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【この記事のエキスパート】
ワイルドライフクリエーター、山岳写真家:荒井 裕介

ワイルドライフクリエーター、山岳写真家:荒井 裕介

ブッシュクラフト、狩猟、ULスタイル、沢登りなど様々なアウトドアに取り組む。海外生活の経験もあり銃器やトイガンにも造詣が深い。

アウトドア料理やビンテージアウトドアアイテムのレストア、道具作りにも造詣が深く自作アイテムのみでの山行も行う。

フェールラーベンのアンバサダーとしても活動している。


軽量でのアウトドアや登山を行うときの宿泊に欠かせない軽量登山用テント。山岳テントやアルパインテント、ウルトラライトテントとも呼ばれます。アライテントやモンベルなどから、ソロテント、2人用超軽量モデルなどが発売されています。この記事では軽量登山用テントの選び方とおすすめ商品を紹介します。

山岳写真家に聞く
軽量登山用テントの選び方

山岳写真家の荒井裕介さんに、軽量登山用テントを選ぶときのポイントを教えてもらいました。テント選びが初めてだと、色や重量を重視してしまいそうです。体験者でなくてはわからない、実用上のポイントもご紹介いただいているので、ぜひチェックしてみてください。ポイントは下記の6つ。

【1】「シングル」「ダブル」ウォールのメリット・デメリット
【2】「自立式」「非自立式」のメリット・デメリット
【3】雨や風に強いものを選ぶ
【4】日本のテント場で使うなら入口の向きにこだわろう!
【5】季節に合わせて選ぶ
【6】使用人数+1人分のサイズを選ぶ

上記のポイントを押えることで、より欲しい商品をみつけることができます。一つひとつ解説していきます。

【1】「シングル」「ダブル」ウォールのメリット・デメリット

登山用テントには、大きく分けて「シングルウォール」と「ダブルウォール」の2種類があります。それぞれメリットとデメリットがありますので、その点を把握したうえで選びましょう。

シングルウォール

出典:Amazon

【メリット】
シングルウォールの特長は入り口が1枚壁で軽量である点です。透湿防水素材のやや厚みのある生地が使われており、コンパクトに収納できます。携帯性と設営のしやすさが売りです。

【デメリット】
前室がない分、雨の日には濡れたまま室内に入らざるをえません。また、結露しやすいという点もデメリットのひとつ。

ダブルウォール

出典:Amazon

【メリット】
透湿性のあるインナーテントと防水性のあるフライシートの2重構造が特長のダブルウォール。前室がある分、シングルウォールと比べ快適性があり、濡れたまま室内に入ることなく済みます。

【デメリット】
シングルと比べ、設営の手間と重量があります。

【2】「自立式」「非自立式」のメリット・デメリット

テントには自立式と非自立式があり、それぞれメリットとデメリットがあります。どちらのタイプが目的に合っている考慮して選びましょう。

自立式

出典:楽天市場

【メリット】
骨組みとして張ったポールのみで設営できるテントです。ペグやローブなどを打たなくても簡単に設営できるのがメリットです。

【デメリット】
風の影響を受けやすいのがデメリットです。

非自立式

出典:Amazon

【メリット】
ペグやトレッキングポールなどを使って設営するタイプのテントで、軽量かつ耐久性があるのが特長です。

【デメリット】
自立式と比べて設営に手間がかかります。

【3】雨や風に強いものを選ぶ

出典:Amazon

山は気候が変わりやすく、暴風雨に見舞われた際のことも考えておく必要があります。そのため、雨に強い素材で耐久性のあるものを選ぶようにしましょう。

【4】日本のテント場で使うなら入口の向きにこだわろう!

出典:Amazon

アルプスなど多くのテントサイトでは、出入口がテントの短辺側にドアがあるものを選択することをおすすめします。稜線上の限られたスペースにテント場があることも多く、ハイシーズンのテントサイトではテントがびっしり並びます。短辺側にドアがあると、狭い稜線上でのビバークやテラスでも設営できるのでおすすめです。

長辺にドアがあるものは、調理などの作業性や居住性もよく快適ですが、限られたスペースを安全かつ最大限利用するのもテント選びには重要です。

また、強風のときには風を受ける面積が少ない部分(短辺側)にドアがあると風の影響を受けにくくなり安全性が上がります。

【5】季節に合わせて選ぶ

出典:Amazon

テントには、春・夏・秋の3シーズンテントと冬の使用時も想定した4シーズンテントがあります。

3シーズンテント
夏の使用を目的としているため、通気性と防水性を重視しています。そのため、気温の低い季節には向いていません。

4シーズンテント
外気の侵入を防ぐ設計でベンチレーション(換気)を装備し、保温性があるのが特徴です。

【6】使用人数+1人分のサイズを選ぶ

出典:Amazon

実際に使用するときは、使用人数とは別に荷物のスペースのことも考えておく必要があります。したがって、実際の人数+1人分のスペースで考えて選ぶようにしましょう。

選び方のポイントはここまで! では実際にエキスパートが選んだ商品は……(続きはこちら)