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【この記事のエキスパート】
ワイルドライフクリエーター、山岳写真家:荒井 裕介

ワイルドライフクリエーター、山岳写真家:荒井 裕介

ブッシュクラフト、狩猟、ULスタイル、沢登りなど様々なアウトドアに取り組む。海外生活の経験もあり銃器やトイガンにも造詣が深い。

アウトドア料理やビンテージアウトドアアイテムのレストア、道具作りにも造詣が深く自作アイテムのみでの山行も行う。

フェールラーベンのアンバサダーとしても活動している。


キャンプや登山で使われる登山用寝袋(シュラフ)は、おもにマミー型と封筒型があります。また、素材やタイプもさまざまなものがあり、どれにするか悩む方も多いのではないでしょうか。この記事では、寝袋を選ぶ際のポイントとおすすめの商品をご紹介します。

登山用寝袋(シュラフ)とは?

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登山用寝袋とは、その名の通り登山で仮眠・睡眠を取る際に使用する寝袋のこと。登山では「スリーピングバッグ」やドイツ語の「シュラフ」とも呼ばれています。

通常の寝袋よりも保温効果に優れ、また、製品によっては持ち運びが軽量なものが多いです。主にテント内、キャンプ、災害時などでも使用でき、登山以外でも併用することができます。泊まりでの登山では、快適な睡眠を摂るために、必ずといっていいほど必要なアイテムです。

登山用寝袋(シュラフ)の選び方

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まずは、登山用寝袋を選ぶときのポイントをご紹介します。用途や季節に合わせたものを選びましょう。

寝袋のタイプで選ぶ

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自然の中で眠るのはアウトドアの醍醐味です。しかし、山では天候の変化や気温の低下などがあり、ふだん眠っている環境とは大きくことなります。普段と違う環境だからこそしっかりと休息を取れるように、寝袋もこだわって選びたいですね。

寝袋のタイプとして、マミー型(ミノムシ型)、封筒型(レクタングラー型)、エッグ型(卵型)があるので、それぞれの特徴をご紹介します。

マミー型(ミノムシ型)

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すっぽりと寝袋に覆われる寝姿がミイラのように見えることから、「マミー型」と呼ばれています。体への密着性が高くすきまが少ないので、体温を逃がしにくい構造になっています。ただし、密着性の高さゆえに身動きがとりづらいので、慣れないうちは少し寝づらいかもしれません。

また、ほかのタイプよりも軽量で折りたたみしやすいものが多いのも特徴です。ひとりで登山するときや、荷物が多い場合、ソロキャンプなどに向いているタイプです。

封筒型(レクタングラー型)

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封筒型は幅が同じで、布団のような寝心地でゆったりできるのが特徴です。マミー型よりもスペースにゆとりがあり、保温性は劣りますが暑いときには足元のファスナーを開けて温度調節が可能です。

また、同じものであれば2つつなげられ、完全に開けば掛け布団のように使うこともできます。家族でキャンプをする場合などに活躍します。便利ですが少し重量があり、かさばりやすいので車でキャンプ地まで行ける場合におすすめします。

エッグ型(卵型)

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エッグ型は、キャプテンスタッグが開発したオリジナル寝袋で、マミー型と封筒型のいいとこどりをしたタイプ。マミー型の保温性の高さに加え、封筒型のゆったりした寝心地の両立を実現しています。頭部と足元をしぼって保温性を高めつつ、胴体部分はゆったりとしたシルエットなので、寝苦しさもありません。

マミー型と同じくひとり用なのでコンパクトに折りたためます。荷物をなるべく軽くしたい人や、ソロキャンプなどにおすすめです。

ファスナーの位置をチェック

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寝袋のファスナーの位置は見落としがちですが大切なポイントです。利き手側にあるほうが開きやすいとされています。多くの場合、左側についているタイプはLZ(LeftZipper)、右側についているタイプはRZ(RightZipper)と明記されています。

利き手が関係ないセンタータイプもありますので、好きなものを選んでくださいね。

中綿の素材で選ぶ

中綿の素材は、寝袋の重さや保温性、価格に影響します。ダウンのものと化学繊維でできているものがありますので、それぞれご紹介します。

ダウン|軽量ながら保温力にすぐれる

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ダウンは、軽くてあたたかく保温性にすぐれており、気候の変化が激しいアウトドアにはぴったりの素材です。保温性を示す基準としてフィルパワーという値があり、数字が大きいほど品質がよいものです。

ダウンのデメリットは、水にぬれると保温性がなくなってしまうこと。できるだけぬれないよう、撥水・防水加工が施されているものや、寝袋用カバーがついているものがおすすめです。また、フィルパワーが高いほど価格も上がるので、予算をある程度決めてから選んだほうがいいでしょう。

化繊|安価で手入れもしやすい

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化学繊維のいいところは、水濡れに強くダウンよりも安価なこと。また、自宅で洗濯できる商品も多いので、家族でキャンプに行く人や気軽に手入れしたい人におすすめです。

デメリットはダウンよりも重たくなるところです。コンパクトさもあまりないので、収納性や重量は購入する前にしっかりとチェックして選びましょう。

使用シーズンに合わせたものを選ぶ

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寝袋を選ぶ際に外せないのは、快適に過ごせる寝袋内の温度を考慮することです。寝袋は商品ごとに使いやすい温度が設定されています。また、使う時季が夏なのか冬なのかによっても変わりますのでしっかりとチェックしましょう。

快適温度(コンフォート温度)をチェック

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寝袋には対応温度がそれぞれ設定されていますが、そのなかでもとくに注目したいのが快適温度(コンフォート温度)です。これは文字どおり、快適に過ごせる温度を示しています。温度の感じ方には個人差がありますので、初心者の場合はさらに+3℃した基準で選ぶといいでしょう。

また、はじめて使う場合は事前に予行演習しておくと山に行ったときでも困りません。

夏用・冬用・3シーズン用で選ぶ

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使用温度とは別に対応シーズンが記載されている商品もあります。

対応シーズンは夏と冬で設定されているものが多いです。夏用タイプは、多くが下限使用温度5~10℃、冬用タイプは-5℃以下で設定されています。また、春・夏・秋の3シーズン向けのものもあり、使用温度は-5℃~5℃と広く対応しています。

ただしこれらの指標は目安で、登る山の気候や気温によって必要な温度は変わります。登山の前に必ず情報をチェックして、対応できる寝袋を選ぶのが大切です。

寝袋のサイズを確認

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封筒型にはシングルサイズ、ダブルサイズのほか、特殊なサイズとしてキングサイズがあります。封筒型は同じ商品なら2つつなげられるメリットがあるので、シングルサイズをメインにそろえるのがおすすめです。

また、マミー型はひとり用につくられており、大人用と子ども用があります。子ども用は大きくなると使えなくなってしまうので、購入するタイミングを見て検討しましょう。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)