東京2020組織委員会は5月3~5日の期間、東京2020大会に向けて全55競技を体験する場を提供するプロジェクトの第5弾イベント「東京2020 Let's 55~レッツゴーゴー~ with 三井不動産」を開催した。
こどもの日である5月5日にはセレモニーが行われ、元バレーボール女子日本代表・大山加奈氏と、元バスケットボール女子日本代表・大神雄子氏、そして今後の活躍が期待されるヤングアスリートたちが登場した。
ヤングアスリートとして登壇したのは、BMXレースの赤荻颯太選手、車いすラグビーの橋本勝也選手、小学生の学年別日本一を決める空手大会の女子形(かた)で6年連続優勝を果たし、2020KARATEアンバサダーに任命された高野万優選手の3名。
冒頭、3人は各競技を始めたきっかけを語り、高野選手は「道場に兄が通っていて、兄の姿がかっこいいなと思い、4歳から空手を始めました」と明かした。
それぞれ身近な人の影響などは少なからずあるようで、現在、指導者としてバレーボール教室などでも活躍している大山氏は、「どこにきっかけが転がっているかわからないですよね。実際に体験することで来年のオリンピック・パラリンピックもさらに楽しめると思うので、ぜひ、今日はたくさんの競技を体験してください」と、来場者に呼びかけていた。
セレモニーでは、そんな若きアスリートらが実際の競技の一部を披露。競技の魅力を紹介した。
高所にあるゲートから競技用自転車で一気に坂を下り、起伏を越えながらゴールを目指すBMXレース。赤荻選手は同競技について「一般の自転車とは全然違うので難しい部分もあると思うんですけど、基本的には自転車に乗れたら誰でもできる競技です。障害物に合わせてタイミングよく体を動かしたり、漕いだりすることが大事になってきます」と解説。バニーホップというトリックを見せ、会場を沸かせた。
続いては、車いす競技で唯一タックルが認められている車いすラグビーの紹介へ。激しくぶつかり合う迫力が魅力とのことで、橋本選手のタックルを大神氏が文字通り体を張り体験した。受け身のレクチャーも事前に受けたそうだが、大神氏もこれにはビビりまくり。それもそのはずで、しっかり重心をかけて構えないとむち打ちになることもあるというから恐ろしい。
“3割くらいの力”というタックルを受けた感想を求められ、普段は饒舌な大神氏も「銀座まで私の(叫び)声が響いたんじゃないかってくらいの……。初めてのことでちょっと言葉なくした感じです(笑)」とコメント。観客の笑いを誘っていた。
さらに、東京2020大会で追加競技として採用された空手では、高野選手が平安初段という演武を大人顔負けの迫力で披露。胴着姿の東京2020公式マスコット・ミライトワに指導する場面も。
東京2020組織委員会は、大会を支えるパートナー企業や関係団体とともに今後もこうした競技体験イベントを実施する予定だという。各競技や卓越した選手の技に触れる機会をお見逃しなく。