iPhoneの側面にある「着信/サイレントスイッチ」は、下に押し下げてオレンジ色が見える状態にすると、内蔵スピーカーから出る音が制限されます。iPhoneをサイレントモード(マナーモード)にするためのスイッチであり、電話の呼び出し音や通知音が憚られるシチュエーションに急いで対応するとき役立ちます。物理スイッチでありiPhoneがロック中かどうかに関わらず利用できますから、画面を見る必要もありません。

しかし、このサイレントモードを過信するのは危険です。着信音や通知音が内蔵スピーカーから出ることは防げるものの、「時計」アプリのアラーム音は防げません。消音モードにしていてもアラームに設定した時刻が到来すると、設定した音量でアラーム音が鳴り響くことになります。このアラームは、イヤホンの接続すら無視して内蔵スピーカーから音を出すため、騒音厳禁の場所ではアラーム設定の有無に注意しましょう。

サイレントモードの影響を受けないアプリも少なくありません。よく知られているものでは、「カメラ」アプリのシャッター音が挙げられます。ゲームアプリや音楽/動画再生アプリも、サイレントモードにしたところで消音(ボリュームがゼロの状態)にしなければ内蔵スピーカーから音が出ます。

このように、サイレントモードは利用しているアプリの設定次第で音が出る可能性があるため、コンサート会場や冠婚葬祭の場ではiPhoneの電源をオフにしたほうが確実です。胸の鼓動が聞こえそうなほど静かな場所で突然iPhoneが鳴りだしたら……わずかな手間を惜しまず、電源オフを選ぶことをお勧めします。

  • サイレントモードは気軽に使えますが、利用しているアプリの設定次第で音が出る可能性があります