ダイソンの空気清浄機といえば、スタイリッシュで高性能な「羽根のない」デザインが特徴。そんなダイソンが4月17日、1台で空気清浄機と扇風機の2役を担う「Dyson Pure Cool Me パーソナル空気清浄ファン」(以下、Pure Cool Me)を発売しました。

同日ダイソンは都内にて、プレス向けの発表会を開催しました。ダイソンの空気清浄機はこれまで、部屋全体の空気を清浄化するものでしたが、Pure Cool Meはパーソナルスペースの空気をキレイにするのが特徴です。

  • Dyson Pure Cool Me

    筒の上にボールを置いたような特徴的なデザインの「Dyson Pure Cool Me パーソナル空気清浄ファン」。空気清浄機と扇風機の2役として使用できます。写真左から、ホワイト/シルバー、ガンメタル/コッパー、ブラック/ニッケル(直販限定)。直販価格は43,200円(税込)です

おひとりさま向けのコンパクトボディ

Pure Cool Meで最大の特徴は、パーソナルスペースの空気を清浄化し、風を送るために設計されている点です。パーソナルユースのため、ベッドやソファの横、デスク上など、比較的ユーザーに近い位置に設置することを想定しており、従来のダイソン「空気清浄機能付きファン」と比較して、かなり軽量・コンパクトです。

  • Dyson Pure Cool Me

    ダイソンで空気清浄機能を搭載した現行製品。左から「空気清浄テーブルファン」「空気清浄タワーファン」「空気清浄ファンヒーター」。右の3台がPure Cool Me。大きさの違いは歴然です

とはいえ、本体サイズはW245×D245×H401mmと、それなりに存在感があります。さまざまなメーカーが、卓上などで使える「パーソナル(卓上)空気清浄機」を発売していますが、その多くが手のひらサイズ。一方、Pure Cool Meは大きめな電気ポットほどの大きさがありました。

  • Dyson Pure Cool Me

    デスクの上に置いて使用したところ。大きめの電気ポットくらいのサイズがあり、「どこにでも気軽に設置できる」わけではなさそう。しっかりデスク上に置き場を確保する必要があります

  • Dyson Pure Cool Me

    Pure Cool Meのガンメタル/コッパーをベッドサイドに置いたところ。写真では天面のドーム部分が光っているように見えますが、ライト機能は備えていません。

パーソナルタイプとしては本体サイズが大きめですが、そのかわり大きいファンとフィルターを搭載することで、一般的な「パーソナル(卓上)空気清浄機」よりもパワフルに駆動します。30分で約7畳の空間を清浄化する能力があり、書斎や子供部屋など、比較的小さな部屋なら1台で部屋全体の空気をキレイにすることができます。

戦闘機にも使われる技術を応用

ちなみにPure Cool Meは、送風技術に「Dyson Core Flowテクノロジー」を採用しています。Dyson Core Flowテクノロジーは、Pure Cool Meの本体上部にあるドーム状の円形パーツの周囲から、ドームの中心部に向かって送風することで、風をドーム中心で合流させる技術です。気流をドーム中心で合流させるときに高い圧力が発生し、風が前方に送風されます。このため、ファンの羽を外に露出させずに風量を確保できたといいます。

  • Dyson Pure Cool Me
  • Dyson Pure Cool Me
  • ファンは本体内部の中央に配置されています。本体上部の円形ドーム中心で風をぶつけることで、ドームの角度に対してまっすぐな風を生み出すことが可能です

円形ドーム部分を手でスライドさせることで、送風する角度を上下に動かせます。リモコン操作で、左右70度に首振りも可能です

PM0.1レベルの微粒子まで99.95%捕らえる

空気清浄機の心臓ともいえるフィルター部は、360度グラスHEPAフィルターを採用。リング型をしたフィルターで、360度方向から効率的に空気を吸い込みます。HEPAフィルターはPM0.1レベルの微粒子まで99.95%除去できるほか、カビの胞子やバクテリアも逃しません。リング状フィルターの内側には、活性炭フィルターを配置。有害ガスや臭いなどの除去に効果的だといいます。

  • Dyson Pure Cool Me

    6.7mにもなるHEPAマイクログラスファイバーをプリーツ状に配置した専用フィルター。内側には活性炭フィルターを配置しています

  • Dyson Pure Cool Me

    本体上部を外せば、フィルター交換も簡単です。360度グラスHEPAフィルターと活性炭フィルターが一体化しているので、交換も一度でOK

  • Dyson Pure Cool Me

    フィルター交換は1年ごと(1日12時間使った場合)。リモコンの「i(インフォ)」ボタンを押すと、本体の液晶ディスプレイでフィルター交換の目安を確認できます

ボックス内にスモークを発生させて、空気をキレイにするデモンストレーション。ボックス内で大量のスモークを吸気していますが、Pure Cool Meのフィルターが汚れをカットするので、上部から排気された空気にはまったくスモークが残っていないのがわかります

扇風機としても使える

Pure Cool Meは、従来のダイソン「空気清浄機能付きファン」と同じく、360度グラスHEPAフィルターや活性炭フィルターを搭載。ダイソンならではの高い空気清浄機能を実感できる製品です。

また、コンパクトすぎない本体サイズのためか、扇風機としての風量も満足できるパワーがありました。本体は2.8kgと比較的軽いので、部屋のなかでも移動させやすそうです。

Pure Cool Meの直販価格は43,200円(税込)。空気清浄機能を搭載したダイソンの製品としては、比較的リーズナブルなのも魅力でしょう。

  • Dyson Pure Cool Me

    付属のシンプルなリモコン。電源、風量調整、インフォボタン(フィルター交換目安などを表示)、首振り、タイマーといった機能が割り振られています

  • Dyson Pure Cool Me

    リモコンを使用しないときは、磁石の力で本体正面に貼り付けておけます

液晶ディスプレイの横には光センサーがあり、部屋の暗さにあわせてディスプレイの明るさを調節します。夜寝るときは液晶が暗くなるため、睡眠を邪魔しません