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【この記事のエキスパート】
フルーツアドバイザー:原 詩織
私が、こんなにもフルーツのとりこになったきっかけは、大田市場で仕入れたフルーツが本当に美味しく感動したことです。
こんなに美味しく感動するフルーツをもっといろいろな人に食べてもらいたい、伝えたいと思い、フルーツの勉強をしフルーツアドバイザーの資格をとりました。お客様へ美味しいフルーツを伝えるためにフルーツの知識を勉強していく中、フルーツはほかの食材にないすばらしい効能や、フルーツ自体のすばらしさを知りました。
フルーツを毎日食べるだけで、健康で元気に日々を暮らせていると実感しています。
■日本最大の青果市場「大田市場」勤務
■フルーツ定期宅配”果物の達人”バイヤー
■一般社団法人FRUIT LOVERS LIFE代表
■フルーツイベント主催「桃まつり」「苺まつり」「マンゴーまつり」「ぶどう・ワインまつり」
カロテンやビタミンCなどの栄養が含まれ、「世界三大美果」のひとつにも数えられているフルーツのマンゴー。この記事では、マンゴーの選び方とおすすめ商品を紹介します。海外産が多いですが、日本でも宮崎、沖縄、鹿児島、熊本を中心に生産されています。
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マンゴーの選び方
フルーツアドバイザーの原 詩織さんに、マンゴーを選ぶときのポイントを教えてもらいました。
「国産」か「外国産」か産地で選ぶ
【エキスパートのコメント】
国産マンゴーと外国産マンゴーのいちばんの違いは追熟度合いです。
国産マンゴーは樹上(じゅじょう)で完熟して出荷するものがほとんどですが、外国産は長い間船にゆられて日本に届くため、どうしても早もぎ(完熟する前に収穫すること)しての出荷となります。そのため、追熟してから食べる必要があるのです。
旬のおいしさが楽しめる「国産」
旬のおいしさを楽しみたいなら、国産のマンゴーが適しています。産地としては沖縄県や宮崎県、鹿児島県などが知られていますね。
県ごとにブランド化されているマンゴーもあるので、それぞれの特徴をチェックしてから選んでみてください。国産は濃厚な甘みがあるマンゴーが多いので、贈答用のマンゴーにも適しています。
【エキスパートのコメント】
国産マンゴーは、樹上で完熟したものを出荷しているため糖度が高く、食感も滑らかです。
台湾産もおすすめ
変わった味わいを楽しむなら「外国産」
価格重視でマンゴーを選びたいという方は、外国産のものをチェックしてみるといいでしょう。外国産は国産よりもリーズナブルな価格のものが多いのが魅力です。
国産のマンゴーよりも品種が豊富なので、珍しい味わいを楽しみたいというときにもピッタリ。用途に合わせて選びわけるといいでしょう。
【エキスパートのコメント】
外国産は追熟の必要がありますが、国産のマンゴーと比べると安価なので気軽にマンゴーを食べたいときにおすすめです。最近では台湾マンゴーのように、外国産マンゴーでも国産と同じく樹上完熟で栽培されたマンゴーもあるのでおすすめですよ。
マンゴーの品種で選ぶ
果皮が緑色のマンゴー。大玉で食べごたえがあるのが特徴です。
【エキスパートのコメント】
マンゴーでいちばんポピュラーな品種といえばアーウィン種の「アップルマンゴー」ですが、それ以外にもさまざまな種類のマンゴーがあります。
食べやすいマンゴーとして有名なアーウィン種のマンゴーのなかには、果実が小さいまま熟した「ミニマンゴー」もあります。マンゴーはカットして食べるのが一般的ですが、ミニマンゴーは皮をむいてそのままかぶりつき、おいしく食べることができますよ。
また、「ペリカンマンゴー」の愛称で有名な黄色系のマンゴーは、おもにフィリピン産やタイ産のものが多く販売されていますね。スーパーでいちばんお手ごろに買えるのがこのマンゴーです。
さらに、緑色をした珍しいマンゴーとして「キーツマンゴー」があります。一見熟していないようにみえますが、甘みもしっかりとあり、さっぱりとした後味の大玉マンゴーです。
甘みと香りが特徴の「アップルマンゴー」
濃厚な甘みを満喫したいなら、アップルマンゴーを選んでみてください。甘みだけではなく、桃のようにとろける果肉も楽しむことができます。熟したときの香りもアップルマンゴーの魅力です。
国内産だけではなく、メキシコなどの外国産も多くなっています。木になっている実が赤いことから「アップルマンゴー」と呼ばれる、その個性的なおいしさを味わってみましょう。
濃厚な味わいの「キーツマンゴー」
濃厚な味わいのマンゴーを楽しみたい方には、沖縄県で栽培されているキーツマンゴーが向いています。
沖縄の太陽をたっぷり浴びて育った品種で、濃厚で深い甘みと、サイズの大きさが特徴です。その大きさは通常のマンゴーの約2倍。キーツマンゴーは生産している農家が少ないので、希少なマンゴーとしても知られています。
酸味も楽しめる「ペリカンマンゴー」
甘酸っぱい味が好みという方は、ペリカンマンゴーを選んでみましょう。フィリピンマンゴーと呼ばれることもありますが、その見た目がペリカンのくちばしのようなので、ペリカンマンゴーともいわれます。
なめらかな果肉と舌ざわりのよさがペリカンマンゴーの大きな特徴です。なお、現地で栽培から出荷までに日本人が関わっている「ダイヤモンドスター」というブランドもあります。
オールシーズン味わえる「タイマンゴー」
オールシーズンマンゴーを楽しみたいという方には、タイマンゴーがピッタリです。タイマンゴーは8月と9月の上旬を除いた全期間で生産されているので、いつでも旬のおいしさを楽しむことができます。
なかでも、果皮と果肉がともに黄色いナンドクマイ種は、やわらかな果肉と酸味の少ないコクが特徴です。国産よりもリーズナブルなのもうれしいポイント。
冬でも食べられる「ピーチマンゴー」
ピーチマンゴーは、オーストラリアで生産されているマンゴーです。オーストラリア産のなかでも「ケンジントン・プライド」種は桃のような肌色をしているのでピーチマンゴーと呼ばれています。
南半球の夏が始まるころは日本の11月。そのため、冬でも旬のマンゴーを味わうことができます。濃厚な味わいと甘さもピーチマンゴーの特徴です。
ジュースにピッタリ「ミニマンゴー」
「ミニマンゴー」という品種があるわけではなく、アップルマンゴーが大きくなる前に熟したものがミニマンゴーと呼ばれています。いわゆる訳あり商品ですが、味が落ちるわけではありません。
小売店などに並ぶことはほとんどありませんが、ネット通販での購入は可能です。訳あり品なので、ジュースなどにして楽しみたいときにもピッタリでしょう。
マンゴーのサイズもチェック
マンゴーを選ぶときには、サイズも確認しておきましょう。一般的に流通している2Lサイズは350~419gです。
なお、2Lサイズは中玉と呼ばれていますが、ショップによっては2Lから大玉として紹介していることもあるので、事前に確認しておくといいでしょう。3Lサイズになると420~469g。これより上は4Lサイズとなります。
宮崎県産の「太陽のタマゴ」など
贈り物用はブランドで選ぶ
【エキスパートのコメント】
味わいも見た目も高級なブランドマンゴーは、大切な方への贈りもの、お土産にピッタリです。
たとえば有名な宮崎県産の「太陽のタマゴ」は、商品ブランド産地認定基準を厳しく設けており、基準以上のものでないと「太陽のタマゴ」と名乗ることができません。高級果物専門店では1個3万円以上するものもあり、おもに贈答用とされていますね。
ほかにも糖度、大きさ、外観の基準を超えたマンゴーしか名乗ることのできない最高級品として、鹿児島県産の「夏姫」なども挙げられます。
マンゴーは基本的に「秀」「優」「良」と等級(ランク)が高い順についており、産地によって等級の付け方は変わることもあります。宮崎マンゴーの基準だと、等級が高い順に「赤秀」「青秀」「○印」「無印」となります。サイズはS~5Lまでさまざまで、等級やサイズが大きくなるほどマンゴーは高値です。
お得に買える熊本産
価格をチェック
厳しいブランド認定基準とランクや糖度が規定以上のものしか「太陽のタマゴ」と名乗ることができない、高級なマンゴーです。
【エキスパートのコメント】
国産マンゴーで有名な産地といえば宮崎県。なかでも「太陽のタマゴ」は、とてもおいしいマンゴーとして知名度が高いです。鹿児島県のマンゴーは甘みもしっかりとあるのですが、さっぱりとしているのでとても食べやすく、価格も宮崎県産と比べるとお手ごろ。
また、マンゴーの国内収穫量が一番多い沖縄県から出荷されるミニマンゴーは、サイズが小さいので食べやすく人気があります。果皮が緑色で大玉なキーツマンゴーも、おいしくておすすめですよ。
最近では熊本県のマンゴーの収穫量も増加傾向にありますが、まだブランドとしての知名度が上がっていないせいか、求めやすい価格のものが多いです。ぜひいろいろな産地のマンゴーを試してみてください。