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【この記事のエキスパート】
料理研究家・フードスタイリスト・アスリートフードマイスター:井上 真里恵

料理研究家・フードスタイリスト・アスリートフードマイスター:井上 真里恵

料理研究家・フードコーディネーター。井上食生活デザイン主催。

フランス料理学校への留学、料理研究家のアシスタントを務めたのち独立。ヨーロッパでの生活経験を活かし、各国の料理と食文化、家庭で楽しめる料理を伝えている。

料理指導を中心に雑誌、広告、企業へのレシピ提案、動画の料理製作など“食”に関する多様な分野で活動中。

一児の母、アスリートフードマイスターとしても食育にも取り組んでいる。


ケーキやクッキーなどの焼き菓子作りやオーブン料理、フライパン調理などに便利な「クッキングシート」。この記事では、クッキングシートの選び方とおすすめの商品をご紹介します。使い捨てタイプや、洗って繰り返し使えるものなどをピックアップしました!

クッキングシートとは?

クッキングシートとは、その名の通り料理に使用するシートです。ベーキングシートやオーブンシートと呼ばれることもあり、主にオーブンやフライパンなどで食材を焼く際に使用されます。

食材がオーブンの天板やフライパンなどに貼り付いてしまうことを防いでくれたり、水分が蒸発しすぎるのを防いでくれるといった役割があります。クッキングシートには、使い捨てタイプや繰り返し使えるクッキングシートなどさまざまなものがあるので、用途に合わせて選ぶことが大切です。

クッキングシートの選び方

クッキングシートを選ぶ基準はわかりますか?「なんとなく」選んでる方も多いのではないでしょうか。そこでここからは、料理研究家の井上真里恵さんへの取材をもとに、クッキングシートを選ぶときのポイントをご紹介します。ポイントは下記のとおりです。

【1】「使い捨てタイプ」か「繰り返し使えるタイプ」かで選ぶ
【2】調理法によって素材を選ぶ
【3】「耐熱温度」や「耐久時間」は必ず確認しましょう
【4】形やサイズ、ときには色や柄で選ぶ
【5】そのほかのポイント

上記のポイントをおさえることで、より具体的に自分に合うクッキングシートを選ぶことができます。一つひとつ解説していきますので、用途やコスパを考えて選びましょう。

【1】「使い捨てタイプ」か「繰り返し使えるタイプ」かで選ぶ

クッキングシートは、おもに「使い捨てタイプ」と「繰り返し使えるタイプ」に分かれます。それぞれの違いを見ていきましょう!

手軽に使いやすい「使い捨てタイプ」

出典:Amazon

使い捨てタイプは、主にペーパー素材のロールタイプ、もしくはBOXタイプになっているものが主流。使用したいときに使用したい分をその都度カットでき、折ったり包んだりさまざまな使い方ができます。

料理をしたあとの片付けもかんたんなので、忙しい毎日をおくる方にはおすすめのクッキングシートといえるでしょう。

コスパが高い「繰り返し使えるタイプ」

出典:Amazon

繰り返し使えるタイプは、おもにガラス繊維などで作られているため耐久性があり、使用後は洗剤で洗って繰り返し使うことができます。頻繁(ひんぱん)に使用する天板やパウンド型のサイズにカットしておくと、とても便利です。毎日使う方やクッキングシートを多様に使用したい方にもおすすめ。

繰り返し使えるタイプは、曲げたり包んだりすることができないので、それぞれの特徴を考慮し、使用頻度や用途に合わせて選ぶのがよいでしょう。

【2】調理法によって素材を選ぶ

クッキングシートは、どのように調理するかで選ぶ素材も変わってきます。

蒸し料理やオーブン料理には「シリコン樹脂加工」が便利

出典:Amazon

シリコン樹脂加工されたタイプのクッキングシートは、油に強く蒸気を通す性質があります。そのため、肉や魚、お菓子を焼くのに天板に敷いたり、落とし蓋や蒸し料理に活用することができます。

シリコン樹脂加工されたクッキングシートは、使い捨てタイプに多いです。

お菓子作りには「グラスファイバー」がぴったり

出典:Amazon

ガラス繊維によって加工されているグラスファイバーのクッキングシートは、耐久性に優れているのが魅力です。クッキングシートに使用されるものは、フッ素加工されているものが多いのも特徴。

洗って繰り返し使うことができるので、クッキングシートを使う頻度が多い方にはぴったりでしょう。

お肉や魚の蒸し料理には「ポリエチレンテレフタレート」もおすすめ

出典:Amazon

ペットボトルなどにも使用されている材質で、透明で水分を通さないという性質があります。

耐熱温度は200℃強なので、香味野菜や魚などを包んで、蒸し料理などをする際におすすめです。素材のうまみなどをしっかりと閉じ込めることができます。

【3】「耐熱温度」や「耐久時間」は必ず確認しましょう

出典:Amazon

調理法に合わせて、クッキングシートの素材、耐熱温度、耐久時間もチェックしましょう。事前に使い方に適している商品かどうかを確認しておくことで、安全に使用することができます。

シリコンやテフロン(フッ素)などの樹脂加工が施されているクッキングシートは、一見似ている商品でも、耐熱温度や耐久時間が異なることがあります。使用する温度や時間によっては、破けたり食材にくっついたり、場合によっては燃えることも。

安心して使うためにも、オーブンや揚げ物などの高温となる料理に使用する場合には、温度とあわせて耐久時間もしっかりとチェックしておきましょう。

【4】形やサイズ、ときには色や柄で選ぶ

出典:Amazon

クッキングシートの幅、長さなどの大きさや形はさまざまです。ロールタイプやシートタイプの四角いもの、フライパンの形に合わせた円形のもの、カップ型、セイロなどに使える穴あきタイプなど、さまざまな形やサイズがあります。使いたいフライパンやオーブンの天板のサイズを確認して、それに合わせて選びましょう。

また、ラッピングとして使いたい場合や、包み焼き料理を華やかに彩りたいときは、好みの色や柄付きなどもおすすめです。

【5】そのほかのポイント

出典:楽天市場

クッキングシートには、両面加工されたものと片面のみ加工されたものがあります。表裏を間違えずに使うには確認が必要ですが、両面加工されたものならば確認いらずで使えるのでおすすめです。ただし、両面ツルツルしているので、天板で滑りやすいのがデメリット。使いにくい場合があります。

また、クッキングシートの刃については、素材は捨てやすい紙刃がおすすめです。金属の刃とちがい、箱ごと燃えるゴミで捨てられるのでラクです。

容量ですが、「大は小を兼ねる」のように大容量を買うには注意です。頻繁にクッキングシートを使う人ならばよいですが、たまに使う程度であるなら、10m以下の商品がおすすめです。大容量はお得な商品が多いですが、重く、扱いづらいところがあります。容量は使用頻度を考えて選びましょう。

料理研究家からアドバイス

【エキスパートのコメント】

安全に配慮し、使用頻度や用途に合わせて活用しよう

クッキングシートはどれも耐熱性や耐水性、耐油性にすぐれていますが、素材によって特徴が少し異なります。使用の際は、パッケージに記載されている耐熱温度、耐久時間を守りましょう。トースターで使用できないものもありますし、長時間加熱すると燃えてしまうものもあります。

使用するときは、作りたい料理に合わせて、クッキングシートの耐熱温度、耐久時間をチェックしておくと安心です。クッキングシートの使用上の注意点を確認してから使うようにしましょう。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)