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【この記事のエキスパート】
ふくふく動物病院 院長:平松 育子

ふくふく動物病院 院長:平松 育子

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院を2006年に開業。得意分野は皮膚病です。2019年4月より皮膚科と内科中心の病院を目指していきます。飼い主さまのお話をしっかり伺い、飼い主さまと協力し合いながら治療を進めていくように心がけています。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。


愛犬の歯周病を予防し、歯を清潔に保つためにも大切な歯ブラシ。愛犬の健康のためにも使い続けたいケアアイテムです。本記事では動物病院院長からのアドバイスをもとに、犬用歯ブラシの選び方とおすすめ商品をご紹介。嫌がる犬にも使いやすい指サックやシートタイプも厳選しました。

歯のお手入れや口臭・歯周病・歯石予防に!
犬に歯磨きは必要? 効果はある?

犬は虫歯になることはほとんどありませんが、口内環境が悪化すると口臭や歯周病の原因になります。愛犬の健康にも関わってくるため、飼い主がふだんから歯みがきをしてあげることが大切。

近年歯磨きの役割を担うデンタルガムやデンタルおもちゃも販売されていますが、やはり歯ブラシを使って直接歯を磨いてあげた方が汚れ落ちの効果が高いです。

動物病院・院長に聞いた!
犬用歯ブラシの選び方

ふくふく動物病院の院長である平松育子さんに、犬用歯ブラシを選ぶときのポイントを教えてもらいました。選び方のポイントは下記。

【1】歯ブラシのタイプ
【2】ヘッドのサイズや形
【3】歯ブラシの毛
【4】持ち手の長さ

上記のポイントをおさえることで、よりほしい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。

【1】歯ブラシのタイプで選ぶ

犬用歯ブラシは、人間用と同じスティックタイプのほか、歯磨きを嫌がる子用に指サックタイプやシートタイプも用意されています。

スティック|奥歯まで届き歯全体を磨きやすい

出典:Amazon

歯磨きを嫌がらない子であれば、基本的にはスティックタイプが一番おすすめ。汚れの除去効果が高いほか、持ち手が付いているので奥歯まで届きやすく、歯や歯茎全体を磨くことができます。

ただし、歯磨きがニガテな愛犬には警戒されてしまいやすいデメリットも。できれば子犬のうちからスティックタイプで歯磨き習慣をつけておくと、大きくなっても嫌がらずに磨かさせてくれるようになります。

指サック|歯の表面を磨きやすい

出典:Amazon

スティックタイプの歯ブラシではうまく磨かせてくれないけれど、口の中に手を入れられるのに慣れている、抵抗のない愛犬におすすめ。

指サックタイプは、指にはめて使うタイプの歯ブラシ。使い方は歯の表面に沿って指をあてて磨いていきます。指から抜けて誤飲しないよう、滑りにくいゴム製や、抜け落ち防止フックが付いたものを選ぶといいでしょう。

シート|初心者や歯磨きを嫌がる愛犬に

出典:Amazon

歯磨きを嫌がる警戒心の強い愛犬には、歯磨きシートがおすすめ。手に持っていることを気づかれにくく、口の中に入れやすいです。指サックタイプと同様に、歯の表面にあてて磨いてあげましょう。

ただし、指サックの凸凹やスティックタイプのブラシがない分、汚れ除去効果は低くなります。

【2】ヘッド選びが重要!サイズや形に注目しよう

犬の口の大きさや形は犬種によって違うので、選ぶ歯ブラシの種類も変えなければなりません。口のサイズに合わないヘッドの歯ブラシは歯肉を痛めてしまったり、歯磨き自体を嫌がる原因になる場合があります。

犬用歯ブラシは、子犬用、超小型犬用、中型犬用、大型犬用などに分類されている商品が多いので、愛犬の犬種やサイズに合ったものを選びましょう。

丸い形のヘッドがなら小型犬でも磨きやすい

【エキスパートのコメント】

大型犬の場合は、人の歯ブラシに似たヘッドでよいでしょう。チワワのようにあごや口が小さい犬種では、ヘッドが丸いものなどが向いています。

【3】歯ブラシの毛がかたすぎないか確認

出典:Amazon

【エキスパートのコメント】

歯ブラシの毛のかたさは、太さとブラシの毛の素材で決まります。かたすぎる毛の場合は歯肉を痛めてしまうので注意が必要です。歯肉炎がある場合はやわらかい毛のものを選び、力を入れずなでるように磨きます。

歯肉炎がない場合でも、かたすぎるブラシで磨くと歯肉が荒れてしまうだけでなく、歯の表面のエナメル質が傷ついてしまいます。犬の歯は人の歯よりエナメル質がやわらかく傷つきやすいので、こすりすぎには注意してください。

毛先が丸いと痛がりにくい

【エキスパートのコメント】

歯ブラシの毛の先端の形は、「とがって細い形」「丸い形」「切りっぱなし」がありますが、おすすめは「丸い形」のものです。

とがっている毛先の場合は、歯肉と歯間の歯垢(しこう)や食べもののカスを掘り出しやすいのですが、とがっているため強く磨くと痛がるかもしれません。また、切りっぱなしのものは切断面の処理がされておらず、犬の口のなかを傷つけやすいため避けたほうがよいでしょう。

【4】歯ブラシの持ち手の長さもチェック

【エキスパートのコメント】

歯ブラシの持ち手の長さや太さ、カーブ、角度の有無によって、磨きやすさや持ちやすさが変わります。

大型犬の場合は持ち手が長く、奥まで届くタイプのものがよいでしょう。しっかり握れるくらいの太さのほうが磨きやすいです。

反対に、超小型犬の場合は持ち手が長すぎると磨きにくいので、全長が15~20cm程度のものがよいでしょう。持ち手が太いと口のなかで動かしにくく違和感があるので、細いものがよいでしょう。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)