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【この記事のエキスパート】
フランス在住 レシピブロガー:戸塚ブランシェ敦子

フランス在住 レシピブロガー:戸塚ブランシェ敦子

日本ではアパレル業を経て、雑貨のバイイング、雑貨と食品の商品企画に従事。現在はフランス在住。
和食レシピをフランス語で、フランスで学んだレシピを日本語で紹介したレシピブログ "La bonne poire -ラフランスの台所-"のブロガー。
その他、不定期料理アトリエの主催、パリを中心とした情報サイト パリエトワのライター。


片手鍋の選び方とおすすめ商品をご紹介。一人暮らし向けの16cmや使い勝手がいい18cm、大きめの20cmなどサイズごとに揃えました。柳宗理のステンレス鍋やル・クルーゼのホーロー鍋など、人気の片手鍋を厳選。おしゃれでかわいい片手鍋を見つけましょう。

購入前にチェック!
片手鍋の選び方

片手鍋とは、片側にだけ持ち手がついた鍋のことで、サイズが小さめのものが多いため一人暮らしの方や離乳食づくりをしたい方などにおすすめ。ここからは、片手鍋の選び方をご紹介します。

ポイントは下記の通り。

【1】片手鍋の種類
【2】サイズ
【3】素材
【4】蓋の有無
【5】IH対応
【6】メーカー保証

上記のポイントをおさえることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。

【1】片手鍋の種類をチェック

片手鍋の種類は、スタンダードタイプ、ミルクパン、ソースパンに大きく分けられます。それぞれの特徴をみていきましょう。

ひとつあると便利な「スタンダードタイプ」

出典:Amazon

メインで使用するフライパンや鍋のサブにするなら、スタンダードな片手鍋が便利。ちょっとお湯を沸かしたり、少量のスープを作ったり、ちょっとした揚げ物をしたりとさまざまな使い方ができるので、ひとつ持っておくと重宝するでしょう。

また、食材のあく抜きなどの下ごしらえにも使いやすい、ちょうどいい大きさです。収納にも場所を取らず、一人暮らしにもおすすめ。

汁物には注ぎ口ありの「ミルクパン」

出典:Amazon

直径15cm前後で注ぎ口がついた小さな片手鍋を「ミルクパン」といいます。少量のミルクやスープの温め直しにも便利で、カップに注ぎやすいのがメリット。ちょっとお湯を沸かしたいとき、ゆで卵を1個作りたいとき、お弁当の準備にと、いろいろな使い方ができます。

バターやチョコレートを火にかけながら温めるのにも便利で、お菓子作りでも活躍しますよ。

ジャムやソース作りには「ソースパン」

出典:Amazon

深さがある小型の片手鍋で、注ぎ口がないものを「ソースパン」といいます。その名の通り、ソース作りに便利で、深さがあるためジャムやかんたんな煮込み料理、赤ちゃんの離乳食などが作れます。

商品によっては深さのあるミルクパンと紹介されている場合もありますが、注ぎ口がないのがソースパンと覚えておくとよいでしょう。

【2】家族の人数や作りたい分量に合うサイズを選ぼう

出典:Amazon

片手鍋は素材や形状によって多少異なるものの、15cm~36cm前後と幅広くサイズ展開がなされています。家族の人数や、作る料理の分量を考えて片手鍋を用意しておけば、作り切れない・多すぎるといった悩みも解消できます。

一人暮らしの場合は14~16cm、カップルや夫婦などふたり暮らしの場合は18cm以上、4人以上の家族であれば小さいものと大きいものをひとつずつ用意しておきたいもの。ふだん作る料理や分量を考えて、自分に合った片手鍋を見つけてください。

たいていのブランドは2cm刻みでサイズ展開があるので、必要に応じて買い足していくのがおすすめです。

【3】メニューに合わせて素材を選ぼう

【エキスパートのコメント】

片手鍋の素材は、ステンレス製、アルミニウム製。ホーロー製、鉄製があるので、よく作る料理やお手入れのしやすさなどを比較し、自分が使いやすい素材を選びましょう。

煮込み料理には、保温性の高い「ステンレス」

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ステンレス製の片手鍋は、サビに強く傷つきにくい、お手入れかんたんなのが特徴。保温性も高く、煮込み料理と相性が抜群です。

また、アルミニウムなどをはさんだ多層構造のものもあります。そうすることで熱伝導率がさらにアップするので食材の加熱がより効率的になります。

ゆで卵や汁物の調理には、熱伝導率が高い「アルミニウム」

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アルミニウム製の片手鍋は、火の通りが早く、お湯を沸かす場面で活躍します。ただし、IHには対応できないためガス火で使う人向け。注意点としては、柔らかい素材なので変形することがある、高温に弱くこびりつきやすい、酸やアルカリに弱い点などが挙げられます。

主に、味噌汁などの汁物やつけ合わせの野菜やゆで卵をサッと作りたいときに重宝します。

焦げ付きやすい洋食の調理には「フッ素樹脂コーティング」

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【エキスパートのコメント】

食材がこびりつきにくく、お手入れも簡単なフッ素樹脂コーティング。テフロン加工とも呼ばれ、アルミニウムにフッ素樹脂がコーティングしてあります。火の通りもステンレス製より早く、素材に焼き目をつけてから煮込むというような調理方法も可能で、フライパンいらず。

片手鍋ひとつで調理をすすめられるのでたいへん便利です。ただし、強火での調理には不向きで、空焚き厳禁です。

コーティングはだんだんと剥がれていきますが、2〜3年で買い替えが必要なフライパンに比べて、液体を温める調理法が多い片手鍋は、より長く使えます。

日々の献立作りに万能に使えるのでおすすめです。

ニオイや汚れが付きやすい料理には、摩耗に強い「ホーロー」

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ホーロー製は、熱伝導率にくわえて蓄熱性も高いのが特徴。汚れやニオイ移りに強く、揚げ物やニオイが強いニンニクを使いたいメニューで重宝します。耐久性もあり、長く使えます。

また、デザインもおしゃれなものが多く、小さなミルクパンなどはレトロでかわいらしい雰囲気になります。キッチンのインテリアにこだわる方にもおすすめです。

煮込みや炒め料理には、蓄熱性と熱伝導率に優れた「鉄」

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炒め物や煮込み料理など、さまざまな場面で活躍してくれるのが鉄製の片手鍋です。蓄熱性と熱伝導率に優れた素材なので、食材の芯までじっくり火を通すのに適しています。重さがありますが、お手入れをしっかりと行えば、一生使うことができる素材です。

伝統的な南部鉄器の片手鍋も販売されており、ずっしりとした見た目も味があります。

【4】保存しやすい蓋付きがおすすめ

出典:Amazon

片手鍋を購入してから蓋を探すのは、そのサイズゆえに困難になるので、できるだけ蓋つきを選ぶといいでしょう。蓋があれば、カレーなどの煮込み料理でも活躍してくれます。

また、蓋をすることでお湯が早くわきガス代の節約にもなります。残った料理を保存する際にも便利です。

【5】IH対応かどうかチェック

出典:Amazon

【エキスパートのコメント】

IHクッキングヒーターは基本的に、鉄、ステンレス、ホーロー素材しか使えません。

鍋底が磁石にくっつく金属製のものであれば使えるということですが、上述の素材であっても、一部、IH非対応のものも存在します。

また、同じ金属でも熱伝導性の高い銅やアルミニウムなどは、非磁性金属で素材の性質上、IH非対応のものが多いです。

鍋底にIH対応の金属を使った板を張り付けて対応可能としている鍋もあるので、IH対応製品を購入の際には、鍋底部分の素材をよく確認する必要があります。

【6】メーカー保証があるものが安心!

出典:Amazon

保証付きの片手鍋を購入すれば、保証期間からおおよその使用期間がわかります。購入してからいつぐらいまで使えるのかがわかれば、次に購入するときの目安にすることができますし、ひとつの商品をできる限り長く愛用したいという方にピッタリ。

大手メーカーの片手鍋であれば、ほとんどの商品に保証がついています。片手鍋選びに迷ったらメーカーで決めるのもよいでしょう。

>> エキスパートのワンポイントアドバイス

【エキスパートのコメント】

ライフスタイルにあわせていくつも必要な片手鍋。安価で手にしやすいものなどもありますが、ライフステージの変化にあわせて家族構成や料理を作る人数も変わり、確実に買い足していくことになります。

長い目でみれば、同じブランドで揃えると、入れ子にしてスッキリ収納ができ、長く続くメーカーの定番モデルは、年月が経っても買い足しやすいです。

さまざまな選択肢があるからこそ、将来の買い足しも見据えて、しっかり選びましょう。

柳宗理、ル・クルーゼ、野田琺瑯
片手鍋の人気メーカー

ここでは、片手鍋が人気のメーカーをご紹介します。メーカーごとの特徴を知って、商品選びの参考にしてくださいね。

柳宗理|シンプルで心地の良い使用感

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世界に誇るインダストリアルデザイナー「柳宗理(やなぎ そうり)」は、シンプルながら心地よく使えるステンレス製調理器具を数多く手掛けています。

柳宗理の片手鍋は、右利き、左利きを問わず使えるデザインや吹きこぼれにくく湯切りしやすい設計など、使う人のことを考えて作られています。

ステンレスは錆びにくく耐久性も高いので、片手鍋を長く使い続けたい方にもチェックしてほしいブランドです。

LE CREUSET(ル・クルーゼ)|可愛い見た目の実力派

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ル・クルーゼは、1925年にフランスで誕生した鋳物メーカー。鋳物ホーロー鍋が定番の人気商品ですが、さまざまなサイズや形状のキッチンウェアを展開しています。

ル・クルーゼの鍋は、熱伝導率が高く保温性に優れているため食材の調理がしやすいのが特徴。焦げや傷がつきにくいので使い勝手にも優れています。

ル・クルーゼのホーロー鍋は重いという印象があるかもしれませんが、片手鍋なら1kg程度の商品もあるので気軽に使いやすいですよ。

野田琺瑯|ホーローひとすじの老舗メーカー

出典:Amazon

野田琺瑯は、昭和9年の創業以来80年以上ホーロー製品にこだわって食生活に寄り添う商品を製造してきたメーカーです。

野田琺瑯の製品はすべて安心の日本製。日本の職人の技術によって一つ一つ手作業で作られる確かな品質の商品を販売してます。

ホーロー鍋の種類も豊富で、片手鍋はホーロー特有の温かみのある見た目が特徴。さらに、水切れの良い注ぎ口や利き手を問わない両口付きなど、デザインも使い勝手も優れた商品が人気です。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)