特撮ドラマ『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(2018-2019年)でパトレン1号/朝加圭一郎を演じ、多くのファンから支持を集めた俳優・結木滉星が、4月25日より新ドラマ『カカフカカ』(MBS 毎週木曜24:59~)に出演する。マイナビニュースでは結木にインタビューを実施し、『ルパパト』への思いと、新たなドラマに挑戦する意気込みを聞いた。

  • 結木滉星(ゆうき・こうせい)。1994年生まれ、大分県出身。映画『一礼して、キス』(2017年)や、『ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」"進化の夏"』(2017年)などの舞台に出演。『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』(2018-2019年)でパトレン1号/朝加圭一郎で高い人気を博した。4月25日から新ドラマ『カカフカカ』(ドラマ特区/MBS 毎週木曜24:59~ほか)に長谷太一役で出演。撮影:大塚素久(SYASYA)

――『ルパパト』が、スーパー戦隊シリーズで初となる「ギャラクシー賞」(放送批評懇談会)テレビ部門の2019年2月度月間賞受賞に輝きました。講評でも言及がありましたが、結木さん演じた朝加圭一郎は特に印象に残るキャラクターでしたね。

たまたま僕の名前が挙がっただけで、あれはみんなで掴み取った賞です。やり甲斐のある1年間だったので、それが評価されたのは純粋にすごくうれしかったですし、皆さんに届いてよかったなという思いです。10年、20年先も、語り継がれていくような作品になったらうれしいですね。

――ご自身で特に印象に残っているのはどのエピソードでしょう。

最終回にかけてのお話は、きっとみなさん見どころだということはわかっていると思うんです。僕の中では、やっぱりデストラを倒した#42「決戦の時」ですね。圭一郎が初めて自分から快盗に力を貸そうと思ったところで、僕がデストラの金庫を開けてコレクションを取る描写がありました。この場面はすごく感慨深くて、いま見ても泣きそうになるくらい熱いシーンです。

――圭一郎という人物を作り上げるにあたっては、パトレン1号を演じられた高田将司さんとのコンビネーションが大事になってきますよね。お二人の話し合いのなかで、もしくはエピソードで、特に圭一郎を演じるポイントになった要素はありましたか?

圭一郎は、本当に高田さんと二人三脚で切磋琢磨しながら演じてきた役です。こうして1年間を通して演じられたのは、高田さんとじゃなければできなかった。それはもう感謝しかありません。僕自身が圭一郎のことを実感できたのは、#15「警察官の仕事」で毒に侵されてまで任務を遂行しようとする場面でした。「朝加圭一郎はやっぱり朝加圭一郎」なんですよね。この回は圭一郎という役を51話まで演じる上で、すごく重要な回でした。あの回で、僕は初めてコックピットに乗ったんです。ルパパトの中ではコックピットに乗ったのはたぶん僕だけなんですよ(笑)。

――Wレッドということで、ルパンレッド/夜野魁利(演:伊藤あさひ)との関係性もドラマを生みました。最終回「きっと、また逢える」で圭一郎がドグラニオを撃つ場面で、素顔の二人になって魁利が微笑みかけるシーンが印象的でした。

実は、僕の顔に一瞬なるシーンは確か台本にはなかったんですよ。杉原(輝昭)監督が入れてくださったもので、やっぱり杉原さんは誰よりも『ルパパト』を愛していますから、それがみなさんにも伝わるシーンになっていますよね。

――撮影が終わって、杉原監督からかけられた言葉で印象に残っているものはありますか。

とにかく「お疲れ様、本当にありがとう」と。それは「こちらこそ」という気持ちでしたが、すごくうれしかったですし、僕もお酒を飲める年齢なので、飲み行けたらいいねというお話をしています。まだ実現できていないので、早く機会を見つけて行きたいですね。

――1年間「スーパー戦隊」に出演して、変わったところはどんなところでしょう。

役に対しての向き合い方、集中力でしょうか。1年間やってきましたから、そこは今後の役者としても自信を持っていけるんじゃないかと思っています。

――以前インタビューをさせていただいた時に、演技の中に"遊び"を入れていきたいとこだわりを語ってらっしゃいました。演技面で考えに変化はありましたか?

そこは変わらず、役を演じる時には自分にしかできない表現をしたいということは、どの役が来ても思っています。ですから、遊べるポイントや、もっと膨らませられそうなポイントとかは、自分なりに考えていますね。