便秘は、女性に多い悩みの一つです。排卵後や妊娠中に増加するホルモンにより、体に水をためやすくなり、腸内の水分が不足することで、便秘になりやすいといわれています。そのほか、冷えやダイエット、運動不足なども便秘の原因につながります。今回は、便秘を改善して、ダイエットにもつながる簡単レシピをご紹介しましょう。
そもそも便秘とは?
食事として体に入った食べ物は、ゆっくりと水分を吸収しながら、固形化することで便が作られていきます。大腸内から肛門へと送られますが、便の塊が何日も大腸内にあると、水分吸収が進み、硬く、小さな形へと変化します。
毎日排便があれば、特に問題ないのですが、3日以上ない、便が硬い、量が少ない、残便感があるなどの症状があれば、便秘といわれます。便秘になると、お腹が張る、肌荒れ、痩せにくくなるなどの影響があらわれます。
ダイエットも要因に! 便秘の原因とは?
便秘の原因は、ストレスなどさまざまですが、機能性便秘と器質性便秘の大きく2種類に分けられます。
【機能性便秘】
1.弛緩性便秘
大腸の運動低下により起こる便秘で、女性や高齢者に多くみられます。大腸内に便が長く留まることで、水分が過剰に吸収され、便が硬くなってしまいます。水分や食物繊維の不足、運動不足、ダイエットも原因のひとつになります。
2.けいれん性便秘
ストレス、環境の変化などが原因となり、副交感神経の影響によって、便がうまく運ばれず、ころころとした小さなうさぎのフンのような便になりやすいタイプです。便秘と下痢を繰り返すこともあります。
3.直腸性便秘
便が送られても、直腸に溜まってしまう便秘で、便を我慢する人に多くみられます。
【器質性便秘】
大腸がん、腸管癒着などの原因があり、小腸や大腸を通過することができないために起こる便秘です。血便や嘔吐、腹痛が症状としてあらわれますので、早期に病院を受診することが大切です。
女性に便秘が多いのは、腹筋が弱い、ホルモンの作用、トイレを我慢しやすい、ストレスを感じやすい、無理な食事制限のダイエットで水分や食物繊維が不足する、などが原因と考えられています。
ダイエットと便秘解消につながるレシピ
食物繊維や水分をしっかり摂ることで、便秘解消につながります。ただし、便秘がひどい人は、食物繊維を多く摂るとお腹が張って便秘が悪化することもありますので、注意しましょう。食物繊維は、玄米などの穀類、豆類、野菜類、キノコ類、海藻類などに多く含まれています。今回は、低カロリーで、食物繊維もとれるしらたきを使ったレシピをご紹介しましょう。
糖質オフ! カルボナーラ
<材料> 2人分
しらたき 大袋1パック(約300g)
えのきだけ 1パック(約100g)
ベーコン 1パック(約40g)
卵 2個
牛乳 1/3カップ
粉チーズ 大さじ2
オリーブオイル 大さじ1/2
にんにく 1かけ
塩 少々
こしょう 少々
<作り方>
1:しらたきは食べやすい大きさにカットしたら塩をふってもみ洗いをし、熱湯で下ゆでをして水気をよくきっておく。ベーコンは1cm幅に切り、えのきだけは石づきを落として、1/3程度の長さにカットしておく。
2:卵、牛乳、粉チーズは、ボールに合わせてよく混ぜておく。
3:フライパンに、オリーブオイルを熱してベーコン、えのきだけを炒め、にんにくのすりおろしを加え、香りが立ったらしらたきを加えて炒める。
4:いったん火を止め、2を加えて混ぜ、再度弱火にかけて混ぜながらとろりとしたら、塩、こしょうで味をととのえてできあがり。
<ポイント>
しらたきは、水溶性食物繊維を豊富に含む低カロリー食材です。海外でもヘルシー食材として注目されています。濃厚なカルボナーラソースと合わせることで、物足りなさがなく、量もしっかり食べられて、満足感があります。食物繊維を毎日の食事に取り入れて、便秘解消を目指し、ダイエットしやすい体作りを始めましょう。
筆者プロフィール: 岡田明子
管理栄養士。同志社女子大学管理栄養士専攻卒業後、高齢者施設に勤務し、利用者の食事管理を行う。その後ダイエットサプリメント会社の立ち上げに関わり、自身の13kgのダイエット成功経験をいかして「食べてキレイに痩せる」ダイエットメソッドを確立。独立後は、ヘルスケア関連を中心にレシピ監修や商品開発、講演や執筆活動、テレビなどのメディア出演などを務める。2014年に一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)を設立し、栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして、健康事業のサポートとヘルスケア分野で活躍できる人材育成を行っている。著書に『妊娠できる体は食から 30代からの妊活食』(KADOKAWA/角川マガジンズ)など。