JR東海は25日、N700S確認試験車を用いた速度向上試験の結果について発表した。5月24日の夜間、米原~京都間の下り線で最高速度360km/hを記録したという。
N700S確認試験車は2018年3月から走行試験を開始し、16両編成での基本性能試験、バッテリ自走システムによる走行試験、「標準車両」としての性能確認を目的とした8両編成での走行試験などを行い、必要な性能を有していることを確認してきた。
速度向上試験はN700Sのポテンシャルを高い次元で確認するために実施され、走行区間は米原~京都間(下り線)、実施時期は2019年の5月中旬から6月中旬までの予定。5月中旬から順次、速度向上を図り、最終的に360km/hでの走行試験を行うとしていた。
今回の発表によれば、5月24日夜間の試験において、営業車仕様の車両では過去最高速度となる360km/hを記録したとのこと。今後も引き続き、6月中旬まで360km/hの走行試験を数回実施予定としている。N700Sの量産車は2020年7月に営業運転を開始する予定。なお、これまでの営業車仕様の車両による試験最高速度は、2009年11月にN700系量産先行試作車、2018年7月にN700S確認試験車が記録した330km/h。試験専用仕様の車両では、1996年7月に300X試験車が443.0km/hを記録した。