◆本記事はプロモーションが含まれています。

【この記事のエキスパート】
空間デザイン・DIYクリエイター:網田 真希

空間デザイン・DIYクリエイター:網田 真希

「インテリア空間デザイン」「スタイリング」「写真」「テレビ撮影」「監修」「執筆」などフリースタイルにて幅広く活動中。

予算100万円で自身が住む自宅をフルリノベーション、古材、流木などを使った家具作りが話題となり、様々なメディアにて取り上げられている。

幼少期から物作りが好きで、何でもまず作ってみる、やってみる精神、そんな好きが高じて、趣味から現在のお仕事に発展。


タイヤ交換や、自動車・バイク・自転車・ロードバイクを整備するのに必要なトルクレンチ。正しく整備をするためには、正しいトルクレンチ選びを行わなければなりません。本記事では、初心者でも失敗しないためのトルクレンチの選び方とおすすめ商品をご紹介します。人気メーカーのトネやKTCなどをピックアップ。

トルクレンチとは

トルクレンチは、ボルトやナットといったネジ類を締める際、仕上げとして「正確な力で締める」ことを専門としたレンチのこと。自動車やバイク、ロードバイクなどの整備をはじめ、工事や建設現場でも非常に便利な工具です。力の入れ具合がわかる目盛りや計測器がついている商品など幅広く販売されています。

自動車やバイク、ロードバイクの整備ではネジ締めはとくに繊細で、強く締めすぎるとネジが割れる・潰れる、緩すぎても部品が外れるなどのトラブルが起きるため、正確な力加減で締めなければなりません。

整備をおこなう際は、事故防止のためにも正しいトルクレンチを使用することが大切です。本記事を参考に、正しい選び方でトルクレンチを選びましょう。

正しいトルクレンチの選び方

それでは、トルクレンチの基本的な選び方を見ていきましょう。

【1】トルクレンチの種類
【2】トルク値の目安
【3】トルクレンチの差込角
【4】サイズや重さ

このポイントをおさえることで、より具体的に欲しい機能を知ることができます。一つひとつ解説していきますので、ぜひチェックしてください。

【1】トルクレンチの種類をチェック

トルクレンチは大きく分けて、下記の5つのタイプに分かれています。

・プレセット型
・デジタル型
・ダイヤル型
・プレート型
・単能型

決まったトルク(ねじりの強さと考えてください)でボルトやナットなどを締めつける際に使う道具なので、精密機器の分類となります。トルクレンチはあくまで用途にあったものを選ぶことが大事です。本項では、各種類の解説をしますので、しっかり確認しましょう。

プレセット型|トルク値を自分で設定するタイプ

出典:Amazon

プレセット型のトルクレンチは、トルク値を自分で設定するタイプ。使い方は、作業前にトルク値を設定し、あとはネジを締めていくと、設定したトルク値で「カチッ」と音が鳴り、振動するので、そこまでナットを締め続けます。逆回転させると空まわりするラチェット機構が採用されているため、作業を繰り返し、効率よくおこなえます。

作業ごとにトルク値の設定を変更する手間はあるものの、ホイールナットやフレアナットなど、幅広い整備ができます。初心者からプロの整備に至るまで、幅広く使用されています。

デジタル型|デジタルでトルク値を測るタイプ

出典:Amazon

デジタル型のトルクレンチは、持ち手部分などに液晶パネルが設置してあり、現在のトルク値がデジタルでわかるタイプ。使い方は、通常どおりレンチを回すと、手元のパネルでトルク値を示され、指定のトルク値を確認しながら締め続けていきます。

デジタルなので確認しやすく、さまざまな整備作業で活躍します。コンパクトなサイズのものも多く、せまい場所やエンジンルームなどの整備にも使いやすいです。

また、デジタルのため商品によっては測定データを記録したり、スマホやタブレット、PCと連動して確認するタイプもあります。工具というより精密機器としてメンテナンスなどをおこなう必要があるのと、値段が高価になりますが、初心者から上級者まで幅広く使用することができます。

モンキー型・スパナ型|幅広いボルトに対応できる

出典:Amazon

トルクレンチの先端がモンキーレンチの形になっているのはモンキー型、スパナの形のものはスパナ型です。いずれも先端口径サイズが調整できるので、口径範囲内ならいろいろなサイズのレンチに対応できます。

横から添える形でボルトを回すため、配管の連結部分などソケットを差し込めない場所での作業に向いています。なお、モンキー型、スパナ型ともにトルク計測ができない点に注意しましょう。

ダイヤル型|現在進行形でトルク値を測るタイプ

出典:Amazon

ダイヤル型のトルクレンチは、持ち手部分などに現在のトルク値が分かるダイヤルが付いているタイプ。使い方は、通常通りレンチを回すと、手元のダイヤルがトルク値を示し、指定のトルク値になるまで締め続けます。

現在のトルク値を表示してくれるため、どちらかというと、締め付け過ぎていないか、緩過ぎないかを確認するといった検査で使用されることが多いです。初心者には不向きで、複数本のトルクレンチを組み合わせて整備を行う、中級者や上級者、プロの方に向いている工具です。

単能型|あらかじめトルク値が設定されたタイプ

出典:Amazon

単能型のトルクレンチは、あらかじめトルク値が設定されているタイプ。使い方は、適切なトルク値「カチッ」と音が鳴り、振動するので、そこまでナットを締め続けます。

トルクレンチごとに、トルク値が設定されているため、例えば、自動車のホイールナット専用、フレアナット専用といったように、トルク値ごとの特定の整備でしか使用できません。トルクレンチをあまり使わない、もしくは、タイヤ交換のみで使用するといった方におすすめです。

プレート型|トルク値を測る目盛りが付いたタイプ

出典:Amazon

プレート型のトルクレンチは、トルク値を測る目盛りが付いているタイプ。使い方は、ネジを締めているときのレンチのしなりと、針が示す目盛りの差でトルク値を測ります。

目盛りがついているため、トルク値の調整範囲の中であれば、様々な作業・整備で使用でき、使い勝手がいいです。しかし、トルク値の読み取り方に慣れが必要なのと、逐一トルク値を確認しなければいけないため、手間が掛かります。初心者というより、中級〜上級者向けの工具です。

【2】トルク値の目安をチェック

トルク値とは、レンチをねじる強さのことをいいます。トルクレンチは自転車・ロードバイクの整備、自動車・機械整備、タイヤ交換などさまざまなシチュエーションで活躍しますが、いずれの場合も特に重要なのがトルク値です。

大切なのは、トルク値をシチュエーション別にピッタリのものにすること。値の低いものですと、一定の強さが必要な車のタイヤ交換作業などができなかったり、逆に値が高いものだと締めつけすぎてしまったりと不都合が生じます。下記の一覧表と詳細説明を確認し、自分の目的に合ったトルク値を確認しておきましょう。

自転車整備|目安は15~20N.m程度

自転車やロードバイクの整備においては、比較的低めのトルクで締め付けるシーンが多いといえます。カーボンフレームのロードバイクなどはデリケートなパーツが多いのはもちろん、ステムやシートポストをはじめとしたポジション調整のためのパーツは、規定トルクも低く設定されています。そこでトルクレンチを購入する際も、最低トルクが低めのものを選ぶと良いでしょう。目安としては、15~20N.m程度です。

また、ツーリング先での調整やトラブル対応を行うことを考慮すると、締め付けトルクがある程度調整でき、なおかつコンパクトなタイプがオススメです。

自動車・機械整備|目安は10~60N.m程度

自動車・機械整備では、エンジンとフレームの固定からちょっとした小物の取り付けまで、実に幅広い締め付けトルクが求められます。そこで、締め付けトルクが調整できるプレセット型のトルクレンチを、必要な規定トルクに応じて複数本用意しておくと良いでしょう。目安としては、10~60N.m程度です。

また、各種機械で「使う前にここだけは毎回チェックしておきたい」という部分があれば、直読式やシグナル式・単能型のトルクレンチを用意しておくと便利です。

タイヤ交換|目安は普通車で90~110N・m程度、軽自動車で70~90N・m程度

自動車整備の中でも、タイヤをとめているホイールナットの締め付けトルクは非常に高く、普通車で90~110N・m、軽自動車では70~90N・mが一般的な目安となります。

各メーカーからタイヤ交換専用のトルクレンチも発売されていますが、規定トルクさえカバーしていれば専用製品でなくとも大丈夫。車両の取扱説明書を見て、適正なトルクレンチを選んでください。

【3】トルクレンチの差込角をチェック

出典:Amazon

ソケット式のトルクレンチには「差込角」という規格があります。これはトルクレンチとソケットをつなぐ接合部の規格で、6.3/9.5/12.7/19.0/25.4sq.のように表記されています。

単位のsq.は「square」の略で、たとえば6.3sq.の場合、四角の二面幅が6.3mm(1/4インチ)になります。差込角の数値が大きいほど剛性が高まるため、より高い締め付けトルクに対応可能です。差込角が異なるソケットをつなげられる変換アダプタも販売されていますが、その際の限界値は低い差込角のものとなるので注意してください。

【4】用途やシーンに合ったサイズや重さをチェック

出典:Amazon

トルクレンチは、製品によって重さやサイズが異なります。例えば、エンジンルームなど、狭い、こまかい場所で作業するさいにはコンパクトなサイズのものが、タイヤ交換などはテコの原理で力が伝わりやすい柄の長いものが、長時間作業するときには手への負担を考えて軽量タイプのものが向いています。

作業するシーンや用途なども想像しながら、それに応じた重さやサイズのものを選びましょう。

人気の有名メーカー・ブランド

本項では、トルクレンチの各人気メーカーをご紹介いたします。日本で王道の、安心メーカーでもあるので、ぜひチェックしてください。

京都機械工具(KTC)

出典:Amazon

京都機械工具(KTC)は、車載用工具、自動車整備用ツール、配管ツールや収納具まで幅広い商品を展開する有名メーカー。トルクレンチも主力商品として売り出しており、初心者から上級者まで多数のユーザーがいます。

初心者向けの商品も数多く存在するため、初めて整備ツールを購入するといった方にもピッタリの商品があります。

アストロプロダクツ(Astro products)

出典:Amazon

アストロプロダクツ(Astro products)は、1995年創業の工具専門メーカー。日本全国でチェーン展開をしており、ユーザーも販売数もかなりの数の有名メーカーです。

トルクレンチに限らず、幅広い商品の質がよく、そしてリーズナブルなため、とてもコスパの高い商品が揃っています。また、品揃えも豊富で、店舗展開もしているため、用途にピッタリの商品を探せるだけでなく、店頭で疑問を解消することも可能です。

東日製作所(TOHNICHI)

出典:Amazon

東日製作所(TOHNICHI)は、トルクレンチのパイオニアとして業界で有名なメーカーです。トルク機器を専門に行っており、長年のノウハウがあるため、デジタル・アナログ関わらず、ユーザーが使いやすいと感じる商品を豊富に取り扱っているのが特徴です。

プロが整備で使用するアイテムから、DIYの便利アイテムまで、「トルクレンチといえば東日製作所」と言われるほどユーザーが多いメーカーです。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)