米Appleは4月30日 (現地時間)、同社の2019年度第2四半期 (2019年1月~3月)決算を発表した。中国市場の減速や米中貿易摩擦の影響でiPhoneの売上高が減少し、2四半期連続の減収減益だった。しかしながら、iPadの売上高の伸び率が過去6年で最高を記録、サービス、ウェアラブルも大きく売上高を伸ばして、売上高・利益ともに市場の予想を上回った。同社がサービス重視の戦略に進み始めてから重要になっているアクティブなAppleデバイスのインストールベースの台数が14億台を突破。iPhoneの売上高が全体の53.5%と依然として大きいものの、iPhone依存からの脱却が進んでいることを示す決算となり、時間外取引でApple株は約5%上昇した。
1~3月期の売上高は580億1500万ドルで前年同期比5%減。純利益は115億6100万ドルで同16%減。希薄化後1株利益は2.46ドル。市場予想の平均は売上高が573億ドル、1株利益2.36ドルだった
1~3月期にAppleは、1月に中国で「HomePod」を発売、Apple直営店において新しい「Today at Apple」セッションを開始した。3月後半に新しい「iPad Air」と「iPad mini」、「iMac」のアップデート、第2世代の「AirPods 」を発表。Apple Parkでスペシャルイベントを開催し、「Apple News+」「Apple Card」「Apple Arcade」「Apple TV+」といった新サービスを発表した。
売上高の内訳は「プロダクト」が465億6500万ドルで前年同期比9%減、「サービス」が114億5000万ドルで同16%増だった。以下は各製品カテゴリーの売上高(増減は前年同期比)。
- iPhone:売上高310億5100万ドル (17%減)
- Mac:売上高55億1300万ドル (4%減)
- iPad:売上高48億7200万ドル (21%増)
- ウエアラブル/Home/アクセサリ:売上高51億2900万ドル (30%増)
- サービス:売上高114億5000万ドル (16%増)
サービスの売上高は過去最高。Apple Watchもホリデーシーズン以外で過去最高となる数字で、決算発表後に報道関係者やアナリストとの電話会見に参加したCEOのTim Cook氏は、現在のウェアラブル事業の規模を「Fortune 200企業に相当する」と表現した。
2019年4〜6月期の売上高については、アナリストの予想平均 (519億ドル)を上回る525億〜545億ドルという見通しを示した。