えようという方は注意しましょう。
オーディオ入力の有無もチェック
プリセット音源が多い機種を
KORG『electribe sampler electribe2S』は、300を超える楽器系プリセットとサンプル、全237種類のサウンド、フレーズ、シーケンスを含んだボーナス・パターンをメーカーサイトからダウンロード可能。
本来サンプラーは音源、つまりサンプルネタがなければ何もできません。ただ最近の機種は、ブレイクビーツやループネタが大量に用意されているものがほとんどですので、これから始める方はなるべくプリセットなどが多い機種を選択すると良いと思います。
また、自分でターンテーブルからサンプリングしたい場合、オーディオ入力がある機種を選ぶ必要があります。ほとんどの機種には何らかの入力端子がありますが、ごく一部の機種は、別途オーディオインターフェイスが必要になります。
機能性で選ぶ
サンプラーには、さまざまな機能が搭載されている製品があります。ビートを作るときの入力方法の違いについてもチェックしてみましょう。
「リアルタイム入力」
リアルタイム入力とは、その名の通り、リアルタイムにパッドを叩いて入力する方法です。
メトロノームのリズムに合わせて、タイミングよくパッドを叩く必要があるので、上手に入力するには慣れや技術が必要です。
「ステップ入力」
ステップ入力は、ボタンを押すだけでビートを作り出すことができる方法です。リズムが崩れることもなく、初心者の方でもかんたんに操作できるところもポイントです。
EDMやテクノ、ダンスミュージックのビートメイキングに用いられることが多い方法です。
「ベロシティ」対応かどうか
ベロシティとは、音の強さを数値化したものです。ベロシティ対応のサンプラーは、パッドを叩く強さによって、音の大きさを調整することができます。
機種によっては、ベロシティの切り替えが可能な製品もあるので、シーンに合わせて便利に使い分けることもできます。
「エフェクター」や「パラアウト」
エフェクターとは、音に歪みや響きを持たせたり、遅らせたりなど、あらゆる変化を与える機能のことです。エフェクターを使用すると、同じ音楽でもイメージを大きく変えることができます。
サンプラーにはこのエフェクト機能が搭載されている製品があります。どのような種類のエフェクターが内蔵されているか、事前にチェックしておきましょう。
また、パラアウトという出力方法が可能な機材は、音を個別にオーディオ出力することができるます。特に、ドラム音源を使用するときに便利な機能です。
厳選して紹介
サンプラーのおすすめメーカー
サンプラーの人気メーカーをご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
「AKAI Professional(アカイプロフェッショナル)」
サンプラーといえばアカイというほど名の知れたメーカー。中でも人気があるのは『MPCシリーズ』です。手頃な値段のものから、機能性に優れた本格的なものまで、幅広い製品を取りそろえています。
スタンドアローンで多機能なサンプラーは、音楽制作やパフォーマンスどちらの場面でも活躍することができそうです。
「Roland(ローランド)」
Roland(ローランド)は、電子ピアノやDJ関連製品を取り扱う電子楽器で有名なブランドです。
人気のサンプラーは小型でコンパクトなデザインですが、機能性も兼ね備えており、あらゆるシーンで
使い勝手よく活躍できる製品です。