エプソンは5月30日、体験型のショールーム「エプソンスクエア丸の内」をJR有楽町駅近くにオープンしました。メインは法人(BtoB)向けの製品ながら、プリント済みの用紙から再生紙を生成する製紙マシンや、最新の大判プリンターを用いて布やアルミにも美しくプリントできる技術、プロジェクターを用いてこれまでにない映像表現が楽しめるシステムなど、一般ユーザーが見てもワクワクする展示が多くを占めています。大判プリンターを用いて自分の作品のプリントができる有料のレンタルラボも用意し、写真ファンにとっても注目のスポットとなりそうです。
入場は無料ですが、一部のBtoB製品のスペースは予約者優先となります。レンタルラボやセミナーの利用は予約が必要です。
ウワサの再生紙生成マシンが見られる
まず目を引いたのが、オフィス向けの製紙マシン「PaperLab」。プリント済みの用紙から再生紙を生み出す装置で、独特の風合いの再生紙がどんどん出力されてきます。再生にあたって水を利用しないのが特徴で、排水設備のない普通のオフィスに設置できるのがポイント。社内に設置すれば、機密性の高い文書もそのまま再生紙に生まれ変わるので、シュレッダーなどのゴミも大幅にカットできます。個人で買うことはありませんが、ぜひ動作しているところを見ておきたい製品といえます。
布や金属にもプリントできる驚きの転写印刷
プリント技術で面白いと感じたのが、ポリエステル素材の布にプリントする昇華転写印刷です。プリントアウトした転写紙に熱と圧力を加えて布に模様を転写する仕組みで、インクジェットの印刷とは思えないほど鮮やかで精細にプリントできていました。転写用のポリエステル素材をコーティングしていれば、陶器や金属などの素材にもプリントできるのも注目。
最新のプロジェクションマッピングも堪能
プロジェクターは、至近距離から真四角に投影できる短焦点モデルが随所で使われていましたが、目を引いたのがプロジェクションマッピングを利用した展示です。テーブルにコーヒーカップが置かれると、天井に設けられたプロジェクターから絵柄が投影される仕組みです。
大判プリントができるプライベートラボも用意
一般の写真ファンが注目したいのは、2階に設けられたプライベートラボ。デジカメの画像データを持参すれば、各種大判プリンターでのプリントが有料で楽しめるスペースです。プリンターは、A3ノビ対応の「SC-PX5V II」、A2対応の「SC-PX3V」のほか、64インチまで対応の大判プリンター「SC-P2005PS」がそろっており、自宅では難しい高品位な大判プリントができます。用紙代は別に必要ですが、プロラボの出力サービスを利用するよりは安く済むとのことです。