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【この記事のエキスパート】
フランス在住 レシピブロガー:戸塚ブランシェ敦子
日本ではアパレル業を経て、雑貨のバイイング、雑貨と食品の商品企画に従事。現在はフランス在住。
和食レシピをフランス語で、フランスで学んだレシピを日本語で紹介したレシピブログ "La bonne poire -ラフランスの台所-"のブロガー。
その他、不定期料理アトリエの主催、パリを中心とした情報サイト パリエトワのライター。
食品の冷凍保存や電子レンジ調理に欠かせないキッチンラップ。今回は、キッチンラップの素材ごとの特徴と選び方、おすすめ商品紹介します。洗って繰り返し使えるエコなシリコンラップや厚みのある海外製ラップ、かわいいカラーラップなど厳選しました。コスパに優れた大容量も!
ポイントをおさえよう!
キッチンラップの選び方
それでは、キッチンラップの基本的な選び方を見ていきましょう。ポイントは次のとおり。
【1】キッチンラップの素材
【2】耐熱性
【3】刃の向きや材質
【4】衛生面
【5】機能性
【6】カラーラップ
上記のポイントをおさえることで、あなたにピッタリの商品が見つかります! 一つひとつ解説していきます。
【1】キッチンラップの素材ごとの特徴をチェック
【エキスパートのコメント】
ラップの原材料にはいくつかの種類があります。大きく分けると「ポリ塩化ビニリデン製」「塩化ビニル樹脂製」「ポリエチレン製」の3つが主要な原材料です。
その違いで食材の鮮度を左右する密着度、粘着力、強度、耐熱性が変わってきます。
キッチンラップは「食品を直接包む」「お皿や容器に入れて器ごと包む」「包んだ状態のまま電子レンジで加熱する」といったように用途もいろいろです。
原材料ごとにその性質に特徴があるため、用途に合うキッチンラップを選ぶと使いやすいでしょう。
ポリ塩化ビニリデン|肉や魚、残ったおかずの保存に
ポリ塩化ビニリデンは合成樹脂のひとつで、酸素と水蒸気などの気体をとおさないバリア性にすぐれているのが特徴です。
乾燥を防いでみずみずしい状態をたもつだけではなく、酸化による食品の変質を防げます。そのため、鮮肉や鮮魚などの生鮮食品の保存にぴったりです。
ほかにもニオイ移りが気になるキムチやニンニク、カレーなどを冷蔵庫で保存する際も、ポリ塩化ビニリデン製のキッチンラップが役立ちます。
【エキスパートのコメント】
食材などをピッタリ包んで乾燥やニオイ移りをおさえたいとき、食器や容器に入れて保存しフィルムの粘着力が必要なときは、ラップに収縮性があってお皿や容器にピッタリくっつくポリ塩化ビニリデン製がおすすめです。
ラップにハリ、コシがあるのが特徴で、箱の付属刃でかんたんにストレスなくきれいに切れます。『サランラップ』や『クレラップ』などが、その代表的な商品です。
塩化ビニル樹脂製|熱々の食品や電子レンジ使用時に
【エキスパートのコメント】
塩化ビニル樹脂製のものは、よく伸びて容器にくっつきやすい特徴にくわえ、熱にも強く、スーパーや飲食店などでも多く使われています。
熱い汁をこぼさず包めることから、ラーメンの出前などにも使われているようです。
その一方で、塩化ビニル樹脂は酸素や水分を透過しやすい特徴もあり、保存にはあまり向いていません。
食材を包んで冷蔵庫や冷凍庫に保存しても、鮮度の保持の面で不安があり、ポリ塩化ビニリデン製のほうが万能だといえます。
ポリエチレン製|生の野菜や果物の保存に
ポリエチレン製のキッチンラップは酸素をとおしやすいため、食品が酸化しやすいのが特徴です。ニオイが強い食品の保存には向いていませんが、呼吸が必要な野菜や果物などの保存には適しています。
密着性も低いため「ふんわり」かぶせることが可能です。ただし、耐熱性は低いため、電子レンジで使用すると食品によっては破けてしまうこともあります。
【エキスパートのコメント】
炭素と水素でできているため、燃やしてもダイオキシンが発生しないポリエチレン製ラップ。
ピタッとくっつきにくく若干切りづらい点では、ほかの2種類と比べるとやや劣ってしまうかもしれません。
とはいえ、キッチンラップは消耗品です。大量に使用する場合は、価格が安く環境にも優しいポリエチレン製ラップをおすすめします。
シリコンラップ・蜜蝋ラップ|洗って繰り返し使える
焼却されるプラスチックごみを減らせるエコグッズとして、洗ってくり返し使用できるシリコンラップが注目されています。
サイズや形などバリエーションも豊富です。伸縮性の高いシートタイプは、左右に引っ張って器にかぶせるとしっかりと吸着します。密着性はもちろん、電子レンジでも使えるなど実用性にも優れています。
「すべてシリコンラップに変えるのはむずかしい……」という方は、キッチンラップと併用してみましょう。
また、天然素材の蜜蝋(ミツロウ)で作ったラップもあります。廃棄しても有害物質が発生せず、環境に優しいラップです。高温になる調理には使えませんが、冷蔵庫でも保存用に便利です。
【2】耐熱性をチェック
【エキスパートのコメント】
冷凍ご飯の解凍や、じゃがいもを直接包んで電子レンジで下ごしらえするときに気になるのがラップの安全性です。有害物質が溶け出るのでは? と心配する方も多いようです。
一般には、電子レンジ程度の高熱で有害物質が溶け出ることはないとされています。
万が一食べてしまっても消化できず排泄されるため、日常的な食品の加熱には問題ないでしょう。
ただし、油分(脂分)を多く含んでいると高温になる可能性があるため、ラップと油分が直接触れないように容器に入れて加熱しましょう。
油分(脂分)を含む食品の加熱には、耐熱温度が140℃のポリ塩化ビニリデン製を使うとさらに安心です。
また最近では、ポリエチレンとナイロンやEVOH樹脂など、その他の素材と三層や五層構造になっている商品もあります。耐熱温度が170〜180℃と、さらに高くなっています。
【3】刃の向きや材質をチェック
キッチンラップは、業務用と家庭用で刃の向きが異なります。家庭用は箱の内側に刃がついている「内刃」、業務用は箱の外側についている「外刃」が主流です。
刃は紙製・プラスチック製・金属製があり、100m巻きなど長尺の多い商品は、耐久性にすぐれた金属製の刃がついています。
使用後は、紙箱は紙ごみまたは資源ごみへ、刃は材質別に分別が必要です。
商品によって刃が取り外しやすいように工夫されていますが、金属製の刃は箱から外しにくいため、ケガをしないよう注意してください。
【4】衛生面をチェック
キッチンラップには黄色ブドウ球菌や大腸菌などの繁殖を抑えられる抗菌剤が配合された商品があります。ただし、抗菌タイプのラップを使ったからといって、菌がいなくなるわけではありません。
おにぎりは手で握らずラップを使って握ることで、手の常在菌の黄色ブドウ球菌による食中毒リスクを抑えられます。
また、調理後のあたたかい食品にラップをかけると、ラップに水滴がついて食中毒のリスクが高まります。そのため、調理後の料理はしっかり冷ましてからラップをかけるなどふだんから注意しましょう。
【5】巻き戻り防止などの機能性をチェック
キッチンラップを選ぶときは、使いやすい工夫がされているものを選びましょう。箱の口部分にフラップがついている商品は、使用後はフラップにラップが貼りつくため、中に巻き戻るのを防ぐことができます。つぎに使うときはフラップに貼りついているラップをつまめば、すぐに使えるので便利です。
また、ラップ本体が滑らないようにニスを塗布したものや、強く引き出しても飛び出さないストッパーつきなど商品によって使いやすさは異なります。
キッチン作業をスムーズにおこなうためにも、機能面もチェックして選んでみてください。
【6】お弁当が華やかになるカラーラップもおすすめ
【エキスパートのコメント】
食品を保存するためや持ち運ぶためなど、いろいろな用途があるキッチンラップ。包むだけで見た目が華やかになるカラーラップや、ラップに書けるペンなどもあります。
カラーラップは、お弁当や持ち寄りのおやつなどに彩りを添えて華やかに演出できます。
また、ラップに書けるペンは透明ラップをキャンバスにしてイラストやメッセージを自由に書ける便利な商品です。パーティーやイベントなどの際、使う人のアイデア次第でキッチンラップの用途がさらに広がるのでおすすめです。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
揚げ物を直接ラップで包んで加熱するのはNG
食品の保存、調理補助、持ち運びにと使い勝手のいいキッチンラップ。アイデア次第でその使い方は無限大に広がります。
電子レンジ加熱時に心配な有害物質発生の問題も、昨今では規制も進み、問題とならない素材が原材料に使用されています。とはいえ、揚げ物をラップで直接包んでレンジで加熱するなど、高温になる可能性がある使い方は避けましょう。
どうしても加熱したい方は、耐熱温度が200度以上と圧倒的に高いシリコンラップや、レンジカバーの使用を検討してもいいでしょう。
食品保存をするだけなら、ポリエチレン製のラップが環境にも優しく、値段も安くおすすめです。