ふだんスマホで撮影を楽しんでいる人にとって、物足りなさを感じるのが望遠撮影でしょう。離れた場所にあるものを大写しできるニコンのコンパクトデジカメ「COOLPIX A1000」はどれだけ便利なのか、三井カメラマンに試してもらいました。
精細な超望遠撮影が手軽&確実にできる
ニコンから、行楽や運動会などのイベント撮影にピッタリのデジタルカメラ「COOLPIX A1000」が登場しました。特徴は、35倍ものズームができるレンズにあります。広角はスマホよりもワイドに撮れる24mm相当ですが、望遠は840mm相当と、遠くにある被写体をググッと引き寄せて大写しで撮影できます。スマホのデジタルズームとは異なり、ズームしても精細に撮れるのに驚かされます。
ズームすると被写体を見失いやすいのですが、ボタンを押すと一時的に広角側にズームして構図を確認できる「クイックバックズームボタン」を備えており、超望遠撮影に不慣れな人でも安心して撮影に臨むことができます。
従来モデルからの大きな進歩といえるのが、ついにEVF(電子ビューファインダー)が搭載されたこと。背面液晶を見ながらの撮影よりも安定して撮れるので、遠くの被写体や動きの速いものでもより確実に撮影できます。超望遠撮影がさらに実用的になるでしょう。
2つあるズームレバーが意外に便利
操作性は上々で、使用感も不満はありません。特に、シャッターボタンと同軸のズームレバーに加え、レンズ横にもサイドズームレバーが設けられているのが便利だと感じました。どちらの手でもズーミングの操作ができるだけでなく、ズーミングの操作から素早く撮影に移行できるので、シャッターチャンスを逃しません。それぞれのレバーはズームの速度が異なっているので、撮影シーンや被写体に合わせて使い分けできます。上部には、ニコンのミラーレスや一眼レフのような大型電子ダイヤルも用意し、さまざまな設定を素早く変更できます。
細かい点ですが、ストラップホールがボディーの両側面にあり、ストラップを両吊りできるところがいいですね。ネックストラップを装着し、ストラップをピン!と張るように力をかけながら撮ると、カメラの安定感が増して手ぶれなどの失敗が減らせますよ。
「SnapBridge」のアプリを導入すればスマホとの連携もスムーズにできるので、旅先で撮影した写真をSNSにアップロードしてシェアするのも簡単。高画質の望遠撮影を手軽に楽しみたい人は要チェックのカメラといえます。