Intelは5月8日(米国時間)、投資家向け説明会にて、10nmプロセスで製造する次世代CPU「Ice Lake」(開発コード名)を6月から出荷すると発表した。Ice Lakeを搭載したPCは2019年の年末に登場する予定だ。

  • 同社製プロセッサの現状とこれからの見通しを説明するMurthy Renduchintala氏

Ice Lakeは10nmプロセスで「本格的に」量産される最初のメインストリームCPU。新たに開発されたマイクロアーキテクチャ「Sunny Cove」を採用し、現行世代の製品と比較して、3倍のワイヤレス速度、2倍の動画変換性能とグラフィックス性能、2.5倍~3倍のAI性能を実現するという。

  • 10nmのIce Lakeは6月に出荷開始

Ice Lakeを搭載したPCは、各メーカーから2019年のホリデーシーズン(年末)までに販売されるとしている。

また、Intelは2019年から2020年までの間に、10nmベースのクライアント/サーバー向けCPU、Agilex FPGA、AI推論向けの「Nervana NNP-I」、汎用GPU、5G対応SoC「Snow Ridge」を投入予定だ。

  • 2019年から2020年までに複数の10nm製品を予定

現行14nm世代と同様に、10nm世代でも10nm/10nm+/10nm++といった形でプロセスの最適化を進める。なお、Intelが公開した資料によると14nm世代は2021年まで利用されるようだ。

  • 2023年までのプロセスロードマップ

7nm GPUは2021年

さらに7nmプロセスに関する新たな情報も公開。7nm世代ではEUVを採用し、2倍のスケーリングを可能とするほか、ワット当たりの性能を20%引き上げ、設計にまつわる複雑さを4分の1にできるという。

7nmプロセスで製造される製品としては、「Xe」アーキテクチャベースのAI/HPC向け汎用GPUを予定しており、GPUと同社の積層パッケージ技術「Foveros」を組み合わせて、ヘテロジニアスなシステム構成の足掛かりとする。Intelは2020年に自社開発のディスクリートGPUを予定しているが、7nm GPUは2021年の投入になるとの見込みだ。

  • XeベースのGPUは2021年の予定