COMPUTEX TAIPEI 2019初日にあたる5月28日に、Intelによる恒例の基調講演が行われた。そこで発表された8つの内容について概要を紹介したい。
最初に発表されたのは第9世代のIntel Core vProプロセッサで、14製品を投入する(Photo01)。Core i9でもvPro搭載製品としてノートPC向けのCore i9-9880Hなどが追加されている。2つ目がXeon Eで、こちらも14製品が追加された(Photo02)。
3つ目の話題はCore Xシリーズの投入予定である(Photo03)。こちらについては具体的な中身には一切触れられておらず、単に2019年秋に投入予定とされている。
4つ目がノートPC向け製品に最大5GHz駆動のSKUが追加されたことだ(Photo04)。具体的にはCore i9-9980HKがそれである。
5つ目は既報のCore i9-9900KS Special Edition(Photo05)だが、基調講演でも詳細はなし。デモも負荷の軽めなFORTNITEであり、性能についてははっきりわからなかった。唯一明らかになったのは、こちらも2019年の末に出荷ということだけだ。
6つ目はIntel Performance Maximizer(Photo06)である。これはすべてのコアの状態を常時監視しながら、1binづつ動作周波数を引き上げていき、問題が起きたら今度は電圧を上げて試しなおす、といういわゆるオーバークロックチューニングを自動で行えるもの(Photo07)で、2019年6月中に無償での提供を開始するという。
7つ目がProject Athenaである。Project Athenaは2019年1月のCESで公開された新たな取り組みである(Photo08)。高速起動や長時間駆動、接続性の高さなどを備えた次世代のノートPCを提供しようというものだ
このSpecification 1.0が完成するとともに、すでにこれに取り組むパートナー企業が100社以上に上ることが明らかにされた。講演中にProject Athenaに基づくLenovoの試作機が講演では示された(Photo09)。
そして最後がお待ちかねの10nmのIce Lakeを搭載した第10世代Coreシリーズであるが、基調講演ではほとんど説明されなかった(Photo10)。AIパフォーマンスが2.5倍、グラフィック性能2倍、Wireless Connectivityが3倍といった数字は、実はあまりコアの性能そのものに関係ない(AIパフォーマンスはまぁコアの性能であるが)。会場では画像認識を利用した体幹のトラッキングのデモを行ったが、性能の比較のしようがないという話もある。
実は基調講演では示されなかったが、これにあわせて出されたニュースリリースでは
- Sunny Coveコアを搭載
- 4コア/8スレッド構成
- CPUコアはMax Turboで4.1GHz駆動、GPUは最大1.1GHz駆動。
- Intel DL Boostを搭載し、従来比2.5倍の演算性能
- Core i3~Core i7までを提供
といった情報が示されている。このあたり、ほかにもいろいろ情報があるのだが、これは別途改めて詳細なレポートをお届けしたい。