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【この記事のエキスパート】
フードコーディネーター:佐々木 沙恵子
関西を拠点に、フードスタイリング/テーブルコーディネート/レシピ開発/コラム執筆/イベント企画など、料理と食空間に関わる分野で幅広く活動中。
同時に、イギリス・デンマークで暮らし現地レストランの厨房で働いた経験を活かし、自宅で外国人向け料理教室を運営。
栄養が豊富でヘルシーな豆腐は種類も豊富です。一般的な「木綿豆腐」「絹ごし豆腐」のほか「充てん豆腐」や「寄せ豆腐」といった種類も。そこでこの記事では、豆腐の選び方とおすすめの商品をご紹介。有名店の商品も載せていますので、気になる商品があればお取り寄せしてみましょう。
豆腐の選び方
豆腐といっても、木綿豆腐や絹ごし豆腐、焼き豆腐などさまざまな種類があります。料理のレパートリーに合わせて使い分けたり、普段使っている豆腐とは違う変わり種を試してみるのもまた楽しいですよね。
まずは、豆腐の選び方についてご紹介します。
【1】豆腐の種類で選ぶ
【2】豆腐の原料にも注目!
【3】一人暮らしには小分けパックが便利
【4】定番以外の豆腐もおすすめ
それぞれ解説しているので、参考にしてみてくださいね。
【1】豆腐の種類で選ぶ
まずは、豆腐の種類からご紹介します。それぞれ合う料理も載せていますので参考にしてみてください。
木綿豆腐|鍋・煮込み料理に
木綿豆腐は、豆乳を固める工程で圧力をかけながら水分をしぼっているため、味がギュッと詰まっていて濃いのが特徴です。水分が少なく歯ごたえがしっかりめなので、食べ応えがあります。
水分をしぼることで栄養分も圧縮されるので、タンパク質・カルシウム・鉄分などが、絹ごし豆腐よりも2~3割多いのもうれしいポイント。かたさがあるので、焼き・炒め・煮・揚げなどの調理に適しています。
絹ごし豆腐|冷奴や湯豆腐に
絹ごし豆腐は、木綿豆腐よりも濃厚な豆乳を、そのまま固めています。水分をしぼらずに作られるため、ビタミンBやカリウムが流れ出すことなく、木綿豆腐より多く含まれているのが特徴。
また、キメこまかく、やわらかな食感が魅力なので、豆腐そのものの食感を活かした、冷奴やサラダ・スープなどの料理に適しています。
焼き豆腐|すき焼きが定番
焼き豆腐は、水切りした木綿豆腐をゆっくり焼いて、焦げ目をつけたものです。通常の木綿豆腐より、弾力のある食感が特徴。また、水切りしていることで崩れにくくなっているので、調理に使いやすいでしょう。
焼き豆腐は、だしや調味料が染み込みやすく、すき焼きに入れるのが定番となっていますが、ほかにも煮もの・炒めものなどの多彩な料理で活躍します。
ざる豆腐・おぼろ豆腐|シンプルな食べ方で
豆乳に「にがり」をいれて固まった豆腐を型ではなく、そのままお玉ですくったものがおぼろ豆腐です。絹ごしのような舌ざわりがくせになるでしょう。ざるに入れた場合はざる豆腐として販売されています。
できたてのものを水にさらさずに味わえるので、豆の濃厚な味わいや香りを感じられます。本来の豆腐の味を楽しむなら、おぼろ豆腐がおすすめです。
湯葉豆腐|お刺身やお吸い物に
湯葉とは、豆乳を鍋などで加熱することでできる薄膜を引き上げたものです。通常の豆腐とは違って弾力のある歯ざわりが特徴で、醤油や出汁をつけて食べるのが一般的です。
湯葉は膜状の食べ物なので、太巻きの海苔の代わりに使うことや揚げもののアクセントとして食材を包んであげるなどアレンジ料理にも使えます。ヘルシーな鍋を楽しみたいときは、湯葉をつかったしゃぶしゃぶなどもおすすめです。
高野豆腐|煮物料理に
高野豆腐は凍み豆腐ともいわれ、豆腐を一度冷凍してから低い温度で熟成したのち、乾燥してできあがります。てまひまをかけて作り出したスポンジのような高野豆腐は、煮物などの出汁がよく染みて、噛んだときにあふれるじゅわっとした食感がたまりません。
お肉のような食感も楽しめるので、お肉の代用品として使ってみてはいかがでしょうか。また、から揚げやカレーなどにいれるのもよいでしょう。
【2】豆腐の原料にも注目!
ここまでは豆腐の種類について説明しましたが、次は豆腐の原料で選ぶポイントを見てみましょう。天然の材料にこだわった製品や、国産大豆の風味を生かした豆腐などたくさんあります。
天然にがりを使ったものがおいしい
豆腐の材料は大豆と水、にがりなどの凝固剤で作られています。シンプルな組み合わせのために素材の特徴がダイレクトにあらわれるので、豆腐の風味も使う素材によって変化します。
そのなかでも凝固剤は、硫酸カルシウム、グルコノデルタラクトンなどさまざまな種類があります。天然のにがりや塩化マグネシウムで仕上げた豆腐は、大豆の風味を引き立たせてくれるのが特徴。大豆本来の味を楽しみたい人はにがりにこだわってみましょう。
遺伝子組み換えでない有機大豆のものがおすすめ
豆腐の主原料である大豆もこだわるべきポイント。遺伝子組み換え大豆が含まれていない、国産大豆100%使用の豆腐がおすすめです。日本で長きにわたり育てられてきた固有種や、国内のみで育成されてきた品種を使った豆腐をいただくことができます。
【3】一人暮らしには小分けパックが便利
一人暮らしや少人数で豆腐を食べる場合は、1丁サイズで買うと1度に食べきれず、容器に移し替えて水を張るなどの手間がかかってしまいます。
そんなときは、食べきれるミニサイズの豆腐を利用すると便利です。包丁で切りわける必要もなく、そのまま器に盛りつけられて手軽でしょう。2個以上のパックで販売されている商品もあるため、使いやすい容量を選んでください。
【4】定番以外の豆腐もおすすめ
豆腐といっても、材料も実は多岐にわたります。ごまやたまご、ピーナッツなどさまざまな材料で作られた豆腐もあります。大豆とは違い、その素材たちがもつおいしさが生かされている豆腐ばかり。
ここからは定番とはちがう大豆を使わない豆腐について、2つほどご紹介します。
胡麻豆腐
胡麻豆腐は仏教の素菜、素食の精神が形となった精進料理から生まれた豆腐です。通常の豆腐とは違い、ていねいにすった胡麻とくず粉で仕上げられています。しっとりした食感とごまの風味が口いっぱいに広がる感覚はごま豆腐でしか味わえません。
冷やしすぎると固まって、温めすぎるとやわらかくなるという性質があるため、常温保存がよいとされています。食べる1時間前ほどに冷蔵庫に入れて冷やして食べるのがおすすめです。
ジーマーミ豆腐(ピーナッツ豆腐)
九州南部から沖縄地域でポピュラーな豆腐がジーマーミ豆腐(ピーナッツ豆腐)です。大豆の代わりにピーナッツを使用していて、伝統的な郷土食として広まっています。よく見る場面は法事やお祝いごとなどのときにお膳に並んでいることがあります。
大豆の豆腐とは風味も食感も違い、まったく異なる種類の豆腐として楽しむことができるでしょう。