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【この記事のエキスパート】
お菓子・パン・ジャム研究家:飯田 順子
結婚後かねてから大好きだったお菓子・パンの研究をスタート。
専門書を片手にお菓子を作り続け、パティシエの講習会にも参加し、独自のレシピを開発。1998年よりお菓子・パン・料理教室を主宰。
スィーツファンを集めて都内の有名パティスリー巡りやフランスへのスィーツツアーを定期的に開催する一方で、毎年フランスで研修を重ね、リッツエスコフィエやベルエコンセイユで本格的に学ぶ。
現地のパティシエやマダムからの取材をもとにプロのテクニックと家庭菓子への造詣を深める。著書多数。
お菓子作りに欠かせないケーキ型。この記事では、ケーキ型の選び方の説明と、おすすめ商品を厳選!丸形・スクエア(四角)型・タルト型・シフォンケーキ型といった形や、シリコン・ステンレスをはじめとする素材、サイズなどに着目しながら、幅広く紹介します。
理想のケーキに一歩近づく!
ケーキ型を使うメリットとは?
ケーキ型を使うメリットは、焼むらなく理想通りのケーキを焼き上げることができるようになること。もちろん型があっていないと焦げや生焼けを引き起こしてしまう原因にもなるので、レシピに合うケーキ型を使うことが大切です。
慣れてくれば、ケーキ型を使ってケーキ以外のオーブン料理も作ることができるようになるのでいろんなレシピに挑戦してみてください。
初心者さんは要チェック!
ケーキ型の選び方
ここからは、ケーキ型の選び方のポイントをご紹介します!
【1】作りたいケーキに合わせて「形」と「サイズ」を選ぶ
【2】使い勝手や用途で「素材」を選ぶ
【3】ケーキの焼き方で「底のタイプ」を選ぶ
上記のポイントをおさえることで、より具体的に自分に合うケーキ型を選ぶことができます。一つひとつ解説していきます。
【1】作りたいケーキに合わせて「形」と「サイズ」を選ぶ
ケーキ型には種類がたくさん! まずは作りたいケーキをイメージして、ぴったりの「形」と作りやすい「サイズ」を確認していきましょう。
基本的には、15cmと18cmが作りやすいサイズ。迷う方は、まずはこのサイズのケーキ型を購入してみてください。
丸型|デコレーションケーキに
丸形のケーキ型は、丸いスポンジケーキが焼けます。デコレーションするホイップクリームの味をチョコレートや抹茶に変えるだけで、いろんなホールケーキが作れます。
作りやすいサイズは15cm(5合)と18cm(6号)。レシピ本やレシピサイトでも、このサイズの分量が載っていることが多いので、ひとつは持っておきたい大きさです。食べる人数や量によっても違ってきますが、18cmは10カット分、15cmは6~8カット分が基本です。
レシピにあったサイズの型を選ぶと、生地もあまることなく、同じ焼き時間で焼けるので失敗が少なくなりますよ。
長方形・スクエア|パウンドケーキ、ブラウニーに
長方形で深さがあるケーキ型は、パウンドケーキにぴったり。作りやすいサイズは、長さ18cm~20cmのもの。
また、正方形(スクエア型)はブラウニー作りにおすすめです。真四角のケーキは見た目もおしゃれに仕上がります。深さは4~5cm、長さは17cmほどの大きさが作りやすいです。ブラウニーは、材料を混ぜて焼くだけの比較的かんたんなスイーツ。初心者さんもぜひ試してみてください!
タルト型|フルーツタルト、チーズケーキタルトに
タルトを作りたい方は、タルト型を選びましょう。作りやすいサイズは、15cmと18cm。丸い形でフチがナミナミとした独特な形は、タルトならでは。
キッシュ型やチーズケーキ型などさまざまな使い道があるのも魅力です。
シフォン型|シフォンケーキに
シフォンケーキを作りたい方は、専用のシフォン型を選びましょう。ボウルのようにかなり深さがあり、中心に筒が入っているような形をしています。17cmが一般的なサイズで、目安は8カット分ほど。
また、シフォン型は使う卵の量でサイズを決めてもOKです。一般的なサイズである17cmは、ちょうど卵(Lサイズ)3つのレシピにぴったり。20cmの型なら卵は倍量の6つほどになります。
その他|マフィン、カヌレ、マドレーヌなど
【その他のケーキ型】
●ロールケーキ型
●マフィン型
●マドレーヌ型
●カヌレ型
●フィナンシェ型
ロールケーキを作りたい方は、ロールケーキ専用の薄い鉄板のような型が必要です。カヌレやマドレーヌなど、変わった形をしているお菓子も専用の型を買うようにしましょう。
マフィン型は、マフィンだけでなく、ブラウニーやスポンジケーキ作りにも役立ちます。小さめサイズのケーキがたくさんできるので、子供のおやつにもぴったり。
【2】使い勝手や用途で「素材」を選ぶ
形とサイズが決まったら、つぎは「素材」に注目。作りたいケーキに合わせて選ぶのはもちろん、調理方法や、お菓子作りの熟練度(初心者か上級者か)に合わせて選んでいきましょう。
アルミ|焼きムラが少なく、初心者向け!
【アルミ製の特徴】 難易度レベル:初心者向け
●熱伝導率にすぐれている
●焼きムラが出にくく、初心者でも上手にケーキが焼き上がる
●粗熱がすぐとれる
●軽いので、オーブンの出し入れがラク
●ほかの素材に比べると衝撃に弱い
とくに、焼きムラなくふんわりと仕上げたいシフォンケーキにはぴったりの素材です。ほかの素材に比べると強度は劣りますが、強い衝撃を与えなければ変形しません。取り扱いや収納には注意しましょう!
ブリキ|キレイな焼き色を付けたいお菓子に
【ブリキ製の特徴】 難易度レベル:初心者向け
●熱伝導率にすぐれている
●油なじみがよく、型からキレイに外れやすい
●キレイなきつね色の焼き色がつく
●サビやすいので、お手入れはしっかり
●値段が安いものが多い
とくに、キレイな焼き色がポイントのベイクドチーズケーキやマドレーヌなどにぴったりの素材です。サビやすいので、使用後はしっかりと洗って完全に乾燥させるようにしましょう。
ステンレス|さびにくく、手入れがカンタン
【ステンレス製の特徴】 難易度レベル:中級者向け
●ニオイ移りが少なく、強度が強い
●耐久性にすぐれており、サビにくい
●アルミやブリキに比べて熱伝導性に劣り、焼きムラが出やすい
●冷蔵庫で冷やすスイーツにもおすすめ
ステンレス製はサビにくいので、使用頻度が少なく収納時間が長い方におすすめです。ただし、熱伝導率はアルミやブリキに比べ劣るため、焼きムラは出やすくなります。その意味では、中級者向けの素材です。
シリコン|型外れしやすく、熱に強い
【シリコン製の特徴】 難易度レベル:初心者向け
●型から外しやすい
●電子レンジOK
●値段が安い商品が多い
●やわらかいので形が膨張しやすい
●焼き色がつきにくい
シリコン製は型そのものがやわらかいため、底面を押したり側面を広げたりして型を外しやすいのがポイントです。一方、膨らむ生地だと膨張しやすいので注意しましょう。比較的焼き色がつきにくいので、マフィンなど焼き色をキレイにつけたいお菓子には不向きです。
金属製の型は電子レンジで使えないことが多いなか、シリコン製はレンチンOK! レンジ調理をしたい方にはおすすめです。また、ダイソーやセリアなど100均でも買えるなど、比較的安価で手に入ります!
フッ素樹脂加工|型外れしやすく初心者向き
【フッ素樹脂加工の特徴】 難易度レベル:初心者向き
●生地がくっつきにくく、型外れがしやすい
●ほかの素材に比べると耐久性に劣る
フッ素加工が施されている型は、とにかく型外れがしやすいのがポイント。しかし、ほかの素材に比べると耐久性に劣るので、長く使いたい方には向いていないかもしれません。定期的に買い替えていきましょう。
耐熱ガラス・陶器|スコップケーキに
【耐熱ガラス・陶器製の特徴】 難易度レベル:中級者向け
●おしゃれなデザインが多い
●型から外すことはできない
●グラタン皿など普段使いもできる
耐熱ガラス、陶器製はおしゃれでかわいいデザインのものが多く、そのままテーブルに出すおもてなしお菓子としてぴったり。型から外すことはできないので、スコップケーキにぴったり。冷蔵庫で冷やしてティラミスを作るのにおすすめですよ!
紙製|プレゼントするときにおすすめ
【紙製の特徴】 難易度レベル:初心者向き
●使い捨てで手軽
●値段が安い
●プレゼントにおすすめ
紙製の型は、そのままラッピングしてプレゼントするのにぴったり! バレンタインでの手作りお菓子やお菓子を大量生産する場合に役立ちます。ダイソーやセリアなど、100均でも充実したラインナップになっています。
【3】ケーキの焼き方で「底のタイプ」を選ぶ
せっかくきれいに焼き上がったケーキも、外すときに崩れてしまっては台なしになってしまいますよね。使いやすさを左右する「底の構造」は要チェックです。ケーキの焼き方によって、「底抜けタイプ(底取れタイプ)」か「共底(ともぞこ)タイプ」か選んでいきましょう。
共底型|お湯がケーキに入らない! 湯煎調理にはコレ!
共底型は、底が取れない一体型です。このタイプは、生地がゆるいケーキや湯せんで焼くときにおすすめです。お湯がケーキに入らないので、とくにチーズケーキ型としても重宝します。価格的には、共底型のほうがリーズナブルな商品が多いです。
また、共底型でもオーブンペーパーをきちんと敷いておけばくっつかずに取り出せますよ。
>>>基本のクッキングシートの敷き方を知りたい方は、記事後半にジャンプ!
底抜け型|湯煎調理以外ならコレ。初心者でもキレイに取り出せる!
底抜け型は、ケーキと一緒に底板も外れるタイプ。型から外すのは少々テクニックが必要ですが、底が抜ける型なら初心者でもかんたんにケーキを型から取り出せます。
押すだけで型からケーキを外せるので、やわらかいムースやスポンジケーキをよく作る方におすすめです。
お菓子研究家からのアドバイス
【エキスパートのコメント】
お菓子は「基本に忠実」で美味しくきれいになる
ケーキ型をはじめて買われる方は、レシピ本などで基本となっているサイズの型をまずは選んでみてください。お菓子はレシピどおり作るのが成功の近道です。
また、ケーキ型は、なるべく長く使えるような、素材のいいものを選びましょう。買ったらしまいっぱなしにならないように、いろいろなものにも使える多様性のあるものを選ぶことも大事です。
ご自分が使っているオーブンや天板に合わせた大きさ、焼き加減も考慮して、ぜひおいしいケーキやお菓子を作って楽しんでくださいね。