4月24日、第32期竜王戦ランキング戦4組準決勝の高見泰地叡王―藤井聡太戦が東京・将棋会館で行われます。

6組からの3期連続優勝はわずか1例!

  • タイトルホルダー高見叡王(左)と規格外のニュースター藤井七段の初顔合わせ

同組は32人の棋士がトーナメントを行い、優勝者のみが広瀬章人竜王への挑戦権を争う決勝トーナメントに参加できます。また、優勝者、準優勝者と、途中で敗れ昇級者決定戦に回り、そこで勝ち上がった2人の合わせて4人は昇級し、来期は3組に参戦します。

高見叡王は本棋戦に2012年度の第25期から参加。第26期に6組昇級者決定戦を勝ち上がり5組へ昇級し、第27期には5組で優勝し決勝トーナメント進出を果たしています。また、これにより「竜王戦ランキング戦連続昇級」の規定を満たし、四段から五段へ昇段しました。

昨年、タイトル戦に昇格した第3期叡王戦で段位別予選を勝ち抜き本戦トーナメントへの出場を決めると、豊島将之八段(現在は王位・棋聖の二冠)、渡辺明棋王(現在は棋王・王将の二冠)、丸山忠久九段とビックネームを次々と倒し決勝七番勝負に進出、金井恒太六段を4-0のストレートで下し初タイトルを獲得し、一躍トップ棋士の仲間入りを果たしました。

現在は第4期の七番勝負が進行中で、挑戦者の永瀬拓矢七段に13日に行われた第2局まで0-2とされ苦しい戦いを強いられていますが、第3局は5月4日と間隔が空いていて、かつ持ち時間も5時間から3時間へと変更になります。流れを変えるには比較的好条件と言えそうです。防衛戦のさなか、国民的スター・藤井七段を倒して弾みをつけるか。

藤井七段は2017年度の第30期が本棋戦初参戦。デビュー以来負け無しでランキング戦6組も駆け抜け本戦入りを果たし、本戦1回戦の対増田康宏四段(現在は六段)戦で前人未到の公式戦29連勝を達成したシーンは記憶に新しいところです。第31期も5組で優勝し、連続昇級により七段に昇段しましたが、決勝トーナメントでは前期に勝った増田六段に敗れています。

過去、6組、5組、4組の連続優勝の例は、第24期から第26期までで永瀬七段が達成した1例のみ。藤井七段が2例目となるのかが注目されますが、そのためにはまずこの1局、タイトルホルダーに勝たなければなりません。

楽しみな1局は「ニコニコ生放送」「AbemaTV」「将棋連盟ライブ中継」で中継されます。