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【この記事のエキスパート】
酒匠(さかしょう):山口 奈緒子
23歳のとき、当時世界に250人ほどしかいない「酒匠(さかしょう)」というテイスティングの資格を取得。
日本酒専門webメディア立ち上げに参画した後、DeNAに入社。その後、創業メンバーとしてスタートアップにジョイン。
現在は、カナダにて酒造りとセールスを行っている。日本酒のプロとして、これまでの経験を生かして日本酒の魅力を世界に伝えている。
甘酒は「飲む点滴」とも呼ばれるほど栄養価の高い飲み物として有名で、美容や健康のために、またダイエット中の栄養補給や置き換えにもおすすめです。本記事では甘酒の選び方とおすすめの商品を紹介します。無添加タイプやスーパーで買える安い商品、米麹タイプ、酒粕タイプなどを厳選。
アルコール入りとアルコールなし
甘酒は大きくわけて2種類
「飲む点滴」ともいわれ、美容や健康に良いとされ注目されている「甘酒」。甘酒には大きく分けて「米麹甘酒」と「酒粕甘酒」の2種類があります。
それぞれどのような違いがあるのかみていきましょう。
米麹甘酒
米麹甘酒は、麹菌といわれる「カビ」による分解酵素の働きでお米のデンプンを糖化して、アルコールをまったく含まない米麹が由来となっています。
基本的に、砂糖やアルコールが含まれていないため、妊婦や子どもでも飲むことができます。また、満腹感を得やすいため、置き換えダイエットにも人気があります。
また、「飲む点滴」といわれているのは米麹甘酒の方で、健康維持に良いとされるビタミンB群やアミノ酸が豊富に含まれています。さらに、抗酸化作用のあるエルゴチオネインは米麹甘酒のみに含まれているので、美容の観点でも米麹甘酒は注目されているのです。
酒粕甘酒
酒粕甘酒は、お酒をつくったときの搾りカス(酒粕)を由来としています。搾りカスなのでお酒の原料である麹とアルコール(1%未満)が含まれます。酒粕特有の濃厚な香りとコクが魅力です。糖類を加えているので、カロリーを気にしている方は飲み過ぎないように注意しましょう。
おいしい甘酒の選び方
ビタミンやミネラルなどの栄養成分が豊富でおいしい甘酒。ここからはそんな甘酒の選び方について紹介します。
健康や美容など
目的に合う甘酒のタイプを選ぼう
甘酒には原材料に玄米を使った商品、白米をつかった商品があります。ご自分の目的に合う甘酒を選ぶと美味しくヘルシーに飲むことができます。チェックポイントを確認していきましょう。
ヘルシーさを求めるなら「玄米甘酒」
ヘルシーさを求めて甘酒を飲むのなら玄米甘酒が適しています。玄米甘酒は白米でつくる甘酒よりもたくさんの食物繊維が含まれており、飲むだけで摂取できるのでとても効率的です。
食物繊維だけでなくビタミン類も豊富に含まれており、ふだんの食生活が乱れがちな方におすすめです。とくに朝食を食べない方は健康維持のためにも、手軽に飲める玄米甘酒を取り入れましょう。
置き換えダイエットなら「米麹甘酒」
置き換えダイエットに向いている甘酒なら米麹甘酒です。砂糖を使っていない米麹甘酒に、無調整豆乳をブレンドしたものがぴったりです。濃度が薄くて飲みやすくなっています。
ダイエットだけでなく時間がなくて食事ができない場合にも、米麹甘酒ならエネルギー補給ができるので適しています。
血糖値を上げたくない方にとっても、甘いお菓子の代わりになるのが米麹甘酒です。
美容が気になるなら「酒粕甘酒」
酒粕の甘酒は、美容が気になる女性におすすめできます。ビタミン類や食物繊維、ミネラルなど、清酒をつくる過程で得られるさまざまな栄養素が含まれているのです。
栄養をたっぷりとることで、肌の調子がよくなったり、体のめぐりが良くなるという声も聞かれます。
多くの栄養素や酵素をとるなら「生甘酒」を
生甘酒の特徴は加熱処理をしていないことです。そのため熱に弱い麹菌の酵素が甘酒のなかに残っているので、より多くの栄養素や酵素を摂取できます。
からだによいヘルシーな栄養素がたくさん含まれており、置き換えダイエットにも使用されるのが生甘酒。
気をつけたいのは非加熱なので冷蔵しても発酵が進んで酸っぱくなることです。賞味期限も短いものが多いので、その点だけ注意すれば美容にすぐれたヘルシーな飲みものといえます。
添加物や原材料をチェック!
原材料が米と麹だけのシンプルな甘酒は自然本来の味を楽しめ、余計な添加物が入っていないので安心して飲めます。
酒粕の甘酒は砂糖などで甘みを調整しているものもありますが、酒粕には食物繊維やビタミン類、葉酸などの栄養分も豊富に含まれています。
なかには原材料に甘さを加える人工甘味料を使用していたり、安定剤や酸化防止剤などの添加物が含まれていたりする商品もあります。
気になる方は原材料もチェックするとよいでしょう。
ストレートか濃縮タイプか
好みの飲み方で選ぶ
市販されている甘酒には、主にそのまま飲むストレートタイプと、水分量が少ない濃縮タイプがあります。手軽にそのまま飲みたい方には、ストレートタイプがおすすめ。
なにかで割って自分好みに甘酒を楽しみたい、という方は濃縮タイプを選ぶとよいでしょう。シンプルに水で薄めてもよいですし、豆乳や牛乳などでよりクリーミーにして飲むのもおすすめです。
デザートなどに使う場合も、ストレートタイプだと薄まってしまうので、濃縮タイプのほうがよいでしょう。
酒粕の甘酒はアルコールに気をつけよう
甘酒にはアルコールが含まれているものとノンアルコールのものがあります。酒粕からつくられているので、酔っ払うほどの濃度ではありませんが、妊婦さんや子どもなどは要注意です。
車の運転をする方は、うっかりアルコールの含まれている甘酒を飲まないように気をつける必要があります。酒粕ではなく、米麹の甘酒を選ぶようにしてください。
飲みやすいのが好みなら「米麹甘酒」を選ぼう
「米」と「麹」で作られた米麹甘酒は、麹の力でお米のデンプンをブドウ糖に分解し、たんぱく質をアミノ酸に分解しています。ブドウ糖には甘み、アミノ酸にはうまみがあるため、米麹から作られた甘酒は自然のおいしい甘みでくさみが少なく、飲みやすいのが特徴です。
お米のつぶつぶが気になる方はさらっとしたタイプの甘酒を選べば、すっきりとしたのどごしを楽しめます。牛乳や豆乳、バナナやトマトなどと混ぜればさらに飲みやすくなりますよ。
選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)