JR東海は17日、リニア・鉄道館にて7形式目となる新幹線、N700系量産先行試作車3両を7月17日から新たに展示すると発表した。

  • 試験中のN700系量産先行試作車(提供 : JR東海)

リニア・鉄道館は、東海道新幹線を中心に「高速鉄道技術の進歩」を紹介する展示施設として2011年3月にオープンし、2019年4月までに累計485万人以上が来館。現在、同館では初代新幹線の0系をはじめ、歴代の新幹線を6形式10両展示している。

7形式目となるN700系量産先行試作車(X0編成)は、700系の次世代車両として、さらなる高速性と快適性、環境性能の向上をめざし、日本の新幹線で初めて車体傾斜システムなどの試験を実施するため、2005年3月に導入。2007年7月にN700系の営業運転を開始した後は、東海道新幹線の285km/hへのスピードアップに向けた試験など、累計約130万kmの試験走行を行い、2009年9月には330km/hの速度向上試験を実施した。N700S確認試験車の導入にともない、2019年2月に試験車両としての役割を終えている。

リニア・鉄道館に展示される車両は、16両編成だったN700系量産先行試作車X0編成のうち、1号車・8号車・14号車の3両。屋外展示コーナーに展示される。これまで屋外に展示していた車両と同様、車内の見学が常時できるほか、飲食も可能な展示とする。

  • 展示イメージ(提供 : JR東海)

なお、これまでリニア・鉄道館の屋外に展示していた117系電車は、3両のうち1両を収蔵車両エリアに移設して展示し、残る2両は展示を終了。現在、収蔵車両エリアにあるクロ381は6月7日をもって展示終了となる。