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【この記事のエキスパート】
エキゾチックアニマルの専門医~犬猫以外のペットドクター~:霍野 晋吉(つるの しんきち)
皆さんはじめまして、私はエキゾチックアニマル専門獣医師の霍野(つるの)と言います。
えっ、エキゾチックアニマルって言葉知りませんか?ウサギやハムスター、インコやカメなどの犬猫以外のペットを指します。
23年前に日本初の専門病院である『エキゾチックペットクリニック』を開業しました。症例数は月に400件を超えているベテラン獣医師です。他にもエキゾチックアニマルのセミナーも企画し、沢山の医療や飼育の書籍を執筆しています。
もっとエキゾチックアニマルの情報を知りたい方は、【Dr.ツルのエキゾチックアニマル情報室】をご覧になってください。専門獣医師によるサイトですので、他にはない病気の記事も多く、とても役にたつこと間違いなしです。
ウサギの専門家による【一般社団法人日本コンパニオンラビット協会】の理事長としても、2020年10月から活動をします。こちらも、ウサギ好きな方は必見ですよ。ウサギの検定を受けてみませんか?
エキゾチックアニマルに関することは勿論のこと、ご縁を感じた方がいましたら、いつでもお声かけてください。
ハムスターを飼育するのに欠かせないハムスター用ケージ。どのくらいの広さがあればいいのか、どんな素材が安全なのか迷ってしまいますよね。そこで本記事では、専門家からのアドバイスをもとにハムスター用ケージの選び方とおすすめ商品、さらに飼育に必要なグッズもご紹介します。
ハムスターのケージの選び方
それでは、ハムスターのケージを選ぶ際に気を付けたいポイントを見ていきましょう。
【1】タイプ別の特徴を考えて選ぶ
ハムスターのケージのタイプは大別すると金網、プラスチック、水槽の3種類に分けられます。ペットドクターの霍野晋吉さんに、それぞれの特徴を解説していただきました。
通気性良好で定番の「金網タイプ」
金網タイプは、給水器や回し車などのグッズが取りつけやすいという特徴もあり、種類も豊富で定番のタイプとして非常に多く流通しています。通気性がよく、湿気やにおいがこもりません。そのため、夏は過ごしやすくなりますが、冬は寒くなります。価格も比較的安い製品が多いため、購入しやすいので人気があります。
ただし、ハムスターが金網を噛むことで前歯が折れたり変形したりすること、金網をよじ登っての落下、隙間に足が挟まっての骨折といった怪我が発生しやすくなることも念頭に置いておきましょう。金網タイプを購入する場合は、十分な広さのあるものを選んで、回し車やかじり木などを設置する必要があります。
持ち運びに便利! 保温性もある「プラスチックタイプ」
プラスチックタイプは軽くて、持ち運びも楽にできます。デザインもいろいろなタイプがあり、個性的な商品が多くみられます。全面がプラスチックになっているため保温性があり、冬でも暖かく、床材やエサが散らばりません。
また、パイプ等がつなげられる穴もついていると、別荘の小屋や運動するトンネルをつなげられるのがよいですね。しかし、デザインが複雑でパーツが多いと、掃除も面倒になり、ハムスターがけがをしやすくなるので、できればシンプルなケージを選びましょう。
ハムスターの安全性重視で傷もつきにくい「水槽タイプ」
透明なガラスかアクリルで作られた箱で、天井面のみが網になっています。金網を噛むことや、隙間に手足を挟み込んでしまう事故がありませんので、ハムスターにとっては非常に安全なケージといえます。ガラス製の場合は傷がつきにくいのですが、重さがあります。
アクリル製の場合は重量が軽く、取り扱いが楽ですが、傷がつきやすくなります。
水槽タイプは保温性があり、冬でも暖かく、床材やエサが散らばらないのがメリットですが、通気性が悪く、湿気やにおいがこもりますので、掃除をしっかりとしてください。
給水器や回し車などのグッズを壁に取り付ける時も工夫が必要となり、多くは床に直置きのものを選ぶことになります。
【2】なるべく大きめサイズを選ぼう
ハムスターにとって、ケージは限られた生活スペースとなります。小さいものだと窮屈に感じてしまったり、運動不足になってしまったりするおそれもあるので、なるべく大きめのサイズのものを選びましょう。
とくに、ゴールデンハムスターやキンクマハムスターなどの大型種の場合は、60cm×45cm×高さ30cm程度が望ましいです。ジャンガリアンハムスターなどの小型種は、ひと回り小さくて置き場所を取らない45cm×30cm×高さ25cm程度でもよいでしょう。
【3】通気性が良いものを選ぼう
ハムスターはもともと中東に生息しており、乾燥した熱帯地域を好みます。快適に過ごせる湿度は40〜60%ほどです。梅雨など湿度が高くなる時期には注意が必要のため、通気性の良いケージを選ぶことが最も大切です。
空気がケージ内にこもらないように、金網タイプ、水槽タイプやプラスチックタイプであれば、通気用の穴があるゲージを選びましょう。
【4】安全性や掃除のしやすさを考えてデザインをチェック
ハムスターは、運動量が多く、ケージのなかで動き回る姿が愛らしいですよね。その運動量の多さでもケガをしにくいデザインのケージを選んであげましょう。
たとえば、2階建てや3階建てになっているケージは、ハムスターが落下してしまう危険性が。階段をつけるなどの工夫が必要です。また、元気なハムスターは、金網タイプのケージの場合よじ登って落下してしまうこともあります。かわいいデザインも素敵ですが、ハムスターの安全性を考慮しましょう。
また、飼い主の負担も考えて、掃除しやすいつくりかどうかも大切です。ケージを分解できるタイプや開口部が広い商品であれば、手入れや掃除を日常的に、手間をかけずに行うことができます。
【5】初心者にはシンプルなデザインがおすすめ
階段やすべり台の付いたものなど複雑な構造になるほど、ハムスターがケガをするリスクが高まります。初めてハムスターを飼う人ほど、デザイン性に優れたゲージやかわいらしいデザインのケージがほしくなるかもしれませんが、飼い始めのうちはシンプルなデザインのケージを選ぶのがおすすめです。
ハムスターの様子を観察しつつ、慣れてきたら、ご自身でパーツや付属品を手作りしてみたり、お店に行ったりして必要なものを検討してみてください!
【6】付属品もチェック
ハムスターのケージは、すぐに飼育を始められるように、給水ボトルや回し車などがあらかじめセットになっているものも多くあります。ハムスターを初めて飼う方は、こういったセット商品に頼ってもいいかもしれません。
ただし、なかには使いにくい場合や、ハムスターが気に入らない場合も。飼育に必要なグッズは、付属品ではなく単品で販売されていますので、別途購入するのもおすすめです。
エキスパートのアドバイス
【エキスパートのコメント】
ハムスターを第一に考えてシンプルなものを選ぼう
ハムスターのケージはかわいらしいさまざまなアクセサリーがついているものをつい買いたくなります。しかし、大切なことはハムスターにとってじゅうぶんな広さが確保され、事故が起きずに、かじっても安全である商品であることです。
人間の自己満足にならないよう、ハムスターがストレスなく暮らせることを第一に考えて、なるべくシンプルなものをおすすめします。